厚生労働省老健局振興課の課長補佐兼介護支援専門官である遠藤征也氏が、東京のちよだケアマネ連絡会「楽習会」において、「介護保険制度改正の行方と介護支援専門員に求められること」をテーマに講演した。
遠藤氏は、ケアマネジャーが取り組むべきこととして、サービスの質を向上するためには「(ケアマネの)皆さんが介護保険のトップリーダーになることだ」と語った。具体的には、下記の内容を満たすことが、介護保険のトップリーダーの要件だという。
・現状打破力の醸成
――従来の実施方法や常識に安住するのではなく、批判的な視点で現状を把握、分析しチェックする
・明確な姿勢と推進力
――変革すべき事項が見つかった場合、トップは前へ進む姿勢を目に見えるかたちで明確に示す必要がある
・的確なビジョン設定力
――最新の社会保障関係の情報、動向、理念等を踏まえて職場がどの方向に向かうべきか示すだけでなく、その根拠や必要性を説明する能力も含む
・「実践知(経験知)」を積み上げる
――今の時代に求められるのは「知識・技術・経験」であるが、単に経験の長さを指しているのではなく実践を定期的に振り返り検証と分析を行い改善策を講じ実施する。これをどれくらい積み重ねてきたかが重要
また、「別に大きな問題が起きているわけではないからいいんだ!」「利用者や家族からこれといった苦情は寄せられていない」というような“結果オーライ主義”ではなく、プロセスを重視した“成果主義”の導入が必要だと述べている。「苦情がないから問題がないわけではない。完璧とまでは言えないが、ソコソコ?のサービスを提供できているというのは、大きな勘違い。それは、利用者や家族から苦情や意見を聴取するプロセス(システム)がないためで、単に問題に気づいていないだけ!」と力説している。
遠藤氏は、「成果とは、結果を出すまでのすべてのプロセス(仕事全体)を指すこと。成果主義とは、結果を生むために具体的にどのような取り組みをしたのかということ、に対する評価だ」と定義し、プロセスや努力の過程を重視しなければならないという。
さらに、成果主義の導入について、遠藤氏は「明確な達成目標を持とう! IT産業や商業など、他分野では必ず年間目標を定めている。福祉・介護の職場の特殊性を言い訳にするのはやめよう」「業務の実績(成果)を目に見える形で表そう! 自分自身の業務に対する取り組み方を見つめ直すチャンスになる。他者が目で見て評価できる形で実績を示す努力をすることが、サービスの現状分析に繋がりマンネリ打破につながる」と提言した。
最後に、遠藤氏はケアマネジャーが忘れてはならないこととして、
・利用者の権利擁護
・利用者の自立支援・自己実現を可能な限り追求
・価値ある人間として、尊重するという姿勢を持つ
を挙げ、ケアマネジャーが取り組むべきことについての講演パートを締めくくった。
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厚生労働省