
講義では、講師/岡崎氏がフリップボードを使用して
・おむつの基本構造やタイプ別の特徴の解説
・よくあるおむつのトラブル
・誤解しやすいおむつの使い方
などを紹介しました。
本研修会に出席したスタッフからは
・おむつのパッケージに記載されている“吸収量おしっこ○回分”とは、“何ml”なのか?
・サンプル請求でおむつを取り寄せてみたが、種類も多く実際の使い方がよくわからない
・おむつ/尿とりパッドの効果的な使い方や、夜間の尿もれ対策を教えてほしい
など、現場の視点に立った熱心な質問が相次ぎました。
■スタッフからの質問および回答
Q:吸収量おしっこ約○回分という表示があるが目安は?
A:花王「リリーフ」製品の場合、1回分の目安は150mlです。
ただし、各メーカーで吸収量は異なりますので各々ご確認ください。
Q:2wayパンツタイプの使い方がよくわからない
A:動きやすいパンツタイプなのに、前面のミシン目を開くだけで、交換しやすいテープ
止めタイプとしても使用できます。テープ式になった状態でも、パンツとしての
伸縮機能はそのままなので、パンツとして上げ下げできます。
昼間はパンツタイプ
としてトイレ介助などをサポートし、夜はテープ式にして、尿とりパッドなどの交換
を楽にするような利用の仕方が多いようです。
昼夜の時間帯以外に、体調が良い時と悪い時などで使い分けることもできます。
また、パンツタイプとテープ式タイプをそれぞれ購入されている方が2wayパンツ
にされると、1日1枚で済むため、経済的です。
Q:おむつの効果的な使い方は?(夜間の尿モレ対策)
A:パンツタイプは、ご利用者様に合ったサイズを選ぶことがまず大切です。
一般的な立体ギャザー付きのテープ式おむつは、ギャザーを立てて使用しない
とモレてしまいます。テープ式タイプでは、尿とりパッドを組み合わせるときに
立体ギャザーをつぶさないことが装着時の注意点です。なお、花王のテープ式
タイプは立体ギャザーの替わりに、脚まわり吸収帯があるので、その吸収帯を脚
まわりに沿わせてあてることが大切です。
Q:尿とりパッドの効果的な使い方は?
A:交換頻度や尿量で、最適な尿とりパッドを選びます。
昼間頻繁に交換し、トイレ
サポートもできる場合は、安価で吸収量の少ないものでもよいでしょう。夜間は
ご本人も介護される方もゆっくりお休みできるよう、「長時間」「夜用」などのタイプ
を選ぶのがよいでしょう。状況に応じて使い分けることによって、装着感の向上や、
モレを防止できます。
扇形やひょうたん型のように前後の大きさが異なるタイプの尿とりパッドを装着する
場合、基本的にはパッドの幅が広い方が後ろですが、男性は幅が広い方を「前」に
した方がモレを防ぎやすくなります。
パンツ用の尿とりパッドは、動きやすいように股間の幅が狭く作られているものも
あるので、幅が広めなテープ式用尿とりパッドと混同せず、おむつのタイプに合
わせてきちんと使い分けましょう。
尿とりパッドを使用すれば、おむつをすべて脱がなくても交換できます。
介護する方・される方、それぞれの肉体的負担や交換時間を減らせます。
また、排尿のたびに外側のおむつを交換する必要性がないので経済的です。
詳しくは「尿とりパッドの上手な使い方」をご覧ください。
尿とりパッドの上手な使い方