<セミナーレポ1>「質が低いケアマネ」の客観的エビデンスとは?――本間清文氏セミナー


2012/12/03 09:00 配信   | 業界ニュース

11月17日、ソーシャルケア研究所の本間清文氏によるセミナー「居宅ケアマネ制度のゆくえと新ケアプラン様式案の検証」が開催された。

前半、「介護支援専門員の資質向上と今後の在り方に関する検討会」(第1回~4回)では、どのような意見が出ているのかを報告しつつ問題点を指摘。本間氏は、「違和感を感じる」「乱暴な意見が出されている」という言葉をしばしば口にした。

たとえば、公正中立性について「すべての事業所を独立させなければ、ケアマネジャーは板挟みになり課題の解決にはならない。完全独立事業所には別建ての高い評価が必要なのではないか」という意見に対して、入退院を繰り返している利用者などは併設事業所のほうが連携がスムーズな場合もある。独立型には独立型の良さがある。それら細かい機能分析をせず十把一絡げにケアマネジメントが論じられていることを指摘し、個々の事業所の特徴や機能を解説した。

専門性(知識・技能)について「高度なアセスメント能力、高度なプランニング能力、高度なモニタリング・検証能力を専門性として確立すべきではないか」との意見に対しては、そもそも『高度』とはどういうことか客観性に欠けているとし、ケアマネジャーの質が問題視されているが、「そもそも『ケアマネジャーの質が低い』という客観的なエビデンスはどこにあるのかと疑問を呈した。

その上で昨今、頻繁に取沙汰される「アセスメントの質」について多く言及。「あり方会議」の資料に関連づけては、「高度なアセスメント能力を持ち、アセスメントの手法を評価できる新しいマネジャーとして、サービス評価管理者が必要なのではないか」という意見に着目。これは、ケアマネジメントを評価する専門職を新たに作るという意見である。本間氏は、「第三者的なアセスメントが完璧でも利用者本人の意欲がなければケアプランは机上の空論」とし、そこから、なぜ、このような現実離れした意見が出てくるのか、その背景を論じた。

また、「ADLに係る身体・精神的な経年的変化速度を表す角度指標により、ケアマネジャーがプランニングした高齢者を経年的に追うと、良くなった群、悪くなった群がわかるのではないか」という意見、「予後予測に対して、状態像がどのように変化したのかを評価すべきではないか」等をピックアップし、それらの意見が出てくる背景とその評価を行なった。

第5回の検討会資料は、それまでの会議の意見をまとめた「課題の整理(たたき台)」であるが、(1)介護保険におけるケアマネジメントでは、自立支援について、「生活行為向上を目指すべきではないか」と記載されている。本間氏は、制度と現場でかけ離れた自立概念、ケアマネジメントと介護サービスでかけ離れている自立概念など根本的な部分にまで目を向け、「『あり方会議』のあり方そのものに疑問を感じる」と投げかけた。

―――レポ(2)へ続く

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【ケアマネジメントオンライン編集部 山神】

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