<第2回公開ケア会議レポ>参加者の人数を減らしても深まらない議論


2013/02/12 09:00 配信   | 行政ニュース

■議論参加者は17名から8名に削減

2月1日(金)、東京・八重洲で第2回「公開ケア会議」が開催された。

前回の会議では、開催目的、議事進行のあり方を十分理解していたのは、司会を勤めた東内京一氏(和光市保健福祉部長)だけと言ってもいい状態だった。そのため、東内氏が奮闘する姿ばかりが目につき、会議は十分機能せず、その目的を果たすことはほとんどできていなかった。

その反省から、今回は事例検討に参加する人数を17名から、緒方有為子氏(株式会社北九州福祉サービス統括部長)、水村美穂子氏(青梅市地域包括支援センターすえひろセンター長)などの主任ケアマネや、村井千香氏(日本作業療法士協会生活行為向上マネジメント推進プロジェクトリーダー)らの専門職など8名に削減。田中滋氏(慶應義塾大学大学院経営管理研究科教授)、福田弘子氏(日本介護支援専門員協会生涯学習委員会委員長)、吉島豊録氏(梅光学院大学子ども学部准教授)などの5名はオブザーバーとしての参加となった。

また今回から、配布された事例検討資料の1枚目には、検討したいポイント、事例の要点、事例担当者のケアマネ経験年数などを記した「事例サマリーシート」が追加され、事例の説明はこのシートを中心に簡潔に行われるなど、改善が見られた。なお、実際の事例を取り上げていることから、今回も内容は公開不可であり、事例検討資料は会議終了後、回収された。

■会議の目的と進め方を再確認

冒頭、事務局を務める日本総合研究所から、改めてこの会議の目的についての説明があった。つまり、「自立支援のケアマネジメントに資する支援等を目的として、多職種の視点から個別課題の把握およびその解決方策(=ケア内容及びサービス内容)に関する意見を出し合い、個々のケアプランを評価・検証することを目指す」とのことである。

意見交換の視点として示されたのは以下の3つである。事務局からは、傍聴者のために、つまりは今後各地で開催されることになるであろう地域ケア会議のモデルとするために、どの部分の議論をしているかがわかるような発言をしてほしいという要望があった。
【視点1】 課題の把握、優先順位づけは妥当か。要修正の場合の修正内容
【視点2】 目標設定は具体的か。要修正の場合の修正内容
【視点3】 課題と目標に照らしてサービス内容が妥当か。要修正の場合の考えられるサービスの選択肢

こうして1事例45分間で、緒方氏から提供された2事例を検討する公開ケア会議が始まった。

■プレゼン者も参加者も相当の訓練が必要

ケア会議の司会進行を務めたのは前回同様、東内氏。前回よりは議論の脱線が少なく、東内氏が苛立つ場面もさほど多くはなかった。しかし、東内氏が冒頭に「簡潔、具体的に」、「状況説明は省き、書類で確認を」、「何が課題で、それはどうすれば解決するのかについての意見を言っていただきたい」と要望したにもかかわらず、的を射たやり取りができていた委員は1、2名程度。視点1、2、3の順に意見交換が行われるはずだったと思うが、今回も東内氏の思い通りにはなかなか進まず、議論はあまり深まらなかった。

たとえば、東内氏が「課題の把握についてはどうか」と意見を求めた流れの中では、ケアの内容を問う質問が出た。すかさず、東内氏が「それはサービスの問題なので」とストップをかけたが、その質問にプレゼン者が「ケアの方法を変えたことで改善した」と答えた。これを聞いた東内氏は、思わず「改善しているなら課題がないということになる」と指摘していた。質問内容のブレもこの会議の目的達成を損なうが、それ以前に、プレゼン者が正確な情報を適切に整理して示さないことには、焦点を絞った議論はできない。今回もまた、それが示された格好となった。

また、ある委員からは議論の中で、「この部分についてはケアの方法によって改善できる可能性が大」という意見が再三示された。簡潔で具体的な意見ではあったが、これは、事前に資料を読み込めていない傍聴者には、どのような点を根拠に「改善できる可能性が大」なのかを理解するのは難しかった。果たして議論に参加していた委員はみな、こうした意見を判断の根拠も含めて理解できていたのだろうか。そんな疑問も感じた。

1事例45分間という今回の議論は、東内氏にとっては通常手がけているケア会議より長い時間をかけての検討だとのこと。しかし、傍聴していると非常に駆け足だという印象だった。参加する全員が同じ視点を持って、短時間で簡潔かつ具体的に意見交換するには、全員が相当の訓練をしないと難しい。改めてそれが印象づけられた会議であった。

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【ケアマネジメントオンライン編集部 宮下】

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