【ケアマネジメント スキルアップ講座】Vol.22 医師への情報提供で注意すべきこと

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ケアマネジャーに求められるスキルについて、その分野の専門家からのアドバイスを紹介する「ケアマネジメントスキルアップ講座」。今回は、千葉県松戸市のあおぞら診療所院長、川越正平先生にお話を伺いました。2018年春の介護保険制度の改正では、ケアマネジャーと主治医との情報共有を強化する内容が盛り込まれました。情報のやり取りをする上で、ケアマネジャーはどのような点に注意すべきなのか―。川越先生にポイントを教えていただきました。

医療との情報連携が改正のメッセージ
認知症、生活のエピソード伝達を
主治医見極めもケアマネの仕事
急性増悪の予兆の情報も重要

医療との情報連携が改正のメッセージ

川越 正平  氏

居宅療養管理指導では、専門職からケアマネジャーへの情報提供が義務付けられています。一方、ケアマネジャーには、モニタリングなどを通して、ご利用者やご家族の情報が直接入ります。つまり、改正前からケアマネジャーに情報が集まる仕組みはできていたのです。
しかし、情報は活用することによって価値が生まれます。その方の暮らしや医療に関する情報が、介護にどのような影響を及ぼすのかを考える必要があるでしょう。

例えば、医師とヘルパーが連携する機会はそれほど多くはありません。たまたま現場でお会いした時にお話を伺うことはありますが、ご利用者の生活に関する情報は、基本的にケアマネジャーから提供してもらわなければなりません。その意味でも、ケアマネジャーは、他職種との情報連携のハブ機能を果たす必要があるのです。
今回の制度改正は、特に医療職との情報共有をしっかり行ってほしいという、国からのメッセージだと思います。

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認知症、生活のエピソード伝達を

川越 正平 氏

医師によくある話として、継続診療している外来の患者さんの認知症に気付かないことがあります。私も不安になることがあります。診察時間は長くても15分程度ですから、例えば、高血圧の方の血圧を測り、「体調はどうですか?」「お薬は飲んでいますか?」といったやり取りを終えて、特に変わった様子はなくても、実は…ということは起こり得るんです。
特にアルツハイマーの方は、“つじつま”を合わせるのがうまいので、表面上は分からないおそれがあります。でも、もしかしたら家で鍋を焦がしているかもしれない。

継続診療の際に確認することはたいてい同じような内容なので、5年前と同じことを言っていても、医師の側は「そうか、変わりないんだな」と捉えがちです。外来の診察室では、申告されないことには気付けない可能性が高いのです。少し診療以外の会話をする時間があれば、「昨日火事がありましたね」とか、「水害がありましたね」とか、世間話をしながら、テレビを見ているかどうかを確認することもできますが、医師は忙しい。外来の際にそこまで行うのは難しいのが現状です。

ヘルパーやデイサービスの職員の方が、ご利用者との関わり方や共有する時間の長さが医師とは異なるので、微妙な変化に気付けるものと思います。
例えば、亡くなった旦那と息子さんを間違えたとか、生活の状況の変化を象徴するような情報をつかんだら、ケアマネジャーから医師に知らせていただけると、すごく助かります。そういったエピソードが伝わると、医師も認知症の疑いを持つことができます。

ただ、そうした情報を把握した際、医師に連絡しにくいと感じるケアマネジャーもいるようです。それは、医師の側にも責任があります。相手に圧迫感を持たれないように努力をすべきだと思いますが、ケアマネジャーの側も、臆せずに動いていただきたい。例えば、主治医がクリニックの先生ならば、看護師や事務員の方に伝言をお願いするという方法も有効です。

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川越 正平 氏のご紹介

川越 正平 氏

東京医科歯科大学医学部卒。虎の門病院内科、血液科勤務を経て、1999年、千葉県松戸市にあおぞら診療所を開設。医療面だけでなく生活を支える視点も持って、在宅療養している子どもから高齢者までの患者に対する訪問診療を行っている。また、よりよい臨床活動を行っていくために、介護等との連携や教育、研究、啓発などの活動にも熱心に取り組んでいる。

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