ケアマネジメント・オンラ
イン 介護支援専門員サイト

ログイン

現場発!CMOライター

ケアマネのドタバタ!遠距離介護日記(9)
清々しい日常が一番の“リハビリ”、親の介護で実感

2020/10/23 配信

親が認知症になったら、うまく介護できるかな―。ケアマネだって、所詮は人の子。将来の介護に不安を抱えている方も多いのでは?首都圏で暮らすCMOライター・みいみさんが、親の遠距離介護で得た気づきや視点を、ちょっぴりユーモラスにつづった社会派介護エッセーです。

仕事を持ちながら遠距離介護をされている方って、全国にどのぐらいいらっしゃるんでしょうか。

厚生労働省の統計を見ると、令和元年6月6日現在、高齢者の家族形態は、「単独世帯」が19.6%、「夫婦のみの世帯」(両方または一方が 65 歳以上)が40.4%を占めます。

また、65歳以上の人のうち、「別居の子のみあり」は36.0%で、このうち44.4%に当たる601万2千人は、同一市区町村などを含む近隣地域以外に子どもが居住していると回答しています(都道府県が違っても、近居の場合は近隣地域に含まれるのでしょう)。

同日現在の65歳以上の人口は3763万1千人ですので、高齢者の16.0%は、ある程度離れた場所で子どもが暮らしていることになります。そして子どもの中には、既に遠距離介護をしている方や予備軍の方が大勢いらっしゃるはずです。また、甥や姪などが遠距離介護をされている方もいらっしゃるでしょう。

ほとんど何もできていないので、「遠距離介護」と言うのもおこがましいですが、私もその子どもの一人なんですよね。

親の介護をする前から、私は介護サービスがあれば、介護離職や介護のための同居に必然性は無いのではと考えていました。もちろん、介護離職をして同居を選択したご家族を否定するつもりはありませんし、さまざまな家族の関係性がありますから、視野は常に広く保つように心がけていました。

でも、親が介護サービスを使うようになってから、嫌でも「介護離職」の文字が目に付きます。いくら介護休暇制度が整備されても、休めない時はどうにも休めないのが今の日本の社会です。でも、そういう時に限って体調不良や問題が起きるものなんですよね。それが人生の中で何度も何度も…。母からの電話を受けるたびに、「介護離職」「同居」の文字が頭の中でチラチラします。

以前は、大都市圏への親の呼び寄せに否定的でしたが、親と地域との関係が薄れ、「家族頼み」にならざるを得ないのであれば致し方ありません。地域包括ケアをなかなか受け入れない地域性もあると、身をもって知りました。今では―親を呼び寄せようとしたあの時、母がうんと言ってくれれば、こんな悩みもなかったのに―そんな恨み言も浮かんできます。

介護サービス利用の思惑が外れた

介護サービスの利用を両親に勧めた理由は、突発的な問題発生を予防して、数カ月ごとの帰省で済ませたいからでした。ところが、その思惑は外れました。なぜでしょう?

実は、うちの母は「娘の考えを受け入れたら負け」という謎のルールを持っています(たぶん、5人姉妹に囲まれて生育した母の宿命です)。私が思ってもいない行動をしては、うまくいかなくて私に愚痴の電話をしてくる。この母娘の関係が、思惑が次々と外れた要因なんだと分析しています。

コミュニケーションの機会は十分過ぎるほどあるのに、重要なことは何一つ話せていない。私が発信すると、母は「うるさい」としか受け取らないのです。同じように話しても、利用者さんには受け入れられるのに…どうしてでしょう?「たくさん会話しているから分かり合えている」という錯覚、これは対人業務に生かしたい教訓です。

 

とは言え、親の介護が始まってから、仕事で出会うご家族の遠距離介護の言動、そこに隠された思いを余計に理解できるようになりました。「親の言う通りにしてください!人の言うことなんて聞きませんから!」と、つい声を荒げてしまう息子さん。いくら電話しても出ず、折り返し掛けてこないお子さん方、今ならその気持ち、よ〜くわかります。

私は親の介護を通して、高齢者とその家族が心清々しい日常を過ごせることが、一番の“リハビリ”になると実感しています(もちろん、これは私的な感想ですし、ケアマネの皆様は皆様の個別の思いをぜひ大切になさってください)。

身内の介護で問題ばかりの中、ごく普通の家族の日常の大切さを実感するほど、私が担当する利用者さんの表情が柔らかくなり、問題も発生しなくなっていくのですから、家族って不思議なものですよね。

登場人物

みいみ

みいみ(私)
50代、首都圏在住。リケジョ後、子育てに専念。シンママとなり、2003年から介護職。ケアマネ歴4年。

両親

両親
紫綬褒章同等の勲章を持つ父はプライド高め。アルツハイマーと脳血管型混合の認知症を抱える。認知症はないが、過干渉で面倒な性格の母。地方の過疎の町、“ダンジョン”だらけの古民家で二人暮らし。

記事一覧へ

ケアマネジメント・オンライン おすすめ情報

  • ケアマネに必要な高齢者への「食事」の支援方法
  • 医療連携、高齢者に多い疾患、住宅改修等を掘り下げます
  • 健康と笑顔をつくる3時間リハビリ型デイサービス
  • 種類、選び方はもちろん、「こんな時どうする?」実例集も掲載
  • 事務作業の負担軽減のために開発した業務支援システムです
  • 動いたあとのエネルギー・たんぱく質補給に!おやつがわりにも

介護関連商品・サービスのご案内

ログインしてください

広告掲載・マーケティング支援に関するお問い合わせはこちら >>

お知らせ