<パーキンソン病治療>脳への電気刺激療法の作用メカニズムを解明――NIPS


2013/02/01 12:00 配信   | 業界ニュース

自然科学研究機構(NINS)生理学研究所(NIPS)の研究チームは、パーキンソン病に対する脳の電気刺激(DBS療法)の作用メカニズムを解明したと発表した。

パーキンソン病やジストニアといった運動障害の外科的治療のひとつに、脳深部刺激療法(DBS療法)がある。この方法は、脳の大脳基底核の淡蒼球内節と呼ばれる部分に慢性的に刺激電極を埋め込み、高頻度連続電気刺激を与えるというもので、これによって、運動障害の症状を改善することができる。しかし、この方法がどのように症状を改善させるのか、その作用メカニズムは明確にはわかっていなかった。

今回、自然科学研究機構生理学研究所の研究チームは、正常な霊長類の淡蒼球内節に電気刺激を与えたときのその部位の神経活動を記録した。その結果、DBS療法による電気刺激は、淡蒼球内節の神経活動をむしろ抑え、神経の「情報伝達を遮断」することにより効果が生まれることを明らかにした。

これまでDBS療法の治療メカニズムとして、局所の神経細胞を刺激しているのか、抑制しているのかで論争されてきたが、今回の実験結果からDBS療法は、淡蒼球内節の神経活動そのものを刺激するのではなく、淡蒼球内節に来ている他の神経細胞からのGABAの放出を促して、淡蒼球内節の神経活動をむしろ抑制することで、淡蒼球内節を経由する「情報伝達の遮断」が起きることによって効果が生まれていることを明らかにした。
今回の研究から、これまでの論争に決着をつけただけでなく、DBS療法は淡蒼球内節を経由する情報伝達を“遮断”することで治療効果を示すという新しいメカニズムを提唱することができた。今後、淡蒼球内節の神経活動を抑制するのに必要最小限の電気刺激を与えたりするなど、より効果的な刺激方法の開発につなげることができると考えられる。さらに、この治療戦略にそった薬物治療など、新しい治療法の開発につながるものと期待される。

自然科学研究機構生理学研究所

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【ケアマネジメントオンライン編集部 樋口】

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