過去最悪の高齢者への虐待件数、通報者はケアマネが最多-17年度


2019/04/01 12:30 配信   | 行政ニュース

2017年度に自治体が把握した高齢者への虐待件数は、過去最悪の1万7000件余りに達したことが厚生労働省の調査で分かった。虐待の結果、命を落とした人は28人いた。虐待の通報者で最も多かったのはケアマネジャーで、その3割近くを占めた。施設などで発生した介護従事者から利用者への虐待も、過去最悪の件数となった。

17年度の「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査」によると、家族などの養護者による高齢者への虐待について、市区町村などが相談・通報を受け付けた件数は前年度比7.5%増の3万40件。このうち虐待と認定されたのは1万7078件(前年度比4.2%増)だった=グラフ=。



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虐待について相談・通報した人の内訳は、「介護支援専門員」が28.1%で最も多く、次いで「警察」が23.0%、「家族・親族」が9.1%、「被虐待者本人」が7.3%、「介護保険事業所職員」が6.5%、「当該市町村行政職員」が6.1%となった。

■家族らの虐待による死者は28人
虐待の種類(複数回答)では、暴力をふるう「身体的虐待」が66.7%で最も多く、以下は暴言を吐くなどの「心理的虐待」(39.1%)、「介護等放棄」(20.3%)、金銭などを奪う「経済的虐待」(18.3%)、わいせつな行為をする「性的虐待」(0.4%)の順。
家族らによる虐待で死亡した高齢者は28人。内訳は「養護者による殺人」が9人、「介護等放棄による致死」が7人、「介護等放棄以外の虐待による致死」が2人、「心中」が2人、「その他」が8人だった。

■介護疲れが虐待の引き金に
虐待をした理由としては、「介護疲れ・介護ストレス」が24.2%で最も多く、以下は「虐待をした人が持っていた障害や疾病の影響」(21.8%)、「人間関係」(14.2%)、「被虐待者の認知症の症状」(13.7%)、「経済的困窮(経済的問題)」(12.3%)などの順となった。

■被害者の76%は女性
そのほかの傾向としては、▽重度の認知症がある場合や、寝たきりに近い場合は、「介護等放棄」を受けやすい▽被害者の76.1%は女性▽被害者から見た加害者の続柄は「息子」が最も多く、次いで多かったのは「夫」。この2つの続柄で加害者の6割余りを占める―などが示された。

■介護従事者からの虐待も過去最悪
また、介護保険施設などでの従事者による虐待について、市町村などが相談・通報を受け付けた件数は前年度比10.2%増の1898件。このうち、虐待と認定されたのは510件(同12.8%増)で、いずれも過去最多となった。
施設などの虐待の種類(複数回答)では、「身体的虐待」が59.8%で最も多く、以下は「心理的虐待」が30.6%、「介護等放棄」が16.9%、「経済的虐待」が8.0%、「性的虐待」が3.3%の順となった。

施設種別と虐待の種類との関係では、▽特別養護老人ホームなど介護保険3施設では、他のサービス事業所より「身体的虐待」や「介護等放棄」が含まれる割合が高い▽グループホームや小規模多機能型居宅介護では、「心理的虐待」が含まれる割合が高い▽「居宅系」では、他に比べて「経済的虐待」が含まれる割合が高い―などの特徴があったという。


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【ケアマネジメントオンライン編集部 ただ正芳】

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