東京都は、2月8日、今年度第3回の介護予防推進会議を開催した。
介護予防が介護保険制度に導入されて3年が経過する中で、地域支援事業(介護予防事業)や予防給付の実績が区市町村から東京都に寄せられ、その傾向が明らかになってきた。そこで、東京都では、これらの実績を区市町村に還元して、今後の介護予防事業に役立ててもらおうと「介護予防事業実績報告書」を作成し、今回、完成版を公表した。
報告書は、地域支援事業と予防給付について、それぞれ都合計と区市町村別に分けて分析。特定高齢者施策の参加状況について、東京都全体では、2006年度から2008年度にかけて0.12%から0.27%、0.33%へと0.2%上昇。しかしながら、特定高齢者が1万4,933人にから13万9,262人と、10倍近く増えていることを考えると、参加率は減少しているという結果となった。
地域支援事業交付金実績額については、東京都全体では、生活機能評価を主に行う特定高齢者把握事業費が2007年度の1億4,500万円に対して、2009年度は37億4,900円と大幅に増加。これは、交付金実績額全体の約6割に当たる数字となった。
予防給付のサービス利用率では、東京都全体では、2007年から2008年を比較すると、要支援1はほぼ横ばいに対して、要支援2は約5,000人に増加。これは要介護認定などの状況もあるので、東京都全体と比べて、各市区町村はどういう傾向になるかの比較に活用してもらいたいと考えているという。
その他の議題としては、(1)栄養改善・口腔機能向上を促進する普及事業に向けて〜練馬区食と健康についてのアンケート〜、(2)魅力ある介護予防事業〜足立区の取り組み〜についても話し合われた。
また、資料として、「介護予防事業(地域支援事業)の実施状況に関する調査結果(平成20年度)(東京都集計版)(確定値)」、「介護予防事業(地域支援事業)の実施状況に関する調査(平成20年度)」、確定値に関する各市町村の意見を調査した「介護予防事業(地域支援事業)の実施状況に関する調査結果」も配布された。
同調査によると、特定高齢者高齢者の把握については、全国平均が3.06%のところ、東京都は5.52%と高いものの、参加率は全国平均よりもやや下回る結果となった。この数字に対して、区市町村の意見としては、電話や訪問による勧奨、説明会の開催、パンフレット等の作成など、さまざまな手立てを講じているといった声が寄せられている。
通所型の介護予防事業については、運動器の機能向上プログラム(単独)が一番多く、口腔機能の向上プログラム(単独)が続いている。これに対し区市町村からは、複合プログラムの方が参加率や効果が高まると考えられるといった意見が寄せられた。
訪問型介護予防事業については、実施している区市町村が31、いない区市町村31と同数になっている。
特定高齢者の経過については、改善により修了、年度末に継続した者を合わせると、全体の80%以上を占めた。これに対して区市町村からは、事業参加により効果が出ていることを実感しているという意見がある一方で、一般高齢者施策から特定高齢者施策のフォローまで、体系的な介護予防事業の確立が必要だといった声も聞かれた。
今回で、今年度の介護予防推進会議は終了となった。来年度については改めて知らせるという。
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