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「介護保険利用者の自己負担増」に対するケアマネジャーの意識調査結果

4割が訪問介護やデイサービスの利用を「減らした」と回答

2015年度介護保険改正では、介護保険サービスの利用者負担の一部見直しが行われ、一定以上の所得や資産がある方は、ご自身で負担される金額が増えました。
家庭の状況はさまざまですが、サービスの利用に与える影響は少なくないと考えられます。そこで、実際に介護保険サービスを利用する際に自己負担額が増えたことで、利用者にどのような影響が出ているかなどについて会員ケアマネジャーに、アンケートを実施しました。

■調査結果
回答者:「ケアマネジメント・オンライン」会員ケアマネジャー1,212人、 調査期間:2016/12/8~2017/1/13

38.6%が訪問介護やデイサービスを「減らした」と回答

「負担が増えた利用者では、どのような影響が出ていますか?」と質問したところ、もっとも多かったのは、「目立った影響はない」の482名(39.8%)でしたが、その一方で、285名(23.5%)が、「訪問介護やデイサービスなどを減らし、介護者の負担が増えた」、185名(15.3%)が「デイサービスを減らし、閉じこもり気味になるなど活動が低下した」と回答しました。

「補足給付の厳格化で特養の入居を見合わせた・または退去を考えている」と回答した人は、77名(6.4%)、「高額介護サービス費の支給対象外の福祉用具の購入や住宅改修の利用をあきらめた」は、71名(5.9%)でした。また、367名(30.3%)が「サービスの利用に変化はないが、日々の生活や心理面で余裕がなくなり、支援においてより配慮が必要になった」と回答しており、現時点では具体的な影響はなくても、今後の不安を感じさせる結果となりました。

さらなる負担増を招く施策に、58.2%が反対の立場

「政財界から要望が出ている利用者負担の原則2割、軽度者への生活援助サービスの除外についてどう思いますか」との質問では、「反対」が362名(29.9 %)、「どちらかというと反対」が343名(28.3%)で、あわせて全体の58.2%が反対と回答しました。「やむをえない」と回答した人は、330名(27.2%)、「どちらかというと賛成」81名(6.7%)、「賛成」67名(5.5%)でした。また、「その他」(29名、2.4%)では、「生活支援サービスの除外には反対、2割負担は仕方がない」「利用者負担原則2割は反対であるが、軽度者の生活サービス除外には賛成」と、さまざまで、利用者負担とサービスの必要性は分けて賛否を問うべき、との意見も寄せられました。

介護保険の負担割合が2割の利用者は、在宅サービスの約1割

国のデータによると、2014年の改正で介護保険の負担割合が2割となった人は、2016年2月の時点で在宅サービス利用者の9.7%、特別養護老人ホーム入所者の4.1%、介護老人保健施設入所者の6.2%でした。そこで、利用者支援の現場ではこのデータをどのように感じているかを訊ねたところ、「おおむねデータと同じくらい」が655名(54.0%)、「2割負担の人はもっと少ない」は358名(29.5%)、「2割負担の人はもっと多い」は199名(16.4%)でした。アンケートを実施したのは、国のデータ(介護保険事業状況報告月報 2016年2月サービス分)より10カ月後の12月でしたが、半数以上がおおむね同じと回答しています。

情報入手は、6割以上がメディアから。口コミも重要な情報源

体調管理に役立つ情報の入手先は、多い順に「新聞などマスメディアやインターネット」661名(64.9%)、「ケアマネジャー仲間などから口コミ」478名(46.9%)、「医療機関」408名(40.0%)、「保健所や地域包括支援センター」318名(31.2%)、「食品や医薬品などメーカーの情報(ホームページなど)」280名(27.5%)、「薬局」169名(16.6%)となり、メディアや口コミを活用し、保健所など地域の関係機関は、あまり利用されていないことがわかりました。また、今年度から「かかりつけ薬局・薬剤師」の制度がスタートしましたが、日常的な健康サポート機能としては、まだまだ利用されていないことが伺えます。

負担増は、軽度や中等度の介護を必要とする利用者で多い

2割負担や高額介護サービス費の見直し、補足給付の厳格化などで、介護保険の負担が大きくなった利用者の要介護度について訊ねたところ、「要介護2」が(425名、35.1%)、「要介護3」が(401名、33.1%)、「要介護1」が(370名、30.5%)、「要介護4」が(277名、22.9%)、「要支援1・2」が(271名、22.4%)、「要介護5」が(215名、17.7%)の順になりました。「担当する利用者に負担が増えた人はいない」と回答した人はいませんでした。軽度や中等度の介護を必要とする人たちが、介護サービスの利用を減らすなどの影響を受けていることは、重度化や、在宅での生活が困難になることも懸念されます。

冒頭であげた「負担が増えた利用者では、どのような影響が出ていますか?」との質問では、「負担増への不信感がケアマネやサービス事業所に向けられる」「妻の施設の負担が大きくなり夫の在宅サービス費を削った」「ご家族の生活費からの捻出で、本人というより家族にしわ寄せがきている」などの回答もあり、影響が利用者にとどまらないこともわかりました。厚生労働省では、昨年末、2018年の介護保険制度改正にて、現役並みの所得がある人の介護サービス利用の負担割合を3割へ引上げる検討を行っており、実現すれば、さらなる影響も考えられます。利用者の負担増の影響については、今後も注視する必要があるといえます。

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