[シリーズ] 高齢者のための口腔ケア講座

はじめに

口腔ケアは、「食べる」「話す」など、日常生活に必要な機能維持に密接に関係しています。高齢者がいつまでも豊な人生を送るために「口から食べる」ことはとても重要です。『高齢者のための口腔ケア講座』では、ケアマネジャーさん、また担当されている高齢者の方皆様に口腔ケアの重要性を認知していただき、豊な人生を送っていただければと思います。


口腔ケアとは?

「口腔ケアは口腔に関わる生理、機能、審美の改善保持を通して、全身の健康の維持増進を計るためのトータルケアである」
(出典:藤本篤士「介護保険と口腔ケアプラン」1999年医師薬出版)とされており、口腔疾患の予防のみならず、誤嚥性肺炎の予防や、栄養状態の維持改善など、全身の健康維持に欠かせないケアです。


施設介護現場での口腔ケアの導入 Part3

第24回目は、口腔ケアが介護保険の対象となって以来、多くの施設介護現場で口腔ケアを積極的に導入している昨今ですが、良好な結果を得るには施設介護ならではのノウハウがあるようです。介護付高齢者住宅ヒルデモアでご活躍の吉尾恵子歯科衛生士にご解説いただきます。

口腔ケア時に併せて行なう口腔リハビリ

前号の事例でもご紹介したように当施設では積極的に口腔リハビリを導入しています。その中でも普段の口腔ケア時に併せて行える口腔リハビリは継続性にも優れ、効果的であると感じています。

ブクブクうがいをしっかり行う ■ブクブクうがいをしっかり行う
うがいが可能な方はブクブクうがい(ガラガラうがいではない)をしていただくことにより、口唇閉鎖、頬の運動、舌のリハビリテーションになります。また、口腔内の食物残渣も除去されるので口腔ケアが楽に行えます。「訓練」として行うより、導入しやすく継続性もありお奨めの方法です。実施の際は誤嚥防止のため、なるべくお口を下に向けて行うようご指導ください。

■頬の内側の粘膜を歯ブラシでマッサージ
頬の内側(頬粘膜)を歯ブラシでマッサージしながら清掃も行うことで、口腔周囲筋のリハビリテーションになります。やわらかめの歯ブラシを使用しましょう。軟口蓋や舌の表面も併せて行うと良いでしょう。

■舌の左右のストレッチ
舌の横側(左右)に歯ブラシの毛を押し当て、少し力を加えて本人に押し返してもらいましょう。

給吸ブラシのメリット

前号でヒルデモアに導入した「給水・吸引が全自動で可能な口腔ケアシステム」給吸ブラシ/ライオン歯科材(株)製をご紹介しましたが、その導入のメリットは一般的に多くのケアスタッフの悩みの種である、口腔ケア実施時に使用する水分や唾液による誤嚥を予防できる点にあります。具体的には下記の方に適応する利点を感じています。

    エラック給吸ブラシ
  • 口腔ケア時の水分や唾液で誤嚥する方
  • うがいができない方
  • 誤嚥性肺炎の既往歴がある方
  • むせる方
  • 体力が低下した方
  • 認知機能が低下した方
  • 口腔乾燥の方(給水できるので、痛み等がなくケアが可能)。また、残存歯牙には電動ブラシを使用して簡単にケアができるのも利点です。
  • 口腔粘膜の清掃も可能で、頬の内側、上下顎歯肉、舌、口蓋の清掃等にも注水しながら行うので効果的です。

  • なお、使用時には最初に口腔内の大き目の食物残渣を除去するなどのコツが必要です。

■制作協力:東京海上日動サミュエル(株)
■URL:http://www.tmn-samuel.co.jp

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