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現場発!CMOライター

ケアマネのドタバタ!遠距離介護日記(3)
“ケアマネ泣かせ”も…施設で3つの教訓

2020/04/20 配信

親が認知症になったら、うまく介護できるかな―。ケアマネだって、所詮は人の子。将来の介護に不安を抱えている方も多いのでは?首都圏で暮らすCMOライター・みいみさんが、親の遠距離介護で得た気づきや視点を、ちょっぴりユーモラスにつづった社会派介護エッセーです。

新型コロナウイルスの影響で、しばらく帰省できない状況が続いています。父母が暮らしているところでも感染者が出ているため、不安は募るばかり…。遠距離介護では、こうした緊急時の対応も重要なポイントです。今回は少し前の出来事になりますが、施設入所を検討していた時のお話をしたいと思います。

「先生から、『もう入所させなさい』と言われた。ケアマネさんと一緒に施設を見学するから」―。

9月のある日、母からもらった電話の内容に仰天。「こっちの人は、すぐ病院や施設に入るのよ。何を言っても入所させようとするから。今、近所で家にいる人の中で、お父さんが一番年上なんだって」と続けます。

どうも、通院先で会うご近所(と言っても、自宅から2、3キロ圏内)の奥様方は皆、ご主人を施設に入所させているみたいで、「施設って、とってもいいわよ」と、会うたびに勧めてくるようなのです。それで母も、父を施設に入れたくて堪らなくなっていました。

もともと、自分を取り巻く狭~い世間の人々と同じようにしないと、気が気でない性格の母。通院のたびに、「このままでは私が死んでしまう。ついつい、イライラして叱ってしまう。施設の方が良いんでしょうか」と嘆けば、先生だって施設を勧めますよね。

利用者の介護者からそう訴えられれば、ケアマネだって、虐待や介護心中防止のために、分離を考えるのは当たり前。本音を言わない、ややこしい母のような介護者ならなおさらでしょう。

電話を切ってからも、母のあまりの熱意にモヤモヤして、ふとネットで「施設入所を勧められる」と検索しましたが、「家族がややこしい」「介護困難」の言葉ばかり。スクロールする指がプルプル震えます…もしかしたら、うちの家族は困難事例なのかも。いや、絶対そうだわ!母と私はこじれているし。

弟に相談すると、「お父さんは何かとプライド高いから、デイサービスに通っている他の方から苦情が出ることもあるらしいよ。それでお母さんも気に病んでいるみたい」と思わぬ言葉が。でも母よ、弟よ、デイサービスで苦情が出る高齢者が施設に入れば、施設で苦情の嵐が吹き荒れるだけよ。

それでも、とりあえず父母の暮らす地域の施設の状況を調べてみました。おおむね月10万円で暮らせる中規模の有料が多いけれど、「ここいいな」と目をひく施設になると、20万円は下らない。しかも満室…。

「安くてすぐ入れるという施設を3つ見学したけど…」と、母も言葉を濁します。お値段は、関東のちょっとのどかな地域とほぼ同じ感触です。

80代前半の父母がいつまで元気でいるのかわかりませんが、最期までの費用を考えると、もう少し自宅で頑張ってほしいところです。

「入所させない」とだけは言わないと決め、帰省して母と話しました。もし父を入所させた場合、母が月いくらの費用で生活するのか。父が先に亡くなった時、母が受け取れる遺族年金の金額のことも説明しました。 すると母の方から、「ゆっくり探した方がいいね。でも、いつかは施設に入れるから」と言ってくれました。

ケアマネさんには私から、「入所も考えますが、はっきり言って、ウチはそこまでお金ないんです」と正直に伝えました。 

この体験を通して私が得た教訓は3つあります。

1.施設入所と在宅介護は“バランス”で検討する

うっかり父なんかを受け入れたら、その施設が疲弊するのは目に見えています。それに父を奪われたら、みるみるうちに母が弱っていくのも予想できます。それは、これまで母の生活歴を見てきた家族だからわかるのです。ウチの経済状況で、わざわざ“ダブル介護”の道を突き進むわけにはいきません。

2.家族のことになると、本当に客観的に見られなくなる

特に遠く離れて暮らしていると、子どもが訪問した時、親はついつい頑張ってしまうもの。私も、そんな父母の姿しか見ていません。プライドの高い、認知症の父を相手に、職員さんが大変になることは容易に予測できましたが、利用者さんからの苦情はなぜか想定外でした。

3.家族の意見は、一つにまとめてからケアマネさんに伝える

もう、これに尽きますね。自分が一番、“ケアマネさん泣かせ”を無自覚にやっていました。

さて、それから1カ月が経って帰省すると、まあ何ということでしょう!「施設に入れるから」と、母が福祉用具にストップをかけていた、ダンジョンのような古いわが家の至るところに、“配慮”の手が入っているではないですか。

短期間に素早く(たぶん、母の気が変わらないうちに)動いてくださった、担当ケアマネ様や福祉用具事業所様には頭が上がりません。

登場人物

みいみ

みいみ(私)
50代、首都圏在住。リケジョ後、子育てに専念。シンママとなり、2003年から介護職。ケアマネ歴4年。

両親

両親
紫綬褒章同等の勲章を持つ父はプライド高め。アルツハイマーと脳血管型混合の認知症を抱える。認知症はないが、過干渉で面倒な性格の母。地方の過疎の町、“ダンジョン”だらけの古民家で二人暮らし。

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