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っておきたいシリーズ

入院日数がどんどん短くなっている理由――DPCの謎―介護報酬とは異なる診療報酬の仕組み―

■DPC/PDPSになると、何が良い?

このほか、DPC/PDPSが患者さんにとってのメリットには次のようなことがあります。

医療のムダが減る

医療行為を行えば行った分、診療報酬が増える出来高支払いとは異なり、DPC/PDPSの下では、病院は「最低限必要不可欠な治療」というシンプルな医療をめざします。そのため、重複した検査や、「とりあえず」行われていたような処置などは減らす努力が行われています。

 

治療手順が標準化される

「DPC」というと、お金の話になりがちですが、実は「医療の透明化」が本来の目的。全国の病院の治療行為に関するデータを集めることで、どういう治療が行われているのかを比較できるという大きなメリットがあります。個々の病院も、「他の病院と比較してムダな治療を行っていないか?」、「投薬期間は適切か?」、「食事の開始時間は適切か?」など、比べることができるようになるため、治療の標準化が進んでいます。

病院を比較しやすい

DPC/PDPSに関するデータを使って病院経営や医療の質を改善しようという試みは、すでに始まっています。このデータは、患者さんにとっても有効で、前述の厚労省のホームページから見ることができるほか、病気ごとの症例数(実績数)、平均入院期間であれば簡単に比較できるサイトが登場しています。

ちなみに、上の病院情報局で検索すると、脳梗塞(手術なし)では入院日数が最も短い病院は平均4.3日、長い病院では20日を越えるところもあります。胃がん(全摘出手術)でも最短で15日、長いところでは27日を越えています。

料金がわかりやすくなる

治療代は退院時などに会計に行かなければわからない、というのが一般的でした。でも、DPC/PDPSの場合はあらかじめ日当点が決まっていて、平均的な入院期間がわかるため、事前に費用の目安がわかります。まだまだ少ないですが、一部の病院は、それぞれの病気ごと、手術ごとに、費用の目安をホームページなどで伝えています。

早く退院できる

入院期間が短いということは、早く社会復帰したいと望む人にとってはありがたいもの。一方で、高齢者などで介護が必要になり、すぐに在宅復帰ができない場合は、老人保健施設などの受け皿を探したり、最悪の場合、行き場のない「介護難民」になる可能性もあるため、いちがいに「早く退院」=「ありがたい」とはいえない面があります。

■DPC病院が増えているのは、儲かるから?

出来高払いよりも、一見、厳しそうなDPC/PDPS制度を導入する病院がなぜ増えているのかというと、一つは「DPCを導入すると収入が増える」という噂があったからです。実際、制度が始まった当初は、対象病院数を増やすために、出来高で算定するよりも高くなるように調整されていました。

ところが、対象病院数が増えた今、そうしたメリットは薄れつつあります。それでもDPC/PDPSを導入するのはなぜでしょうか。それは、病院ごとのデータが公開されているため、つねに評価・比較されることで、「選ばれる病院」となるための「競争原理」のなかで、生き残りをかけているからです。

介護業界からみると、医療従事者の収入はうらやましい限りですが(OT、PTなどのコメディカルはその限りではないようですが)、経営に関しては冬の時代で、倒産などで病院の件数は年々減っています。病院も介護業界同様、ムダを省き、効率も品質もあげねばならない厳しい時代のようです。

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