特集

「リリーフ」リハビリスタートパンツの開発秘話

2009年10月にさらに改良して「テープ式にもなるパンツ」と製品名・パッケージも
  リニューアルしました。

パンツタイプとテープ式タイプを自在に変形する、2way機能をもったおむつをご存知ですか? 体調によって使い分けができる新発想のおむつ「リリーフリハビリスタートパンツ」は、 どのようにして生まれたのか、開発にまつわる秘話を伺いました。
宮原 敏 氏 花王株式会社
ヒューマンヘルスケア事業ユニット サニタリー事業グループ
ウェルネス 宮原 敏 氏

アイディアが閃いた瞬間
パンツタイプ、テープ式タイプと自在に変形し、体調によって使い分けられる新発想のおむつ「リリーフリハビリスタートパンツ」は、どのようにして生まれたのか。それは、「リリーフふれあいダイヤル」への在宅介護をしている女性からの切実な訴えがきっかけでした。


その女性の相談内容は、「病院から退院した父親は、体調が良いときはパンツ型おむつを着用しながら自分で頑張ってトイレに行っている。しかし、体調がすぐれず、ほとんど横になる日はトイレに行くことができず、どうしてもモラしてしまう。そこで、テープ式おむつを使用したいのだが、自尊心の高い父親はテープ式おむつをあてられるのを嫌がる。我慢して着用してもらっているが、生きる希望をなくしているようで介護している私自身も辛い。何か良い方法はないだろうか?」 。


献身的な介護をしている女性、これ以上迷惑はかけられないと懸命にリハビリに励む父親、双方に本当に頭が下がる思いでした。一般の方にはなかなか理解されないのですが、介護の世界では、“おむつ”という言葉はテープ式のおむつを指し、パンツ型おむつは“パンツ”と呼ばれ、両者は明確に区別されています。


パンツ型おむつ→パンツ テープ式おむつ→おむつ


たとえ頻度は少なくても、トイレに行けるのであれば、本人も介護者もパンツ型おむつを使いたいと思っています。しかし、パンツ型おむつでは寝ているときに前を開いて尿とりパッドを交換できないため、モレてしまうケースが多く、寝た状態で尿とりパッドが交換しやすいテープ式おむつを使用しなければならないのが実情です。われわれ紙おむつメーカーは、はけるパンツ型おむつを発売したことで、高齢者の自立支援に貢献したという自負はありました。しかし、この介護者の訴えのように、パンツ型おむつをはきたくてもはけない方に対し、まだ十分な商品を提案できていないことを知りました。たとえ対象者は少なくても、使う人が最後まで自尊心を失わず、自立に向けて頑張れるようなパンツ型おむつを作ろう!これが「リハビリスタートパンツ」開発のきっかけでした。
商品化までの苦難の道
開発の目標は1つです。パンツ型おむつに、従来のテープ式おむつのような開閉できるテープ固定システムを取り入れることです。しかし、パンツおむつとテープ式おむつは、同じおむつでも全く正反対の機能を備えているため、両方の特長を維持したおむつを開発することは難しい課題でした。


【課題1】 寝た状態での交換がしにくい
最初の試作品は、パンツ型おむつの両脇にテープを取り付けたものでした。しかし、実際に寝た状態でおむつ交換をしてみると、テープ式おむつのような交換のしやすさは全くありません。テープ式おむつには、お尻の下に敷くための十分な広さが必要です。成人のおむつ交換は、赤ちゃんのように足を持ち上げてお尻の下におむつを敷くことはできません。大きな身体を右に左に反転させながらおむつをお尻に下に敷くのが一般的です。


テープ式おむつの”尿とりパッド交換の仕方”


このため、横向きにした時に背幅の狭いおむつでは、身体がおむつから外れてしまいます。ところがパンツ型おむつは、はくときに伸びることが特長のおむつなので、普通の状態では縮んで小さくなっているのが当たり前です。このようにパンツ型おむつの両脇に単にテープを付けただけでは、伸縮性のある使い勝手のよいおむつにはなりません。


この問題を解決するために、テープの取り付け位置(開閉位置)を両脇ではなく、お腹側にずらすことにしました。この方法により、開いた後のおむつの形状は、腹側の横幅は狭く、背中側の横幅は広い前後非対称の形状になります。さらに、ウエスト領域とヒップ領域の伸縮具合を変えることで、開いたときに十分な背幅のあるパンツ型おむつを開発できました。リハビリスタートパンツの開いたときの形状は、ほかのおむつとは全く異なる独特のかたちになります。


【課題2】 おむつを上げ下げするとテープが外れてしまう
単に、テープ式おむつの胴回り方向にギャザーを入れてパンツ型おむつにしても、パンツ型おむつのような強さはありません。簡単にテープが外れて、はだけた状態にならないように、最初はミシン目を介して全体が一体につながり、ミシン目を裂くことでおむつが開く方法を考えました。これならば、最初にはくときは従来のパンツ型おむつと全く同じ状態ではけます。しかし、1度ミシン目を開いた後で、パンツのように上げ下げすると、はだけやすくなります。そこで止着テープを肌側と、肌とは反対側のそれぞれからダブルで固定する方法を採用し、テープで固定できない領域を極力減らしました。この方法を取り入れたことで、1度開いた後でも、再びパンツ型おむつのように上げ下げが可能になります。


【課題3】 テープが見えると“おむつ”っぽい
いくら形状をパンツ型おむつにしても、テープが見えているというだけで、おむつと認識されてしまいます。しかし、おむつの開閉には、どうしてもテープは必要です。そこで、テープを内側に隠し外側から見えないようにして、ミシン目を破くとテープが出てくる方法を考えました。この方法ならば、パックから取り出した時の見栄えは、誰が見てもパンツ型おむつです。さらに、お腹側のテープ素材を柔らかい不織布にすることで、市販されているテープ式のようなゴワゴワ感がなくなり、パンツ型おむつと同等の肌触りになります。


パンツ型おむつ”


これらのような課題を1つ1つクリアし、2006年秋、ついにリリーフリハビリスタートパンツが発売されました。リハビリスタートパンツは、新しい発想のテープ固定システムを取り入れることで、介護が必要な方が最後まで自尊心を失わずに頑張れる、唯一の開閉可能なパンツ型おむつです。気が付けば、開発をスタートしてから4年近い歳月が経っていました。試行錯誤の連続で、手作りしたパンツ型おむつは1,000枚を超えると思います。自信作の試作品を介護者から厳しく批判されたこともあります。開発スタッフは、おむつをはいて風呂場でおしっこをし、家族から冷たい視線を浴びたこともあります。苦しい思い出しか記憶には残っていませんが、お店でリハビリスタートパンツを見つけると何ともいえない充実感に浸れ、思わず手にとって見てしまいます。“たかが紙おむつ……、されど紙おむつ……”今、改めて紙おむつの奥の深さを感じています。

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