【ケアマネジメント スキルアップ講座】Vol.18 2017年度からすべての市町村で実施 総合事業に向けた心構え

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2015年4月の介護保険制度の改正により、新しい介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)が始まりました。2年間の猶予期間を経て、2017年度からいよいよすべての市町村で取組みが開始されます。
すでに始まっている市町村の人も、あるいはこれからという市町村の人も、改めて総合事業について振り返り、ケアマネジャーとして今後どのような役割を担っていけばよいか、2回に分けて考えてみたいと思います。

総合事業はケアマネの真価を発揮するチャンス

「ケアマネジメントスキルアップ講座」では、新しい介護予防・日常生活支援総合事業(総合事業)に関し、これまでにも淑徳大学の結城康博先生(Vol.11、12、13)や東京都武蔵野市(Vol.14、15)、神奈川県川崎市(Vol.16、17)にインタビューを行ってきました。
インタビューでは、ケアマネジャーの立ち位置の難しさが浮き彫りとなる一方で、専門職としてケアマネジャーの真価を発揮するチャンスであることが明らかになったと言えそうです。
今回は、このチャンスをどう生かせばよいか、少し掘り下げて考えてみたいと思います。

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予防給付の移行で、ケアマネジメントはより難しく?

総合事業においてケアマネジャーに特に影響が大きいのが、介護予防給付の「訪問介護」と「通所介護」の移行です。
今まで全国一律だったこの2つのサービスが市町村(保険者)ごとの運営となり、市町村は、既存の介護事業者だけでなく、住民ボランティアやNPO、民間企業なども、サービスの担い手に含めることができるようになりました。
サービスの充実に伴って安価なサービスの利用が拡大し、また元気な高齢者も支え手に回ることなどによって、費用の効率化を図ることが総合事業の狙いの1つです。

では、予防給付の一部が総合事業へ移行することによって、ケアマネジャーにどのような影響があるのでしょうか。
それはズバリ「より高度なケアマネジメントが求められるようになる」ということです。
これまでは、要支援の認定を受けると、その人に合ったサービスを介護保険の中から選べばよい仕組みでした。しかしこれからは、保険内外の多様なサービスの中から、料金、サービス内容、運営主体などを考慮して、本人に最も合ったものを提案する必要があります。もちろんその際には、なぜそれを提案するのか根拠も示さなければなりません。
そのためケアマネジャーは、十分なアセスメントと積極的な情報収集を行い、両者をマッチングさせる能力が求められるようになるのです。

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本来目指すべきケアマネジメントを実現できる

これまで以上にケアマネジメントが難しくなると思うと、ケアマネジャーには気が重いかもしれません。
しかし、例えば「足腰が弱って、買い物に出るのが億劫になってきた」という方について考えてみます。
これまでは、訪問介護の生活援助や配食サービスなどを勧めていれば、生活上の課題は、一応、解決していました。でも「本当は自分で商品を選びたい」「店員とのおしゃべりが楽しみ」という方だとしたら、それは必ずしも十分ではなかったかもしれません。
そこへ、ボランティアの付き添いや乗合タクシーなどが整備され、気軽に利用できるようになればどうでしょうか。公的サービスに頼らずとも、その方の本来の希望を叶えるとともに、自立を支援できるようになるのです。

本人の希望を実現しつつ、生活を支えるために何が必要か。このような姿勢でケアマネジメントを行うことは、従来からケアマネジャーに求められていました。
しかし実際には、介護保険制度の枠組みでサービスを利用しようとするとどうしても画一的な提案になったり、あるいは自社のサービス事業所を紹介せざるをえなかったりして、必ずしも利用者本位の提案ができないケースもあったのではないかと思います。
ところが総合事業では「自立支援」により重きが置かれ、利用者に最適な提案が求められるようになります。かつてのような縛りから抜け、ケアマネジャーは、真に中立・公正なケアマネジメントを実現できるチャンスがきたと捉えることもできるのです。

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半数以上の市町村が17年度から取組みを開始

総合事業は、費用の効率化が狙いの1つではあるものの、安価なサービスへの利用を誘導することが目的ではありません。むしろ、地域住民やボランティアなどによる助け合いの仕組みを活性化させていく「地域づくり」を目標としており、当然、ケアマネジャーにもその一端を担うことが期待されています。
厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会では、次期改正に向けた議論のなかで、将来的に軽度者(要介護1・2)の生活援助を総合事業に移行する案が浮上しました。案は見送られましたが、このような流れを考慮すれば、要介護者のケアプランにのみ関わっているケアマネジャーにとっても関係のない話とは言い切れません。

厚生労働省の調べ(2016年7月1日現在)によると、2016年度までに総合事業を開始する市町村は、全国1,579市町村のうち626市町村。残る953市町村が、2017年度から取組みを始めるもようです。
一部の先進的な取組みを行っている市町村を除き、ほとんどの市町村が手探りのなかで取組みを進めています。このタイミングでケアマネジャーが総合事業の意義を意識できるかが、今後の「地域の力」に影響を与えるかもしれません。

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