厚労省は1月16日、全国厚生労働関係部局長会議を開催した。厚労省の各局が予算案と来年度事業に
ついて説明したが、老健局の課題は「介護事業運営の適正化」「療養病床の再編成」「認知症対策」の
3つを大きな柱として、それぞれの取り組みについて取り上げた。
※以下は配布資料より抜粋、編集部による改編。
■介護事業運営の適正化について老健局はまず、昨年のコムスンの行政処分について取り上げた。コムスンの不正事案については昨年4
月より一斉監査を行い、利用者や家族への相談対応、事業譲渡先公募、指定事務などに関して都道府県
・市町村から多大な協力を得て、昨年12月1日に一部の委託事業をのぞいた在宅系・居住系サービスの
承継先法人への承継を完了することができたとした。
今回の不正事案を受けて、介護サービス事業者の不正事案の再発防止、介護事業運営の適正化を図る
ために必要な措置などを検討するため、「介護事業運営の適正化に関する有識者会議」を設置し、議論を
重ね、昨年12月3日には報告書をとりまとめている。
この有識者会議の成果は、事業者に対する法令遵守などの管理体制整備の義務づけ、事業者の本部に
対する立入調査権の創設、不正事業者による処分逃れ対策、利用者のサービス確保対策などについて、
委員から提言をいただいたことなどとしている。
また、来年度から5年間、営利法人の全事業所に指導監査を実施するとし、その実施方法などは来月の課
長会議で示されることになっている。
適正化に力を注ぐ一方で、研修事業は予算縮小の影響を受け、「ユニットケア施設管理者研修」「ユニッ
トケアリーダー研修」「認知症介護指導者研修」「認知症介護実践者研修」など国庫補助の対象を外れたほ
か、今年度限りで終了する研修も出てきた。
■療養病床の再編成について療養病床の円滑な転換に向けた支援措置について療養病床の円滑な転換のための支援措置については、厚労省は昨年7月に現段階で考えられる支援措
置をまとめて示している。このうちH20年度予算(案)では、療養病床の転換を行う医療機関が療養病床整
備時の債務等を円滑に償還し、安定的な経営をできるように支援するため、長期運転資金としての「療養
病床転換支援資金」(仮称)を創設するなどの措置を講じることとしている。
医療法人など営利を目的としない法人による特別養護老人ホームの設置については、関係団体などの意
見を踏まえて検討した結果、H20年通常国会への老人福祉法改正案の提出は見送ることとした。
地域ケア体制整備構想について地域ケア体制整備構想については、平成19年12月末現在、策定・公表した自治体は8都県に留まってお
り、現在、策定・公表に至っていない自治体には、地域ケア体制整備構想と整合性をもって策定される介
護保険事業支援計画をはじめ、 関係計画に支障をきたすことのないよう、すみやかな地域ケア体制整備
構想の策定・公表に努めていただきたいとしている。
入院患者等への対応厚労省は、療養病床の入院患者や家族の方々への相談・照会に応じる相談窓口の開設や、設置した窓
口の情報が入院患者などに確実に伝わるよう、周知を依頼している。今後は療養病床の再編が本格化す
ることから、入院患者などの不安を招くことのないよう引き続き相談体制の確保と情報提供のさらなる充
実に努めていただきたいとしている。
■認知症対策の推進について厚労省は、認知症高齢者やその家族に適切な支援を行うためには、早期の適切な診断と対応、認知症に
関する正しい知識と理解に基づく本人や家族への支援、認知症ケアの専門的な質の確保・向上などを通
じ、地域における総合的かつ継続的な支援体制を構築していくことが必要であるとしている。
また、厚労省は介護保険制度での認知症高齢者の人数をH17年に約169万人、H27年には約250万
人になると推計していたが、実際にはこの推計を上回るはやさで増加していると考えられ、現在はこの推
計の見直しを行っている。
このような中で、H20年度予算(案)では引きつづき、認知症ケアに関わる医療体制の充実、認知症の理解
や早期対応の促進、認知症介護従事者の質の確保・向上、権利擁護の取組みの推進、地域支援体制の
構築などを柱とした事業を継続して推進していくとともに、新たに、認知症ケアの標準化・高度化の推進に
資する事業を創設することとしている。
認知症対策等総合支援事業 H20年度予算(案)は 16億600万円。
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【厚労省会議ニュース まとめリンク集】
http://www.caremanagement.jp/news+article.storyid+1923.htm