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1 業界ニュース : 特効薬はない、継続は力なり――地域包括研修会レポート1
投稿者: cmo7 投稿日時: 2010-6-25 16:00:00 (1321 ヒット)
全国保健センター連合会は、6月24日、「地域包括支援センター向け研修会」を開催し、ケアマネジャーや保健師など地域包括支援センター職員を中心に多くの参加者が集った。

満席となった会場では、地域の高齢者支援のために広い視野で意欲的に事業を展開できる地域包括支援センターづくりを目指して、効果的なセンター業務のあり方などについて講演が行われた。

所属するセンターの現状を語り合う参加者同士のディスカッションタイムもあり、「滅多につかまらないドクターが参加した会議では6人のセンター職員が1人のドクターを取り囲み質問攻めだった」という現場の声もあがった。



「地域包括の活かし方、活き方」をテーマに講演したのは、社会福祉世田谷区社会福祉事業団の秋山由美子理事長。昨年10月、世田谷ケアマネジャー連絡会の立ち上げに尽力し、世田谷区の地域包括支援センター「あんしんすこやかセンター」27カ所、29事業所・約750名の職員を束ねる秋山氏は、特別養護老人ホーム所長、世田谷区保健福祉部長の経歴を持つ。

登壇した秋山氏は、2009年夏に世田谷区が実施し10万4,000人から回答を得た「世田谷区全高齢者実態把握調査」のデータを示しながら同区の現状を語った。同区の介護保険認定率は65歳以上で18.7%、75歳以上で33.3%。あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター〉の認知度は知っている人と知らない人が約半々だった。

地域の見守りについて秋山氏は、見守り訪問を希望する人は「今は希望しないが今後は希望するかもしれない」と答えた人が66.2%に上り、訪問してほしい人については「区による研修を受けた人」が34.1%と医師32.2%、看護師29.5%を抑えた結果を報告。「孤立死のデータをみると90代はゼロなのに60〜70代高齢者の発見が多い。きっちり見守りネットワークの対象となる80、90代に比べ、60〜70代は自分が元気だと思っているし、私達も連絡がつかなくても旅行や親族の家に行ってるかなと思うことがある」と見守り体制の強化と利用者自身への知識の普及を呼びかけた。

今後、地域包括支援センターに重要視される業務としては認知症ケアへの対応を取り上げ、「“認知症の対応”ではなく“認知症ケアへの対応"という“ケア”が付く意味を考えて。認知症は脳の病気だという知識の普及で終わるのではなく、良いケアが症状改善に結びつくのだという事例をセンターから紹介するなど、地域がやさしければ認知症の人も生活できるということを発信してほしい」と、地域包括支援センターの活かし方を訴えた。

最後に秋山氏は、「まずは自分達が動くことが重要。地道に地域を歩き回って高齢者の声やニーズを把握する。ネットワークづくりには時間がかかり特効薬はない。継続は力なりです」と原点に立ち返る大切さを語った。
また「今後、国の施策で地域にはますます互助によるサービス、自立支援型ケアマネジメントが求められるが、“コーディネーター役”である地域包括支援センターは何もかも1人で抱え込まず、医療職、地域団体、社会福祉協議会など重層的な活動を展開することが必要。まずは自分自身が健康でいること。高齢者だけでなく栄養と水分をとって頑張ってください」とエールを送ると、熱心に聞き入っていた参加者からは拍手と笑い声があがった。

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