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現場発!CMOライター

ケアマネのドタバタ!遠距離介護日記(7)
LINEに震え上がる…母の身に何が!?

2020/08/17 配信

親が認知症になったら、うまく介護できるかな―。ケアマネだって、所詮は人の子。将来の介護に不安を抱えている方も多いのでは?首都圏で暮らすCMOライター・みいみさんが、親の遠距離介護で得た気づきや視点を、ちょっぴりユーモラスにつづった社会派介護エッセーです。

「行ってきましたということもありますサアサア」
「いってきました。で取り消しで終わり」

何だ、これは!?ある日、仕事から帰宅した直後、母が送ってきたLINEを見て震え上がりました。こんな人をおちょくるような文章を送るひょうきんさは、普段の母にはありません。

でも、こうした書きぶりには見覚えがありました。診断がつかないほど軽度の脳梗塞が疑われる方や、脱水や熱中症によるせん妄状態の方の中には、震える文字で懸命にメモを残す方がいます。それと非常に似ていたのです。

「ちゃんと水分取ってる?何か変だよ?」

私がこう返信すると、即座に既読がつきました。ああ良かった、熱中症で倒れているわけじゃないんだ!ところが、ほっとしたのもつかの間でした。

「脳梗塞、起こしてない?」

続けて打ち込むと、今度は既読になりません。母の携帯に3回電話しても応答なし。時刻は午後6時半過ぎ。母がこの時間に出かけることは、ほぼありません。弱りました…。

弟に電話も応答なし 膨らむ妄想

郷里の弟に「ちょっと母に連絡してみて」とメールしたものの、こちらも応答なし。何度電話しても、出てくれません。こうなると、家族(私)の頭の中には、妄想に近いストーリーが広がります。

母が出先で倒れて、弟が搬送先に駆けつけているのでは?だから電話に出れないのよね?
いやいや、実は最近、認知症状が出ているのでは?出先でご迷惑を掛けてないといいけれど。
熱中症か脱水で、家でばったり力尽きているかも…。

母が倒れると、同居するかわいいニャンコの身が危ない!!(もちろん、母も心配だけど)

居ても立っても居られず、自分の子どもたちに今の状況をLINEで連絡。子どもたちの冷静な反応に、少しクールダウンしました(その時は無意識でしたが、焦っている時は、自分の思考・行動の癖をよく知っている家族と共有して、冷静に判断してもらうと安心ですね)。

包括にもつながらず…頼みは警察?

午後6時半過ぎという時間帯、新型コロナによる移動の自粛、さらには明日の仕事のことを考えても、今から帰省するなんて絶対に無理。にもかかわらず、「今出たら、いつ着くかなあ」という思いが、頭の中を駆け巡ります。

近くの親戚に迷惑を掛けて関係を崩すよりも、こんな時だからこそ、担当のケアマネ事業所に電話しようと思い立ったものの…、とっくに退所時間を過ぎています。ダメ元で電話しましたが、やはり出ません。

そうだ!地域包括支援センターならば24時間、電話連絡できるはず。ケアマネ事業所も地域包括支援センターも、実家から車で10分ほどの場所にあります。

早速電話すると、警備員さんが応対してくれました。「地域包括につなげてみましょうかね。ちょっと待ってくださいね。。ごめんなさい…。もう、みんな帰宅して誰もいないようです」

えっ!24時間対応じゃないの?

「そうですよねー。申し訳ありませんでした。警察に頼んでみます!」。私は少しいら立った口調になっていましたが、電話を切ってから、(そうか、考えてみれば、首都圏のルールが全ての自治体のルールではないんだし、私、何を勘違いしているんだろう)と反省しました。本当に申し訳ありませんでした。

安堵した瞬間、現れた“黒い物体”

手詰まりとなり、もう一度、母に電話しましたが、やはり出ません。これはいよいよ警察かな?こんな時のために、何か見守り機器を入れておけば良かったなあ。見守りポットとか、にゃんこのためにペット監視カメラとか…。ん!そういえば、警備会社の端末が実家にあったような…。

(なんで、もっと早く気づかなかったのかしら…。年を取るって、嫌ね)

心の中で、どこかで聞いた言葉をつぶやきながら、警備会社のコールセンターに連絡。実家の様子を確認してもらうようお願いしました。

すぐに確認してくださるとの返答があったので、ひとまず電話を切ると、ツツーっと、居間を横切る黒い影…。5年に1度、1匹出るか出ないかの“アイツ”です(信じてください、本当です)。でも、なぜこんな時に…。訪問先で何匹出ようが、何も感じませんが、自宅で出没すると、ホラー映画「チャイルド・プレイ」に登場するチャッキーが、カーテンの後ろにいるぐらいの衝撃です(わかりますかね?)。

“G”と格闘している最中に、弟からメールが届きました。

「母は無事。『台所で揚げ物をしていたから、電話に出れなかった』と言ってる。きっと耳のせいだね。警備会社が端末に連絡したみたいだけど、母が持ち歩いてなくて、安否確認が取れなかったんだって。もともと母は、あの端末をかたくなに拒んでいたから…。今回のことで言い聞かせて、持ち歩くことを渋々納得させたよ」

冒頭の変なLINEは、どうやらスマホの予測変換の“いたずら”だったようで、母の様子に変わりはないようです。私はソファーに体育座りして、“黒い物体”を目で追いながら、弟と警備会社の方に感謝の連絡をしました。

やれやれ、これで一安心。では、もう一つの問題に取り掛かるとしますか!私は食器洗剤という武器を手に、“ソーシャルディスタンス”を保ちながら、例の物体に集中砲火を浴びせたのでした。

登場人物

みいみ

みいみ(私)
50代、首都圏在住。リケジョ後、子育てに専念。シンママとなり、2003年から介護職。ケアマネ歴4年。

両親

両親
紫綬褒章同等の勲章を持つ父はプライド高め。アルツハイマーと脳血管型混合の認知症を抱える。認知症はないが、過干渉で面倒な性格の母。地方の過疎の町、“ダンジョン”だらけの古民家で二人暮らし。

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