【ケアマネジメント スキルアップ講座】Vol.22 医師への情報提供で注意すべきこと

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主治医見極めもケアマネの仕事

川越 正平 氏

ご利用者が複数の疾患を持っていて、数カ所の医療機関を受診している場合は、どの先生と情報を共有すればいいのか迷われると思います。主治医意見書を書いてくれた先生が、必ずしも主治医とは限らないので、判断が難しいところですが、主治医を見極めることも、ケアマネジャーの仕事の一つだと考えていただきたいです。

例えば、皮膚科の先生が主治医になるケースは少ないかもしれません。整形外科の先生の場合は分かれます。治療が必要な部分だけを見る方もいれば、全身を診る方もいらっしゃいます。一方で、内科だから主治医に適しているとも限りません。内科全般を診る方もいれば、循環器しか診ない先生もいます。そういった点を見極める力量がケアマネジャーにも求められると言えます。

ご利用者が受診している医療機関を把握した上で、過去に連携した際の経験や地域の情報網を生かして、「この場合は、この先生が一番いいと思う」といった判断ができるよう、ケアマネジャーの側にも努めていただきたいと思います。

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急性増悪の予兆の情報も重要

川越 正平 氏

もう一つ大事なのは、急性増悪の予兆に関する情報です。
例えば、前回の外来受診時には全く兆候がなかった方が、その2週間後に心不全で再入院することはあり得ます。患者さんが薬をきちんと服用できずにいると、徐々に症状が悪化して、救急搬送される可能性が高まります。水を飲み過ぎたり、塩分を取り過ぎたりして、症状が増悪するケースもあります。もちろん、病気自体が進行して、増悪を起こすこともあります。

医師はよく「軌道」という言い方をします。症状が変化する一歩手前の段階、そこから一気に悪化して、医療が始まることが多いのです。理想的には、その一歩手前の段階の変化を見通せることができれば良いのですが、月に1度の診察ですべての急性増悪を抑止するのは容易ではないのです。

でも、ご利用者の自宅に週2回訪問しているヘルパーならば、症状の変化に気付けるかもしれない。ひとたび心不全で入院した方は、一生涯、急性増悪のリスクがあります。足がむくむとか、歩くと息が切れるとか、増悪の予兆や観察ポイントを医師に聞いておくことによって、再入院を防げる可能性があるのです。

また、例えば、肝硬変の方が便秘をすると、腸内で細菌が繁殖することで、血中にアンモニアが回り、肝性脳症が起こりやすくなります。こうしたハイリスクの方については、主治医との情報共有を頻繁に行いながら、どのような点を観察すべきか、ケアマネジャーも知っておく必要があります。その上で、ヘルパーやデイサービス事業所から定期的に情報を集め、急性増悪の予兆が見られたら、主治医に知らせるようにしていただきたいと思います。

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川越 正平 氏のご紹介

川越 正平 氏

東京医科歯科大学医学部卒。虎の門病院内科、血液科勤務を経て、1999年、千葉県松戸市にあおぞら診療所を開設。医療面だけでなく生活を支える視点も持って、在宅療養している子どもから高齢者までの患者に対する訪問診療を行っている。また、よりよい臨床活動を行っていくために、介護等との連携や教育、研究、啓発などの活動にも熱心に取り組んでいる。

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