認知症の妻の介護者として伝えたいこと――男性介護者講演会レポート2


2009/05/22 13:00 配信   | 業界ニュース

5月19日に「となりのかいご」が開催した地域講座では、アルツハイマー型認知症で寝たきり、失明、胃ろうと全介助が必要な妻を支えて17年目となる内田順夫さんが、介護に追われつつも充実した日常について語った。企業戦士だった内田さんは定年退職後に妻の介護に専念し、自身も2度の大病に倒れながらも「介護とうまく付き合うこと」に気づいたという。

【男性介護者・内田順夫さんの講演】

■介護漬けの日々に倒れる
現在72歳の内田さんは、61歳のとき腸閉塞で12日間入院した。周囲の関係者からは、一身に負担を抱えることに対し「365日、24時間の介護がベストではない」と絶えず忠告を受けていたが、介護の質量を減らすことや本人のそばを離れることに罪悪感を感じて実行できないままだった。その後も介護漬けの日々は続き、63歳で尿管結石をわずらうが、奥様の介護があると全治まで8カ月間を通院でしのいだ。




■内田さんの健康管理法
2度の大病に倒れ、孤軍奮闘では長期戦を戦えないことを理解した内田さんは、周りの支援を受け入れながら自分の自由時間を捻出し、心身ともに健康で介護にあたることを考えるようになった。
内田さんは現在、実践している自身の健康管理について5項目に分類して紹介した。

1.肉体の健康管理(個人的検診、市の健診、整体マッサージの利用)
2.対人的交流(介護・医療職や近隣との交流、会社や学生時代の知人と月8回程度の昼・夕食会、メール・ブログなどパソコン通信)
3.運動(週1回の水泳、近場への徒歩での買い物)
4.趣味(絵画、読書、クラッシック音楽鑑賞、パソコン通信)
5.信仰(月1回の日曜礼拝参加、毎日奥様への聖書読み聞かせ)

この中でも「肉体的な健康維持だけでなく、介護者に精神的安定をもたらす中核は対人的交流。ちょっとしたおしゃべりでもいいので周囲の人との接触をはかって」と、信頼し合える人間関係の重要性を訴えた。

■アルツハイマー病の妻の在宅介護者として伝えたいメッセージ
内田さんは、「残念ながら悲しくもつらい時期はどうしても避けられないが介護は一人でするものではない。個人的には介護は親族より地域に依存することが望ましいと思う。多くの方々の援助、支援を得て初めて良い介護が確立する。また介護を通じて実に多くのことを学ぶことができる。つらい時期を乗り越えたあとは、それなりに自己実現の生活を送ることが必ずできるようになる。かくして介護は快護となる」と語り、講演を終えた。

地域包括支援センターや事業者など地域の関係者が中心となった参加者らは、緑豊かな田園風景に建つ認知症デイサービス施設の室内で静かに内田さんの体験に耳を傾けた。6月1日開所予定の同施設「桃の木停ふるさわ」の名称には、桃=百(もも)に由来して高齢者が100歳になっても元気に過ごしてほしいという願いがこめられている。

■取材協力
となりのかいご
担当:川内氏
住所:神奈川県伊勢原市東大竹2-8-12-353
電話:0463-95-6165
電子メール:kawajun@ka3.so-net.ne.jp

社会福祉法人一廣会(金井原苑・片平地域包括支援センター)
財団法人在宅医療助成 勇美記念財団


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【ケアマネジメントオンライン編集部 橋本】

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