<認知症研修レポ(1)>医師が語る「認知症ケアマネジメント」とは


2013/04/15 11:00 配信   | 業界ニュース

東京都介護支援専門員研究協議会は、3月30日、平成24年度 第3回大規模研修「認知症高齢者とケアマネジメント」を開催した。昼食時間をはさみ、プログラムは4本の講演で構成され、いずれもケアマネジャーなら正確に理解しておきたい、認知症の最新情報など充実したものだった。

最初の講演では、「認知症医療について~ケアマネジメントの視点から~」と題して、東京都医師会理事で東京都指定認知症疾患医療センター平川病院の平川博之氏が登壇した。

平川氏は国の認知症施策や、都の取り組みなどを披露した後、医師の立場から認知症のケアマネジメントについて述べた。

■「できること」を引き出す自立支援型マネジメントとは
認知症ケアマネジメントとは、「問題に焦点を当てる発想で、できないことを手当てしていくやり方ではなく、できることを引き出すための目標に焦点を当てる発想で行うこと」だと平川氏は語る。

これまでのケアマネジメントのプロセスは、利用者の状況把握のため、たとえば移乗、排泄などのように状態を項目ごとに区分し、それぞれの項目について、どの程度介助が必要かという視点で評価を行ってきた。このように、不足している機能を、各種のサービスで補うという発想を「給付管理型ケアマネジメント」という。

しかし、今後、ケアマネジャーに求められるのは「自立支援型マネジメント」。これはサービスの利用目的を明らかにしたうえで、サービスを提供するための「インテーク」を重視して介助の状態を把握。そして、機能を補足するのではなく、機能の維持・強化するためのICFに基づくアセスメントを行うことが求められる。さらに、自立支援型ケアマネジメントの特徴として、ケアマネジャーにケアマネジメントのすべてを任せるのではなく、多職種協働のケアマネジメントを行うこと。

多職種協働とは、上下関係のあるピラミッド型ではなく、ケアが必要な高齢者に係る専門職(ケアマネジャー・医師・看護師・介護職・リハ職・支援相談員・栄養士など)がドーナツ型に連携しているもので、「ケアマネジャーのその中で、いわばオーケストラの指揮者のような役割を担っている」と平川氏は述べた。つまり、異業種連携の要は、まさにケアマネジャーが握っていることになる。



■認知症のステージに応じた包括的・継続的支援が必須
それによると、認知症のケアマネジメントで重要なことは、「初期(発症前)から看取り(ターミナル)まで、ステージに応じた包括的・継続的支援を行うこと」。
アセスメントの際には、ニーズアセスメント(現状からの改善点、変化の可能性、個別性、その人らしさを探る)と適正アセスメント(利用者の病歴、身体状況など多方面からのアセスメント)、そして生活機能(ICF)アセスメントを、利用者と家族のニーズとすり合わせることが必要だが、「認知症高齢者の場合、身体機能や生活能力だけにとどまらない、多方面からのアセスメントの視点が必要」と語る。

そこで重要となるのが、チームアセスメントだ。多職種が、ケアカンファレンスを実施し、それぞれの専門職としての立場から利用者に係る体制を整えることで、より良い、実行可能なケアプランが実現する。
ケアカンファレンスを実施するメリットは、他にも「ケアを実行する役割分担と責任を明確にすることで、出席者がケアを確実に実行する気になる」と平川氏は強調する。

その後、実際の事例を挙げながら、解決すべき課題の導き出し方、解決に導くための長期目標・短期目標の実例を紹介し、最後に平川氏は、「認知症のケアマネジメントこそ、ケアマネ冥利につきる仕事」と結んだ。

◎東京都介護支援専門員研究協議会(CMAT)
http://cmat.jp/



ケアマネジャーのための専門サイト
【ケアマネジメントオンライン編集部 樋口】

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