厚労省は3月5日に開催した全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議において、介護職員処遇改善交付金のキャリアパス要件の詳細を公表した。キャリアパス要件は原則3項目で、小規模事業所など提示された要件を満たすことが困難な場合の「例外的要件」として、介護職員と意見交換しながら「資質向上のための目標」「具体的な取り組み」を定めることが示された。
例外的要件の「具体的取組み」では、職員の資質向上のため研修・技術指導を実施して能力評価を行う、資格取得のため勤務シフトの調整、受講料の援助などの支援を行うの“いずれかが必須”となる。
事業者のキャリアパス要件の届け出期限は9月末で、要件を満たさない場合、10月サービス提供分から交付金が減算される。
減算率は「キャリアパス要件」と「定量的要件」を満たさない場合10%、「両方を満たさない場合」は20%とされた。減算の適用開始はで9月以前にさかのぼって減算することはない。
厚労省は3月中には運営要綱の改正を行い、取扱いについてのQ&Aを各都道府県あてに発出する予定。
■キャリアパスに関する要件次の1から3までに掲げる要件に該当していること。
1.介護職員の職位、職責又は職務内容等に応じた任用等の要件を定めている。
2.1に掲げる職位、職責または職務内容等に応じた賃金体系(一時金等の臨時的に支払われるものを除く)について定めている。
3.1および2の内容について、就業規則等の明確な根拠規程を書面で整備し、すべての介護職員に周知している。
(注) 就業規則「等」については法人全体の取扱要領的なものや、労働基準法上の作成義務がない小規模事業所(場)における内規等を想定。
上記を満たせない場合は、その旨をすべての介護職員に周知した上で、次に掲げる要件に該当していること。
介護職員の職務内容等を踏まえ、介護職員と意見を交換しながら、資質向上のための目標およびその具体的な取り組みを定めている。「資質向上のための目標」の例は次のとおり。
(1)利用者のニーズに応じた良質なサービスを提供するために、介護職員が技術・能力(例:介護技術・コミュニケーション能力・協調性・問題解決能力・マネジメント能力等)の向上に努めること。
(2)事業所全体での資格等(例:介護福祉士、介護職員基礎研修、訪問介護員研修等)の取得率向上。
●「具体的な取り組み」については次の(1)又は(2)に掲げる事項を必須とする。
(1)資質向上のための計画に沿って、研修機会の提供又は技術指導等を実施(OJT、OFF−JT等)するとともに、介護職員の能力評価を行うこと。
(2)資格取得のための支援(例:研修受講のための勤務シフトの調整、休暇の付与、責用(交通費・受講料等)の援助等)
■平成21年介護報酬改定を踏まえた処遇改善に関する定量的要件これまでは、平成21年4月以降に実施した(または実施予定の)事項について1件以上の記載を求めていたが、平成22年度以降は実際に実施した内容およびそれに要した概算額の記載とする。具体的な要件の内容は次のとおり。
すべての介護職員に対して、届出日(平成23年度以降の承認申請に当たっては申請日)の属する月の前月(以下、基準月)までに実施した平成21年4月介護報酬改定を踏まえた処遇改善(賃金改善を除く)について、その実施した内容について1つ以上を明示。とともに当該改善のため平成20年10月から基準月までに要した費用の概算額を記載し周知を行っていること。
(注1)費用の概算の方法についてはQ&Aで補足することを予定。
(注2)既に実施した事項の総額を記載することを要件としており、実績報告時の確認対象とはしない。
■適用時期■届出期限:平成22年9月末日
■減算の適用時期:平成22年10月サービス分〜
(注)届出様式については運営要領改正の際に定める予定。仮に要件を満たさない場合、9月以前に遡及して減算することはしない。
■減算率
・キャリアパス要件 サービスごとの交付率×10%を減算
・定量的要件 サービスごとの交付率×10%を減算
・両方を満たさない場合 サービスごとの交付率×20%を減算
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