【解説】18年度改定、ケアマネの業務はどう変わる?


2017/12/12 09:00 配信   | 行政ニュース

先週6日の社会保障審議会介護給付費分科会で、厚生労働省は2018年度の介護報酬改定に向けた審議の取りまとめ案を示した。国が「分水嶺」と位置付ける18年度の診療報酬・介護報酬の同時改定のうち、介護分の変更の大枠は、これでほぼ固まった。今後、この取りまとめと年末に決まる介護報酬全体の改定率に従い、来年2月上旬までには各サービスの単位数などが決定する見通しだ。それに先立ち、ケアマネジャーや居宅介護支援事業所の業務などに関わるポイントをまとめ、紹介する。

今回の改定の内容のうち、まず注目すべきは、次の3点だ。

・居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定する
・特定事業所集中減算の対象サービスの変更
・一定回数以上の訪問介護(生活援助が中心)が位置付けられたケアプランの、市区町村への届け出の義務化

まずは、この3点について紹介する。


6日の社会保障審議会介護給付費分科会

■管理者を主任ケアマネに限定、経過措置あり
居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定する方針が示されている。

ただし、ケアマネが1人しかいないなど、主任ケアマネを確保するのが難しい事業所に配慮し、主任ケアマネ以外のケアマネが管理者を務めることができる「経過措置期間」を設ける方針も示されている。経過措置期間が具体的にどのくらいになるかは決定していないが、厚労省は21年3月31日までとする案を中心に検討を進めている。

■特定事業所集中減算、対象はデイや訪介に限定
現在、ケアプランにおける特定のサービス事業所の集中割合が80%を超える場合に適用される「特定事業所集中減算」は、ほとんどすべての居宅サービスが対象となっている。18年4月からは、この対象が「通所介護」「訪問介護」「福祉用具貸与」の3つに絞られる。ただし、減算の割合などは、現在のまま維持される。

■生活援助、一定以上の回数で市区町村に届け出
国が定める基準回数を超えて生活援助中心型の訪問介護をケアプランに位置付ける場合、ケアマネは、市区町村にその内容を届け出ることが義務付けられる。届け出を受けた市区町村は地域ケア会議を開き、ケアプランの内容を検証。その結果によっては、サービス内容の変更を促す。

基準回数は、「全国平均利用回数+2標準偏差(2SD)」の考え方で示される。具体的には、18年4月までに公表される。地域ケア会議での検証などは、18年10月から実施される見通しだ。

※詳細を報じた記事はこちら
生活支援の多いケアプラン、内容検証へ―厚労省、介護給付費分科会に提案
管理者の主任CM限定、3年の経過措置付で導入提案―厚労省
ケアマネと医療、加算拡充と運営基準見直しで連携促進

ケアマネや居宅介護支援事業所に関しては、この3つのポイント以外でも、さまざまな基準などの変更が行われる見通しだ。主な変更点について、以下にまとめた。

■入院時、病院へのより迅速な情報提供を報酬で後押し
担当する利用者が入院する場合、ケアマネは、自分の氏名や連絡先を入院先に伝えるよう、利用者とその家族に依頼することが義務となる。

さらに、利用者の入院から3日以内に病院に必要な情報を提供すると、現在ある加算(入院時情報連携加算)より、報酬上で高く評価される。なお、ファックスやメールなど訪問以外の方法も、訪問による情報提供と同じように評価される見通しだ。

提供すべき具体的な情報については今後、国が様式例として示す予定。

■退院時、医療機関と密接に連携すれば報酬で高評価
利用者が退院する際、ケアマネが医療機関と連携し、情報交換した回数により、報酬の額を変更する制度が設けられる。また、ケアマネが、医療機関が実施する退院のためのカンファレンスに参加すると、高い報酬が算定できる仕組みも設けられる。

さらに、こうした活動を後押しするため、ケアマネが医療機関などから情報収集するための様式例も見直される。

そのほか、退院や退所時の初回のケアプランの作成については、他の場合より手間がかかることから、高めの報酬が用意される見通し。

■薬の服用状況など、利用者の情報を主治医に連絡する義務も
来年4月の介護報酬改定以降は、利用者の入院時や退院時以外でも医療関係者らとの連携が求められる。

例えば、利用者について主治医らに意見を求めた場合、ケアマネは、作成したケアプランを主治医にも送らなければならない。また、口腔内の課題や薬の服用の状況など、モニタリングや訪問介護事業所からの伝達で把握した利用者の医療に関わる情報も、主治医に連絡しなければならなくなる。

■末期がん患者へのケアマネジメントも報酬で高く評価
病状が劇的に変化する末期のがん患者に対応すると、高い報酬(ターミナルケアマネジメント加算)が算定できる仕組みが設けられる。その要件などは次の通り。

対象者:
末期の悪性腫瘍で、在宅で死亡した人(在宅訪問後、24時間以内に在宅以外で死亡した場合を含む)

算定のための要件:
(1)24時間連絡がとれる体制を確保。なおかつ、必要に応じて、指定居宅介護支援を行うことができる体制を整備する
(2) 利用者又はその家族の同意を得た上で、死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上在宅を訪問する。
(3)訪問により把握した利用者の心身の状況等の情報を記録し、主治の医師らとケアプランに位置付けた居宅サービス事業者へ提供する


医師が末期の悪性腫瘍と診断した人で、1カ月以内に日常生活を送るのが難しい障がいが現れるとはっきりしている人については、ケアプランを変更する場合でも、サービス担当者会議の招集を省くことができるようになる。ただし、サービス担当者会議を省く場合でも、主治医の助言を得ることは必須だ。

■障がい福祉の相談支援専門員との連携も
共生型サービスの導入に伴い、障がい福祉の相談支援専門員と連携することも義務となる。具体的にどのような情報をどのように共有するかなどについては、今後、国から示される見通し。

■契約時の説明義務も
さらに居宅介護支援事業所が利用者と契約する際、次の点を必ず説明しなければならなくなる。

・ケアプランに組み入れたサービスについて、該当する事業所以外の事業所を紹介してもらうことができる。
・サービスをケアプランに組み入れた理由について、ケアマネに説明を求めることができる。

上記の取り組みを怠った場合、運営基準減算の対象となる。また、集合住宅と同じ建物内や敷地内にある居宅サービスのみで構成したケアプランは適切ではないことも居宅介護支援の運営基準で明確にされる。


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【ケアマネジメントオンライン編集部】

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