財団法人介護労働安定センターは、このほど、「介護労働者のキャリア形成に関する研究会最終報告」を公表した。
報告書では、介護労働者が誇りとやりがいをもって安定して働くことができる環境をつくるためには、キャリア形成の観点から、 1)キャリア形成に関する相談援助等の実施、2)標準的な研修カリキュラムの確立、3)事業所における指導者の育成、4)研修受講機会の確保(研修に関する的確な情報提供と、代替職員制度の周知・活用促進)の4つが必要、とまとめた。
「介護労働者のキャリア形成に関する研究会」(座長:桐村晋次・法政大学大学院経営学研究科キャリアデザイン学専攻教授)は、介護業界が1)高い離職率、2)高い非正規職員率、3)低い給与水準などを要因とした人材不足に陥り、人材育成が喫緊の課題となっていることを受けて、2008年11月に設置されたもの。介護労働者のキャリア形成のあり方などについて2年度に渡って、調査・研究・検討を行ってきた。
最終報告は、「経験・技能レベルに応じた研修ニーズの把握と質の向上」、「マネジメント能力向上のために有効的な研修の検討」、「介護労働者のキャリア形成に係る具体的支援の検討」の3つに分けて、現状と今後求められる対応、具体策についてまとめたもの。
このうち、「経験・技能レベルに応じた研修ニーズの把握と質の向上」に関しては、まず、新任職員については、約半数で指導担当者が不在であること、OJT研修の「指導内容」「指導方法」に不満があることなど、全体的には、「時間がない」、「経費を負担する余裕ない」、「採用時期、知識、経験がばらばらで集団による効率的な研修が困難」といった課題があること、介護労働者が過去1年間に受講した研修と受講したい研修に乖離があることなどの現状が浮き彫りになった。また、アンケート調査では事業主の約半数が「介護技術に差がある」、「やる気や仕事に取り組む意識に差がある」と回答しており、キャリアアップに関心が低い職員の存在も課題となっている。
こうしたことを受けて、今後求められる対応として、講習の受講履歴や知識・技術の習得度を管理・評価する仕組みを構築するなどの「介護労働者の能力及びニーズの把握」、指導者のレベルアップを図った効率的なOJTなど「新任職員に対する研修」、「非正規職員・キャリアアップに関心が低い職員に対する研修」、「研修中の代替職員の配置」を提示した。
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財団法人介護労働安定センター◎
介護労働者のキャリア形成に関する研究会最終報告