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ケアマネさんの知恵袋 ケアマネが知っておきたい排泄ケア情報をご紹介します。

ノロウイルス感染予防ガイド

ノロウイルスについて

ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒は、1年を通して発生していますが、ウイルスが乾燥や寒さに強いことから冬場に多く発生します。ノロウイルスの感染経路は、手指や食品などを介して病原体が付着したものを摂取する経口感染です。主な症状としては、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛などです。健康な方は軽症で回復しますが、高齢者など抵抗力が低下している場合には、誤嚥性肺炎や、吐いた物をのどに詰まらせて窒息するなど、重篤な状態になる場合があります。

ノロウイルスについてはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法が行われますが、体力の弱い高齢者は、脱水症状を起こしたり、体力を消耗したりしないように、水分と栄養の補給を十分に行う必要があります。介護にかかわる人だけでなく、家族全員での予防を心がけることが大切です。

ノロウイルス感染を防ぐには

予防には手洗いが大切です

介護者や家族が、感染源となるウイルスの運び手となることがあります。介護者はもちろん家族全員の体調管理、手指の衛生にも気をつけてください。手洗いは感染を防ぐのに最も重要で効果的な予防方法です。まずは、ウイルスを持ち込まないよう、家族全員が外出から戻ったら必ず手を洗うことが大切です。介護者は、ご自身がトイレに行った後はもちろん、トイレ介助やおむつ交換の前後、調理の前、食事の前に手を洗いましょう。おむつ使用者ご本人も、食事の前、トイレに行った後には手洗いが重要です。

手洗いの手順

手洗いの際は、時計や指輪を外し、石けんやハンドソープを十分に泡立て、ブラシなどを使用して手指を洗浄します。すすぎは流水で十分に行い、清潔なタオルまたはペーパータオルで拭きます。石けんやハンドソープ自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の汚れをしっかり洗い流すことによりウイルスを手指から落としやすくします。

ノロウイルスに感染した場合の対処法

ノロウイルスに感染した場合、嘔吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれています。わずかな量のウイルスが身体の中に入っただけで、容易に感染します。処理の際には、感染したり、ウイルスが広がったりしないように十分注意する必要があります。

1 おむつ交換の方法

介護者の感染防御のために、おむつ使用者の部屋に入る前にはマスク、手袋をしっかりと着用します。清拭時は汚物中のウイルスが体に付着しないように、おしりふきなどで下痢便をしっかりふき取ってください。使い捨てのおしりふき(「リリーフ トイレに流せるおしりふき」)は、清拭後の処理が便利で衛生的です。

汚れたおむつなどは、ウイルスが飛び散らないように、速やかに閉じて便などを包み込みます。新しいおむつをあてる際おむつや拭き取りに使用したおしりふき・布などは、ビニール袋に入れ、必ず密閉して廃棄します。(望ましくはこの際、ビニール袋に廃棄物が十分に浸る量の次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度 約1,000ppm)を入れます)

廃棄物処理後にマスクをはずします。その後、手指を十分に手洗いするか、手指の洗浄料で手指を清潔にしましょう。

2 便などの汚物が付着した衣類、布団などリネン類の処理

衣類やリネン類に付着した嘔吐物や便などは、汚物中のウイルスが飛び散らないように処理します。そのまま洗濯機で他の衣類と一緒に洗うと、ノロウイルスが洗濯槽内に付着するだけでなく、他の衣類にも付着してしまいますので、マスクや手袋をしたうえで、バケツ・たらいなどで、洗剤を入れた水の中で静かにもみ洗いします。その際にしぶきを吸い込まないように注意してください。

下洗いしたリネン類の消毒は、85度の熱湯で1分間以上、洗濯します。ただし、熱湯による洗濯が行えない場合には、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度 約200ppm)の消毒が有効です。その際も十分すすぎ、高温の乾燥機などを使用すると殺菌効果は高まります。布団などすぐに洗濯できない場合は、よく乾燥させ、スチームアイロンや布団乾燥機を使うと効果的です。また下洗い場所を、次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度 約200ppm)消毒液、洗剤を使って掃除をし、清潔を保つようにします。

3 便などの汚物が付着したじゅうたん(カーペット)や床などの処理

ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあります。ノロウイルスに汚染され12日以上経過したカーペットを通じて、感染が起きた事例もあります。嘔吐物や下痢便などが床等に付着した場合は、雑巾やキッチンペーパーなどで拭き取り、ビニール袋に入れて密閉し、捨てることをおすすめします。さらに次亜塩素酸ナトリウム※(塩素濃度 約200ppm)で、下痢便など汚物が付着した場所を中心に広範囲に消毒してください。

次亜塩素酸ナトリウムを含む花王の塩素系漂白剤について

次亜塩素酸ナトリウムを含む花王の塩素系漂白剤は、「ハイター」「キッチンハイター」「キッチン泡ハイター」です。「キッチン泡ハイター」は、薄めずそのままスプレーして使用します。「ハイター」および「キッチンハイター」は、目的に応じた濃度に希釈して使用します。

商品名 塩素濃度200ppm以上 塩素濃度1,000ppm以上
ハイター(塩素系)
キッチンハイター(塩素系)
水5リットルに
50ml(キャップ約2杯)
水1リットルに
50ml(キャップ約2杯)

次亜塩素酸ナトリウムを含む商品の使用上の注意

  • ・いずれの商品も漂白効果がありますので、色落ちにご注意ください。
  • ・商品の使用上の注意をよく読んでご使用ください。
  • ・ご使用の際には、十分な換気を行い、ご使用後は十分に水ですすいでください。
  • ・金属製品、繊維製品では腐食や変色を起こす場合があります。
  • ・希釈した液は、次亜塩素酸ナトリウムが分解されやすくなっています。希釈液は保存せず、その都度、作るようにしてください。

参考文献及び外部リンク

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