特集

メディカル・ソーシャルワーカーインタビュー-入退院時にケアマネジャーに求めることとは?-

ご利用者様の入退院の機会に多く携わるケアマネジャーにとって、医療従事者との連携は欠かせないものだと思います。 今回は、入院中や退院時に患者様をサポートする病院のメディカル・ソーシャルワーカー(以下MSW)に、入退院時に求めるケアマネジャーの役割について、お話をうかがいました。

菊池薫さん (総合新川橋病院 総合相談課 課長 MSW兼ケアマネジャー)
大学卒業後、中途失明者指導員(※)として総合新川橋病院に入職。その後、MSWに。2003年に、地域の関係機関との連携の窓口として、院内にメディカルサポートセンターが発足。同センターで退院調整専門看護師や病診連携担当者とともに、退院支援や受診の相談などを行う。ケアマネジャーの資格も取得し、院内に居宅介護支援部門を設立。さらに自身の義理の母の介護も経験している。

医療法人財団 明徳会 総合新川橋病院(神奈川県川崎市)
■所在地:川崎市川崎区新川通1-15
■理事長・院長:内海通
■開設時期:1930年4月
■病床数:208床
■診療科目:内科・糖尿病代謝内科・呼吸器科・外科・皮膚科・泌尿器科・泌尿器科・整形外科・形成外科・脳神経外科・乳腺外科・婦人科・眼科・麻酔科・放射線科・リハビリテーション科・健康管理センター・内視鏡センター・心臓血管センター
■URL:http://www.shinkawabashi.or.jp/

MSWの仕事は、退院支援が中心

Q MSWとは、どのようなお仕事ですか?

一言でいえば、「病気やケガをきっかけに生じるさまざまな問題に対しての相談支援」です。
2002年に厚生労働省の保健局長が、『医療ソーシャルワーカーの業務指針』(厚生労働省保健局長通知平成14年11月29日健康発第1129001号)を通知しました。こちらに“MSWとは、どのような仕事なのか”が以下のように書いてあります。

(1)療養中の心理的・社会的問題の解決、調整のための支援
(2)退院に関する支援
(3)社会復帰のための支援
(4)受診・受療のための支援
(5)経済的問題の解決、調整のための支援
(6)地域における活動

中でも(2)の〈退院の支援〉が、MSWの仕事の4~6割を占めます。こちらは「患者様は退院後にどんなサービスが必要かを考える」というものです。たとえば病気やケガを機にADLが低下し、自立した生活が困難になり、そのまま自宅へ帰れないケースがあります。このような場合は、患者様やご家族に介護保険制度の説明をします。在宅復帰が難しい場合は、患者様やご家族の希望を聞きながら施設を紹介します。 自宅に戻られる場合は、ケアマネジャーや地域包括支援センターへの申し送りなども行ないます。介護保険制度がはじまる前は、MSWは行政に出向いたり電話をかけたりして、患者様に必要なサービスを調整することも仕事でした。つまり、今のケアマネジャーの仕事には、以前はMSWが行っていた仕事も含まれています。

すべては患者様とご家族の不安を和らげるために

Q 貴院ならではのMSWの仕事の特徴があれば、教えてください。

要介護認定は、認定調査と主治医意見書をもとに審査を行いますが、当院では主治医意見書の管理を、私たちMSWが行っています。意見書の受領/返送などの事務作業はもちろんのこと、MSWが主治医意見書の内容に目を通し、当院の患者様でどなたが介護保険サービスを利用しているかを把握し、ケアマネジャーや医師、看護師からの依頼や相談に対応できるようにしています。また時には診察では分からないご自宅での様子を主治医に伝えたり、主治医意見書の内容に疑問に感じたところを主治医に確認することもあります。
場合によっては、ケアマネジャーに主治医の診察に立ち会っていただくように調整することもあります。患者様の認定結果は主治医が希望すれば病院にも届きますので、そのデータをパソコンで管理し、医師や看護師がいつでも見られるようにしておくことも仕事のひとつです。

Q 患者様が退院される際に、注意していることがあれば教えてください。

できるだけご本人やご家族の不安を和らげるようにと努めています。たとえば、介護保険で受けられるサービスのプランを、ケアマネジャーや看護師とともに考えることもそのひとつです。看護師は、ご家族に介護の方法などの指導を行うほか、2003年からは介護保険を利用している患者様のケアマネジャーに必要事項をまとめた「診療情報提供書及び看護要約(地域連携)」(以下「サマリー」)をお渡ししています。これには「入院中は内服薬の自己管理を行っていないので、自宅ではヘルパーさんの援助が必要です」とか、「嚥下が弱いので、このように食べさせてください」など在宅療養に必要な事柄が書いてあります。患者様、ご家族にはこの「サマリー」をケアマネジャーに渡すことを同意していただきMSWはこの「サマリー」の内容を確認した上でケアマネジャーに郵送しています。退院時患者様にお渡ししないのは、患者様かご家族がケアマネジャーにお渡しする前に紛失されたり、忘れたりすることを防ぐためです。

もちろん、ケアマネジャーや訪問看護師が出席する合同カンファレンス(院内カンファレンスは除く)も頻繁に実施していて、1年に130回ほど行っています。ほぼ3日に一度というペースですね。
またADLが低下したり、自宅で転倒し入院された患者様の場合は、再び転倒しないよう自宅を訪問させていただき、段差や敷居など自宅環境を確認することもあります。ちなみにリハビリテーション科の職員は診療報酬上2回訪問できます。1回目は住環境を確認し必要な訓練をプログラムし、2回目は福祉用具や住宅改修のアドバイスと家族への指導のため、ケアマネジャーと住宅改修事業者とともに訪問します。

情報収集能力・行動力のあるケアマネジャーが理想

Q 退院後、介護保険が必要と思われる方にケアマネジャーを紹介することはありますか?

あります。顔が見えるだけではなく信頼しているケアマネジャーに私たちからお願いすることもあります。また要支援になるか要介護認定になるか微妙な患者様の場合は、入院中から地域包括支援センターに関わっていただきスムーズにケアマネジャーに移行できるようにお願いしています。退院までに認定結果が出ない場合は、暫定プランを立てていただき、退院後早くに介護サービスを利用できるようにしています。当院では在宅での受け入れ準備のため、多少退院日を伸ばすことはありますが、今後ますます医療と介護の連携が重要になるとはいえ、急性期病院では、社会的入院はできなくなると思います。

Q MSWがケアマネジャーに求めることはどのようなことですか?

その地域独自の単独事業や、さまざまな社会資源に精通していて、常に適切なサービスをコーディネートできる能力を求めます。また、患者様の病気のことや必要なケアについてしっかり勉強されている方だと、安心してお任せできますね。

また、積極的に現場に出向いて連携をとろうという姿勢のある方が望ましいです。たとえば、入院中の患者様にかかわる場合は、電話でMSWに様子を確認するだけではなく、病棟へ直接出向いて担当看護師にも様子をたずねたり、ご家族といっしょに医師の話を聞くことが必要だと、私は思います。

Q 菊池さんご自身、現在、介護をされているということですが、介護される以前と現在では、仕事に対して心境の変化などはありましたか?

私の義母が脳出血で倒れ、急性期の病院から回復期の病院へ転院し、その後在宅に戻ったことで、家族という立場で介護にかかわることになりました。 急性期の病院では私自身がその病院のMSWや看護師に接したことで、考えさせられることは多かったです。

たとえば、病院で出される食事は常食ではなく、とろみのついた食事で、看護師からは「(介助して)食べさせてください」と言われたのですが、嚥下機能についての説明はきちんとしてくれませんでした。家族にしてみると、説明を受けないまま、食事介助を行って窒息させることになったら大変だと不安に思いました。このことから、病院と家族はきちっとコミュニケーションをとらなければならないと痛感しました。

在宅では、義母は幸い非常によいケアマネジャーに恵まれました。たとえば、デイケアとデイサービスの利用を検討したとき、そこで出される食事は介護保険外の自費になるのですが、ケアマネジャーはその計算もした上で説明してくださいました。 また、おむつに関しては、尿量や体型にあわせて様々な種類があることは知っていましたが、自分自身が義母の排泄ケアを経験することで、おむつかぶれしやすいものとしにくいものがあることを知りました。

自分がケアマネジャーとして仕事をする時も、義母のケアマネジャーのように、ご利用者様にわかりやすい支援をしていきたいと思いましたね。そして介護保険制度以外でも「介護保険外の独自の支援を使うと、おむつ代の負担がこれだけ軽減されますよ」ということなども、きちんとご家族へ伝えていきたいし、そのための書類もしっかり手配してさしあげたいと思います。
おむつ使用証明書 1年目
おむつ代の医療控除に係る確認書 2年目以降

ご家族のおむつ交換は適切なのかを、見てほしい

Q 入院をきっかけに、おむつを使用するようになる方もいらっしゃると思います。ご本人やご家族に排泄ケアに関して、アドバイスされることはありますか?

当院の退院調整看護師は「おしりや陰部は清潔を保たないと、尿路感染症や肌トラブルの原因になる」とよく話しています。ですから、そこはじゅうぶん注意し、説明するようにしています。

病院の場合は、2時間おきに巡回して、排尿があればおむつを取り替えることもありますが、在宅では、ご家族も夜間はゆっくり眠りたいでしょう。その場合は、長時間使用してもモレにくく、通気性の良いおむつを使うといいと思います。いい商品を使って、介護負担が軽減されるといいですよね。但し、その場合も汚れたおむつを交換する時は、おしりや陰部を清潔に保つためのケアは必ず行なわなければならないことは、言うまでもありません。

Q はじめておむつを使用する高齢者もいらっしゃいます。そんな方を担当するケアマネジャーに、求めるものはどんなことですか?

病院でもご家族への排泄ケアの指導や意識づけは行っていますが、必ずしも上手におむつ交換ができるとは限りません。ですから、在宅では、家族が正しく排泄ケアができているのかを見てほしいです。

Q 最後に、ケアマネジャーへエールをお願いします。

ケアマネジャーは、在宅介護の要になる方です。担当されるご利用者様が入院される場合には、ケアマネジャーとして在宅での様子を直接病院に伝えにきてほしいと思います。「自宅にいたときには、このような様子だった」「こういうサービスを利用していた」など、書面だけではなく、直接話をしてほしいと思います。それがきっかけで、病院との関係が深まることもあるのではないでしょうか。また、入院中も積極的に病院に来ていただき、ご利用者様にかかわる専門職と信頼関係を築いていただきたいと思います。そして、ご利用者様やご家族に、適切な情報や、サービスを伝えてほしいのです。

インタビューを終えて

菊池さんには、花王リリーフのおむつを直接手に取っていただきました。 「義母の介護の際にも、花王リリーフを使用していました。ほかのメーカーのものも使ったことがありますが、花王リリーフは、1度試すとその良さがすぐにわかりました。メーカーによっては、通気が悪く肌トラブル等の原因になってしまうものもありますが、花王リリーフは通気性の面において、特に優れていることを実感しました!」と、絶賛されていました。

中途失明者指導員…点字・パソコンなどを用いたコミュニケーション訓練をはじめ、これまで視覚に頼っていた部分を視覚以外の感覚を使う方法の習得をサポートする者。また補装具、日常生活用具、視覚障害者向けの用具の利用相談、指導を行う。

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