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業界ニュース : 要介護認定は廃止、ケアマネ重視へ――公開政策討論会レポート3
投稿者: cmo_higuchi 投稿日時: 2010-5-17 13:00:00 (6905 ヒット)
市民団体や学識者、当事者で構成する共同運動組織「介護保険を持続・発展させる1000万人の輪」は5月12日、1年ぶりに公開政策討論会を東京で開催し、要介護認定の見直しが争点になった。

要介護認定の基準変更をめぐっては、政権交代前の2009年春に紛糾したばかり。
直後に開催された「1000万人の輪」政策討論会では、当時は野党だった社民党の阿部知子議員が「要介護認定は松・竹・梅くらいでいい」と発言し大いに会場を沸かせたが、与党となっても変わらない。
医師でもある阿部氏は、「リハビリもそうだが、介護保険は医療保険からいろいろと押しつけられて弊害が起きている。要介護認定は医療モデルから脱却しなければ」と主張した。



一方で共産党の小池議員は昨年同様「撤廃」を主張。小池氏は、認定を軽くすることで経費削減につながるとする与党内部文書を明るみに出し、要介護認定基準の恣意性を問いただした経緯がある。
これをもとに、「区分などに振り回されずケアマネジャーがオーダーメードでやったほうが、結局は適正なサービス計画になり、経費も抑制されて一石二鳥。特定事業所集中加算・減算もやめて、ケアマネの中立公平性を大切にすべき」と述べた。
その他の議員の発言においても、「要介護認定はケアマネジメントの問題と密接に関わっており、その方向性が今後より強調される」といった認識で、おおむね与野党を越えた一致をみた。

「1000万人の輪」は3月31日に厚生労働省へ提言書を出し、そのなかで「現行の要介護認定区分の7区分を、3区分(軽度・中度・重度)に粗くし、将来的には認定システムや支給限度額を撤廃」と提案している。
また当面は認定システムを持続する条件としても、「在宅のための新たな判断基準を設け、ケアマネジャーが住環境や家族状況にそって判断できるように」と提案した上で、そのためのケアマネ研修や上位資格設定、報酬改定をすべきとしている。

共同代表の白澤政和氏は、介護報酬が抑えられる時期に重度認定へのインセンティブが働く実状について疑念をこめて語り、「今までの改正で行われてきたのは総量規制に過ぎず、何ら効果を上げられなかった。今後はケアマネジャーはもとよりサービス担当者会議に、より信頼を置くべき」と述べた。
白澤氏自身は要介護認定撤廃派だが、ケアマネジャーの成熟度や意識調査を鑑み、「1000万人の輪」としてはまず3区分と簡素化、将来は撤廃という段階を考えたという。
共同代表の高見国男氏は、6月に控える認知症の人と家族の会の総会の際、その提言書に「撤廃」を盛り込む考えも示した。

討論会終盤の質疑応答では、日本在宅介護協会、ホームヘルパー全国連絡会、地域の社会福祉協議会やNPO法人、福祉用具事業者団体など、さまざまな立場から問題提起がなされた。
また会場最後方には、「結婚できる賃金を」等書かれた処遇改善を求めるプラカードが関係団体により掲げられ、登壇議員らは壇上から興味深そうに指差しうなずき合っていた。

「1000万人の輪」では、各政党で議案が固まり始める秋頃、再び公開政策討論会を企画する予定だ。


介護保険を持続・発展させる1000万人の輪
提言書(PDF)「介護保険を持続・発展させるための1000万人の提言 ー誰もが安心して暮らせる制度をめざして−」

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