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「看取り」に対するケアマネジャーの意識調査結果

在宅看取りのカギは、訪問看護や医師との連携

地域包括ケアシステムのもと、在宅医療・在宅看取りが推進されています。また、内閣府の調査(2012年)によると、半数の人が最後を迎えたい場所を「自宅」と答えており、今後、看取りを視野に入れた利用者支援はますます必要になってくると考えられます。
そこで、ケアマネジメント・オンラインでは実際にケアマネジャーがどれくらい利用者の看取りを経験しているかについて、調査を行いました。2016年9月1日~8月30日、会員ケアマネを対象に実施し、989名から有効回答を得ました。以下、結果をご報告します。

8割のケアマネジャーが在宅での看取りを経験し、最も多いのは1~4件

在宅での看取り(自宅死)は、約8割のケアマネジャーが経験しており、「1~5件未満」が434名(43.9%)で最も多く、次いで「5~10件未満」が191名(19.3%)でした。15件以上の看取りを経験した人も109名(11.0%)いました。

回答した989名のケアマネジャーのキャリアで最も多かったのは、「9年~11年未満」の154名(15.6%)。次いで「5年~7年未満」が131名(13.2%)、「15年以上」が120名(12.1%)で、 キャリア5年以上のケアマネジャーが70.6%を占める結果となりました。

看取りに至るターミナル期間は、6カ月未満が4割を占める

看取りに至るまでのターミナル期で、最も長かった期間を訊ねたところ、「1カ月~3カ月未満」と回答した人が220名(22.2%)、「3カ月~6カ月未満」が187名(18.9%)で、約4割が半年以内と回答しています。一般に、ターミナル期とは、治療の手立てがなく、予想される余命が3カ月程度とされていますが、そのことが概ね反映された結果となりました。一方で、「1年以上」と回答した人が135名(13.7%)いることから、看取りに至るまでの期間が予想以上に長くなったケースも少なくないようです。

看取りができた大きな理由として、7割が訪問看護や医師との連携を指摘

看取り経験のあるケアマネジャーに、在宅で看取りができた理由として大きかったものを訊ねたところ、「訪問看護との連携がうまくいった」(562名、70.4%)「訪問診療の医師との連携がうまくいった」(555名、69.5%)が僅差で1・2位となり、いずれも7割前後の人が選択しました。以下、「利用者家族が強く希望したり、同居または近居で介護に参加した」(477名、59.8%)と続いています。一方、「介護スタッフの技量や経験が豊富だった」(195名、24.4%)、「利用者に経済的な余裕があり、サービスを十分に利用できた」(164名、20.6%)は、いずれも2割程度でした。

また、看取り件数が「1~5件未満」の人で、「訪問看護との連携」を選択したのは434名中280名と64.5%なのに対し、「15件以上」の人では109名中89名と81.7%。 「訪問診療の医師と連携」を選択したのが「1~5件未満」の人では434名中271名で62.4%なのに対し、「15件以上」の人では109名中92名で84.4%となり、看取り件数が多いケアマネジャーほど、訪問看護や医師との連携の重要性をより実感しているといえます。

ケアマネジャー1人が同時期に担当できる在宅看取りは1~3件

ケアマネジャー1人で同時期に担当できる在宅看取りは何件だと思うかを訊ねたところ、最も多かったのが「2~3件」で、626名(63.3%)が回答しました。次いで「1件」が281名(28.4%)で、1~3件が約9割を占めています。在宅看取りでは利用者と家族への、よりきめ細やかな支援が必要になり、状況に合わせたサービスの加減、医療・介護スタッフとの連絡・調整もより頻繁になります。ケアマネジャー1人が上限の35名の利用者を担当しているとして、そのうち看取りの支援を行えるのは1~3件が精いっぱいというのが実感なのでしょう。

在宅看取りの増加に対応するには、医療資源の充実が不可欠

今後、在宅看取りが増えていく場合、必要と思うものについて訊ねたところ、最も多かったのは、「在宅診療療養所の増加など医療資源の充実」(718名、72.6%)でした。以下、「医療・介護連携のための研修など保険者主導の取り組みの充実」(494名、49.9%)、「介護スタッフのスキルアップ」(492名、49.7%)、「ケアマネジャーの意欲やスキルアップ」(458名、46.3%)、「介護保険における加算の充実」(400名、40.4%)となっています。

調査では、8割のケアマネジャーが在宅看取りの経験があり、そのうち21.7%が10件以上の看取りを経験していました。このことから、在宅のケアマネジャーの利用者支援において、看取りは特別なことではないことがわかります。刻一刻と状態が変化するターミナル期の利用者と家族を支援するには、訪問看護師や医師とのスムーズな連携がカギとなることも明らかになりました。また、今後在宅看取りが増えていくと予想される中、看取り件数が多くさまざまなケースを経験しているケアマネジャーほど医療職との連携の重要性を強く実感しており、ケーススタディが共有されることも望まれます。

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