居宅サービス計画書の書き方 第2表

第13章 居宅サービス計画書の書き方 第2表

第2表は居宅サービス計画全体の中核になるものです。

ケアマネジャーと利用者・家族の関係は課題分析(アセスメント)から始まります。課題分析(アセスメント)の結果、導き出した生活全般の解決すべき「課題(ニーズ)」(以下、「ニーズ」という。)を書くことが大事です。

「どのようなニーズを解決するために、何を目指してどのような内容のサービスが必要かを検討した上で、具体的なサービス種別につなぐ」というように計画を段階的に具体化することが重要です(利用者のかかえる問題点や困りごとに対応して、最初にサービスを決めてしまうと、ニーズが何か、利用者がどのような目標に向かって生活するのかかわりにくくなってしまいます。)右上欄外に、この第2表の作成年月日を書いておくことが大切です。

生活全般の解決すべきニーズ

◆記載要領 ※厚生労働省通知
利用者の自立を阻害する要因等であって、個々の解決すべき課題(ニーズ)についてその相互関係をも含めて明らかにし、それを解決するための要点がどこにあるかを分析し、その波及する効果を予測して原則として優先度合いが高いものから順に記載する。

◆意義は?
ケアマネジャーの業務の柱は、利用者の自立支援です。利用者と家族が、「ニーズ」としてとらえなければ、ニーズを自ら解決していく自立型のサービス利用はできません。

次の順序で考えながら、ニーズを整理しましょう。

■アセスメントの結果、ケアマネジャーは専門的な立場から、ニーズについて利用者ならびに家族の理解を深めていくよう助言しましょう。

■アセスメントから得られるニーズとは、困りごとを発生させている原因や背景要因そのものではありません。ニーズに背景要因を含めると、例えば「○△のため○□できない」というように身体、精神、心理、家族関係などの問題点や原因を指摘し、かつ、ネガティブなとらえ方になりやすく、とりわけ、この欄で問題点を取り上げると、そこから直ちに具体的なサービスを想起してしまい、問題とサービスを結び付けてしまいがちです。この欄が、「生活全般のニーズ」とされているのは、単に困った問題状況を明らかにするというレベルにとどまらず、目の前の「困った状況を改善して望む生活をしたい」というポジティブな生活意欲に転換する意図があるからです。

■要介護状態にある利用者は、極端に自信を失っている場合があります。できないことばかりでなく、自分でできることなどプラスの面を利用者が自覚できるようにしましょう。

■解決する必要があるにもかかわらず理解が得られなかったニーズは、第6表の「居宅介護支援経過」に書いておき、その後も計画的継続的に理解が得られるよう働きかけましょう。

■サービス事業者に背景要因を伝える必要性があるものについては、サービス担当者会議で共有しましょう。

■優先順位は、利用者と共に相談しながら決めて書くようにしましょう。

[POINT!]

自立支援を目指す計画なので、ニーズの欄には、「○△できるようになりたい」「○□したい」というように、利用者が主体的・意欲的に取り組めるような書き方のほうがよいでしょう。

背景要因を書くと「○△のため○□できない」のように、ネガティブな表現になりやすいので、「○△したい」とできるだけ簡潔に書くほうがよいでしょう。

▼ニーズが、利用者によって自覚されていない場合の注意点

利用者がニーズとして自覚し、表明できていることはそのまま書きましょう。利用者がニーズを自覚していない場合は、利用者がわかっている範囲で書きましょう。 利用者と家族のニーズ認識が一致していない場合には、利用者と家族が合意できる範囲で書きましょう。利用者と家族のニーズの相違点は、第6表の「居宅介護支援経過」に書きとめ、少しでも共通認識できるように働きかけましょう。ここで示された「ニーズ」とは、次の「目標」につながっていくものです。

援助目標(長期目標・短期目標)

◆記載要領 ※厚生労働省通知
「長期目標」は、基本的には個々の解決すべき課題に対応して設定するものである。ただし、解決すべき課題が短期的に解決される場合やいくつかの課題が解決されて初めて達成可能な場合には、複数の長期目標が設定されることもある。「短期目標」は、解決すべき課題及び長期目標に段階的に対応し、解決に結びつけるものである。緊急対応が必要になった場合には、一時的にサービスは大きく変動するが、目標として確定しなければ「短期目標」を設定せず、緊急対応が落ち着いた段階で、再度、「長期目標」・「短期目標」の見直しを行い記載する。なお、抽象的な言葉ではなく誰にもかわりやすい具体的な内容で記載することとし、かつ目標は、実際に解決が可能と見込まれるものでなくてはならない。

◆意義は?
利用者が「目標」を実現できるように、また利用者が生活に目標を持てるように働きかけることは、ケアマネジャーの役割です。

大切な考え方としては、

■目標の設定は、具体的にイメージを持ちながら、利用者・家族と共に立てましょう。

■短期目標は、ニーズごとに解決の要点に対応して「段階的な計画」を決めて的を絞り、もれがないよう書き出しましょう。但し、ニーズによっては、段階的でなく一挙に達成しなければならない場合もあります。

■短期目標は、各サービス事業者がそれぞれのサービス計画を作成する際に、その目標になるものです。

■ケアマネジメントを進めながら、何回か目標の見直しをすることで、利用者や家族に実現可能な生活がイメージできていくでしょう。この結果、第1表の「利用者及び家族の生活に対する意向」も随時変化していくことになります。

■利用者が目標設定できない場合などには、専門家の意見を聞き利用者・家族とケアマネジャーとで一緒に考えましょう。

[POINT!]

長期目標は、ニーズごとに支援(介護サービスなど)を受けながら利用者も努力する到達点として書きましょう。

短期目標は、モニタリングの際に達成度がわかるよう具体的に書きましょう。

(長期目標及び短期目標に付する)期間

◆記載要領 ※厚生労働省通知
「長期目標」の「期間」は、「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」を、いつまでに、どのレベルまで解決するのかの期間を記載する。「短期目標」の「期間」は、「長期目標」の達成のために踏むべき段階として設定した「短期目標」の達成期限を記載する。また、原則として開始時期と終了時期を記入することとし、終了時期が特定できない場合等にあっては、開始時期のみ記載する等として取り扱って差し支えないものとする。なお、期間の設定においては、「認定の有効期間」も考慮するものとする。

◆意義は?
長期目標・短期目標の達成期限を決めることは、計画としての基本中の基本です。計画の終期頃に見直しの検討をして、計画が漫然とならないようにしましょう。

目標設定は以下のような考え方で、

■目標達成の目安にしましょう。(達成できるくらいの目標期間)

■モニタリングを行う目安にしましょう。

■利用者自身も期間設定に参加し、この「期間」を自らの努力の目安として自覚していただくことが大切です。

■期間は、ケアするチームのメンバー間で十分協議して設定しましょう。ああ

[POINT!]

開始時期と終了時期を具体的に記入しましょう。(○○年○○月~○○年○○月)
終了時期が予測できない場合は、開始時期のみ書きましょう。

援助内容 サービス内容

◆記載要領 ※厚生労働省通知
「短期目標」の達成に必要であって最適なサービスの内容とその方針を明らかにし、適切・簡潔に記載する。この際、できるだけ家族による援助も明記し、また、当該居宅サービス計画作成時において既に行われているサービスについても、そのサービスがニーズに反せず、利用者及びその家族に定着している場合には、これも記載する。なお、生活援助中心型の訪問介護を必要とする場合には、その旨を記載する。

◆意義は?
短期目標達成のために必要な介護保険サービスや他制度による支援、また家族の支援を含むインフォーマルサービスの内容を書きましょう。情報提供を十分にして、サービスを利用しながらどのような生活をするか、具体的にイメージしながら書きましょう。

サービス内容は以下のような考え方で、

■短期目標の達成には、何が必要かを考えてサービス内容を検討しましょう。

■利用者が理解できる用語で書きましょう。ケアマネジャーや各サービス事業者が使い慣れている専門用語の羅列にならないように気を付けましょう。

■家族や隣人が行う生活上の支援も含まれます。但し、家族や隣人の支援を組み込む場合は、十分に実行性を確認しながら無理のないようにしましょう。

[POINT!]

サービス事業者が作成するそれぞれのサービス計画を立てるのに必要なサービス項目(送迎や食事など)は、もれなく書きましょう。

サービス担当者会議で専門的な視点から指示、指摘された留意点についても、サービス内容の必要条件として記入しましょう。

主治医意見書で介護サービスにおける医学的観点からの留意事項が記入されている場合には、その留意点を尊重する必要があります。

援助内容 サービス種別

◆意義は?
計画したサービス内容を適切に提供できる「サービス種別」を選択します。

[POINT!]

ケアチームの誰が何をするのかわかるように、上記の「サービス内容」と「サービス種別」を関連づけ、線で結んだり、番号を付けたりする工夫をして記載しましょう。

正式なサービス名称を書きましょう(利用者にわかりにくい場合は、説明をしてわかるようにしましょう)

(例)
訪問介護、通所介護、通所リハビリテーション、配食サービス(○○区)、虹のサービス(社会福祉協議会など)ホームヘルプ事業(区施策サービス)など

地域のボランティアサービスや近隣の支援・家族等も具体的にわかるように書きましょう。 サービス種別には、市町村が実施する保健福祉施策や近隣などのインフォーマルサービス、介護保険給付サービスを含みます。介護保険対象のサービスには、※1の欄に○をつけておきましょう。

援助内容 サービス事業者等

◆意義は?
ケアマネジャーは地域のサービス資源を十分把握しておき、目的に合ったサービスを提供できる支援者や事業者を選びましょう。サービス内容を担えるもっともふさわしい事業者を利用者・家族が選べるように、公平な立場で情報提供しましょう。

[POINT!]

家族の場合は、誰が中心になって行うのかを書きましょう。(例)妻・次男・姪など近隣の方やボランティアサービスなども具体的な名称を書きましょう。

援助内容 頻度

◆意義は?
短期目標を達成するために、必要なサービス内容を効果的に生活に組み込めるよう、利用者や家族の生活時間や体力・サービスを受け入れる気持ちなどを考えて頻度を決めましょう。

[POINT!]

短期目標の達成を目指して、それぞれのサービス内容ごとに適切な頻度を設定をしましょう。利用者の生活リズムを考慮し、サービス時間及び時間帯を考えて頻度を書きましょう。当然ですが、居宅サービス事業者の都合を優先や押し付けはしないように注意しましょう。

援助内容 期間

◆意義は?
居宅サービス計画に盛り込まれたサービスは、同時に始まるものとは限りません。サービスや支援を受け入れ、導入できる順序をよく考えましょう。

[POINT!]

「期間」は、「短期目標の期間」と連動するようにします。利用者がサービスを受け入れられる状況を確認しながら、開始日と終了日を記入するようにしましょう。 終了時期が特定できない場合等は、開始時期のみ書きましょう。

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