<「終活」講座レポ1>死の準備・片付けは、遺される家族への思いやり


2013/03/19 09:00 配信   | 業界ニュース

東京都は、中高年のための消費生活講座「終活~上手な遺言とエンディングノートの活用~」を2月20日に開催した。講師は、第一生命経済研究所主任研究員の小谷みどり氏。

終活とは自分らしい人生を全うするための準備であると定義し、その準備として考えておかなければならないことは、1)介護を必要とするようになったらどうするか。2)不治の病にかかったらどうするか。3)死が避けられない状況になったらどうするか。この3点であると述べた。

自分の考え等を何に記載するかは、その内容によって分けなければならず、エンディングノートには終末期医療と葬送について、遺言にはお墓、相続について記入するとよいという。

講演の前半はエンディングノートに関する話が中心であった。不治の病にかかったときを想定して、1.真実(病名・予後)を知りたいか? 2.延命医療をどうするか? 3.どこで最期を迎えたいか? この3点について考えをまとめておく必要があると述べた。

1.については、病名は知りたいが余命は知りたくない、病名も知りたくないなど、さまざまな考えがあるため具体的に記入しておく。また、2.については、患者が意志表示をしていれば医師は延命処置をしないため、例えば『尊厳死の宣言書』といったタイトルで意志を明確に記載しておく必要がある。便せんに書いておくだけでもかまわない。ただし、自分の意志表示を記載したものを机の引き出し等に収納しておくと、いざというとき家族は見つけることができない。収納場所を伝えておくか、日頃から口頭で家族や友人に伝えておくことが肝要であるとのアドバイスがあった。

■23区では葬儀をしない「直葬」が主流
希望する葬儀のスタイルについても記入しておく。宗教者は?(告別式のみにする?)、参列者の範囲、どこでするか、香典や供花は受け取るか等。祭壇に飾る花や棺に入るときの服装などを指定してもよい。23区では葬儀を行わず直葬(死者を火葬場に直接送ること)する人が3割に達している。そこには、高齢になって亡くなると葬儀に参列する人が少なくなり葬祭場を借りる必要性がなくなるという背景がある。

自分の死を伝えるための連絡リストを作っておくことも大切な準備のひとつであると述べた。a.危篤、または亡くなってすぐ、b.葬儀の日取りが決まったら、c.火葬、または49日がすんでから、d.年賀状の欠礼挨拶で。この4つの知らせるタイミング別に分けて連絡リストを作っておく。併せて知らせてほしくない人のリストも作っておくとよい。

■価値あるものは生前に譲渡せよ
遺影も家族が写真の選定に困らないように、元気なうちに準備しておく。自分の好きな洋服を着てにこやかな写真を遺す。遺品整理や家の片付けも同様である。遺品整理については、たとえ自分にとって大切なものであっても、自分以外の人にとってはガラクタでしかないことが多いため、価値があると思えるものは、生きているうちに周囲の人に贈呈しておく。また、アルバムの写真を整理し、自分の一生の写真を一冊にまとめ、残りの写真は処分する。汚い下着、古びた下着は処分し、常にきれいな下着をつけておくといった実際的なアドバイスがあった。

終活とは、死ぬための準備と片付けであると述べ、死後、遺品をできるだけ少なくしておくことも重要な終活のひとつである。また、死が避けられない場合、一切合財を家族に委ねると家族は判断に迷うし、苦しむことも多い。自分がどうしてほしいのか意志表示をしておくことは、家族への思いやりであると述べた。

――「終活のすすめ」レポ2へ続く

◎東京くらしWEB
http://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.jp/center/

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【ケアマネジメントオンライン編集部 山神】

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