特集 > 介護アンケート結果一覧

「特定事業所集中減算」に対するケアマネの意識調査

7割のケアマネジャーは、
ケアマネジメントの中立・公正の確保に懐疑的

「特定事業所集中減算」は、正当な理由なく、特定の在宅介護サービス事業所へ介護保険利用者の紹介が集中することを防ぎ、中立・公正なケアマネジメントを行うことを目的に設けられた仕組み。しかし、優良なサービス事業所でありながら、減算を免れるために紹介を諦めるケースもあり、本来の目的とは異なる調整が行われている実態も度々指摘されています。
そこでケアマネジメント・オンラインでは、現場のケアマネが日々の業務において、「特定事業所集中減算」をどれくらい意識しているのか調査を行いました。
調査は、2016年7月11日~7月31日、居宅介護支援事業所もしくは地域包括支援センターに勤める会員ケアマネを対象に実施し、1,005名から有効回答を得ました。

8割以上が併設するサービス事業所「ある」

回答したケアマネの勤務先は、「居宅介護支援事業所」が959名(95.4%)、「地域包括支援センター」が46名(4.6%)でした。
勤め先に併設するサービス事業所が「ある」と答えた人は836名(83.2%)で、半数以上の事業所で「訪問介護」(55.3%)と「通所介護」(55.1%)を併設していることがわかりました。

7割のケアマネジャーが事業所選びに一定の負担感

介護保険利用者(以下、利用者)への支援を具体的に展開していくうえで、サービス事業所選びは重要なポイントとなります。
そこで、事業所探しや調整に負担感を感じているかどうかを聞いたところ、 274名(27.3%)のケアマネジャーが「感じる」、422名(42%)が「少し感じる」と回答し、約7割が一定の負担を感じていることがわかりました。「感じない」と回答したのは、49名(4.9%)にとどまりました。

事業所は、「利用者のため」を第一義に選択する傾向

居宅サービス計画(ケアプラン)に位置付けるサービス事業所は、どのように選ぶことが多いかを聞いたところ、半数のケアマネが「利用者の希望に合う事業所」(508名、50.5%)と答えました。以降には、「サービスの内容や質に定評がある事業所」(216名、21.5%)、「日ごろ連携をとっている事業所」(159名、15.8%)、「併設の事業所や運営会社が同じ事業所」(110名、10.9%)と続き、多くのケアマネが、利用者の希望に沿い、自立支援に資すること第一義に事業所選択を行っていることがうかがえます。

約3割は減算適用

ケアプランに位置付けているサービスのなかで、最も高い集中割合について聞いたところ、減算が適用される「80%超」と回答した人は333名(33.1%)でした。一方、「70%超80%以下」と回答した人は295名(29.4%)、「70%以下」と回答した人は377名(37.5%)でした。

減収を避けるため、4割近くが意図的に集中割合を下げている

最も高い集中割合が「70%超80%以下」もしくは「70%以下」と回答した672名を対象に、減算を受けないようにするため、プランの調整を行っているかを聞いたところ、170名(25.3%)が「いつも行う」、232名(34.5%)が「たまに行う」と回答しました。
さらに、減収を避ける目的で、意図的に集中割合を下げたことがあるかを聞いたところ、69名(10.3%)が「いつもある」、181名(26.9%)が「たまにある」と回答。減収を避けるため集中割合を下げているケースが実に4割近くも発生していることがわかりました。

約7割が特定事業所集中減算の仕組みに懐疑的

現場のケアマネジャーは、「特定事業所集中減算」がケアマネジメントの中立・公正の確保に効果があると感じているのでしょうか。「そう思う」と明確に回答したのは87人(8.7%)で1割にも満たず、「ややそう思う」は191人(19.0%)でした。「そう思わない」は366人(36.4%)、「あまりそう思わない」は361人(35.9%)で、7割以上のケアマネジャーが、「特定事業所集中減算」の意義や効果に懐疑的であることがわかりました。

特定事業所集中減算はこうあるべき! 現場からの提言

ケアマネジメントの中立・公正の確保には、どのような方策が有効と思うかを記述方式で訊ねました。すると、回答は、▽特定事業所集中減算の継続(厳格化)▽特定事業所集中減算の仕組みを変える▽居宅介護支援事業所のあり方を変える、の3つに大別できました。以下、一部を抜粋します。

    ▽特定事業所集中減算の継続/厳格化
  • グループ企業による利用者の囲い込み(限度額いっぱいのグループサービスの利用)が目に余る。集中減算はさらに厳しく、50%を超えれば減算するくらいでもよい。
  • 特定事業所集中減算は必要。特に21人以上の担当を持っている人には、この制度が有効。

    ▽特定事業所集中減算の仕組みを変える
  • 特定集中減算から医療系サービスや地域密着型サービスを除く。
  • ケアプラン点検の徹底で、事業所選択根拠を明確化していく過程をとるなどの方法を確立したうえで減算対応をするべき。
  • 客観的な質の評価を行い、それに基づいた加減算が行われるべき。

    ▽居宅介護支援事業所の報酬やあり方を変える
  • 居宅介護支援事業所に併設を認めない。
  • 居宅介護支援の報酬が低すぎるので、まずは高くすることを前提に議論を進める必要がある。
  • 単独型のケアプランセンターの単位数の増加。

特定事業所集中減算の意義や効果に懐疑的ではあっても、単純に廃止か否かではなく、仕組みの変更を提言する意見が目立ちました。また、居宅介護支援事業所のあり方を問う声も多く、このテーマが事業所運営、ケアマネジメント業務に深くかかわっているものであることが、改めて浮き彫りになりました。

ケアマネジメント・オンライン おすすめ情報

介護関連商品・サービスのご案内

ログインしてください
ユーザ名
パスワード

ログインができない方

お知らせ

SSL GMOグローバルサインのサイトシール
SSLとは?