介護事業の収支差率、軒並みダウン―厚労省、経営実態調査の結果を提示


2017/10/26 15:10 配信   | 2018年度報酬改定

厚生労働省は26日、来年度の介護報酬改定に向けた議論の基礎資料となる2017年度の「介護事業経営実態調査」の結果を、社会保障審議会介護給付費分科会の介護事業経営調査委員会に示した。全サービスの平均収支差率は3.3%となり、すべてのサービスの収支差率が5%台以下となった。15年度の介護報酬改定に向けて行われた同調査の結果と比較すると(※)、ほぼすべてのサービスの収支差率が縮小。全サービスの平均の収支差率も4%余り縮小した。居宅介護支援の収支差率はマイナス1.4%だった。調査結果は27日の同分科会に報告される予定。

※14年の調査と今回の調査は調査期間などの変更があったため単純な比較は難しいが、15年度の介護報酬改定が介護事業に与えた影響を知る上では重要な指標と考え、比較した。

居宅介護支援や介護老人福祉施設、通所介護、訪問介護など22サービスの約3万2000施設・事業所を対象に、16年度の決算を調査。約1万5000施設・事業所から有効回答を得た。


(社会保障審議会介護給付費分科会の介護事業経営調査委員会、26日)

それによると、最も収支差率が高かったのは通所リハビリテーションや小規模多機能型居宅介護、認知症対応型共同生活介護の5.1%だった。それ以外のサービスの収支差率はすべて4%台以下となった。収支差率がマイナスとなったのは、居宅介護支援(マイナス1.4%)だけだった=表=。



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■18サービスで収支差が縮小、10ポイント近いダウンも

今回の調査結果を前回改定の基礎資料となった14年の同調査の結果と比較すると、18サービスで収支差率が低下していた。特定施設入居者生活介護では9.7ポイント、介護老人福祉施設では7.1ポイントの縮小が見られた。一方、福祉用具貸与は1.2ポイントの改善が見られた。

■収入の給与費、17サービスで高まる

また、17サービスで収入に対する給与費の割合は高まっていることも分かった。特に通所介護では8.4ポイント高まった。収入に対する給与の比率が最も高かったのは居宅介護支援の84.1%だった。

収支差率が軒並みダウンとなった理由について、厚労省は、9年ぶりのマイナスとなった15年度の介護報酬改定と、深刻化する人材不足が影響したのではないかとしている。また、18年度の改定で介護報酬を引き上げるべきかどうかの判断については、今回の調査結果や物価などの動向も勘案する必要があるとした。

ただし、介護報酬の引き下げを求める財務省は、今年度の臨時改定に伴い、介護職員の処遇改善で1100億円程度の予算が計上されたことから報酬削減が必要としている。つまり、介護事業所の経営状況とは関係のない理由からマイナス改定が必要としている。それだけに、経営環境が悪化しているデータが示されたからといって、それだけで、報酬削減を求める声が沈静化するとは考えにくい状況にある。


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