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この先10年、選ばれ続けるケアマネになるためにこの先10年、選ばれ続けるケアマネになるために

選ばれるケアマネに共通すること

2019/07/29 配信

前回のコラムでは、利用者がケアマネジャーを選ぶ時代になるのであれば、「選ばれる存在になる」ことをケアマネ自身が選択するのはどうでしょうかとお伝えしました。

とはいえ、「サービス事業所と同一の居宅で」「自宅近くの居宅でいい」という利用者には、あてはまらない話かもしれません。目の前の利用者の実情を考えたとき、そう大きな変革はなさそうだと見ているケアマネも少なくないようです。

でも、改めて考えてみてください。あなたの利用者が、「近場でいい」「デイと同じなら便利でいい」「誰でもいい」などという、安易な判断基準で、あなたを選んでいるとしたら…?そして、そんな判断基準が、ケアプランが有料化になった後も、ずっと通用すると確信を持って言い切れるでしょうか。

強まっている「ケアマネを選ぶ潮流」

残念ながら、そうした安易な判断基準は、どんどん通じにくくなっていくでしょう。仮にケアプランの有料化が導入されないとしても、です。

その点は、週刊誌やWEBでケアマネの選び方を扱う企画が増えていることからも推測できます。こうした企画では、ケアマネの選び方として、主に次のようなポイントを挙げています。

・経歴や資格の確認。特に、どの分野の実務経験があるのか
・相談しやすいか、話を聴いてくれるかどうか
・説明がわかりやすいかどうか
・問題発生時の対応の速さ

そして、必ずといっていいほど取り上げられているのが、「実務上の不満や、相性の悪さ、人柄などが気になる場合は、いつでもケアマネを変更できる」ということ。中には、その具体的な手順まで懇切丁寧に示している企画もありました。

こうした企画が増え続けていることを思えば、よりよいケアマネを選ぼうとする潮流が利用者の中で強まっているのは、ほぼ間違いありません。

ケアプラン有料化の動向に関わりなく、ケアマネは利用者に選ばれるよう、努力しなければならない時代になりつつあるのです。

不可欠な「ケアマネジメントの基本」

ならば、選ばれるケアマネになるには、どうしたらいいのか―。まずは利用者が「サービスを選ぶ」ことから考えてみましょう。

一般的にサービスを選び、使い続ける人には「それを知り⇒興味をもち⇒比較して選んで⇒使ってみて⇒それが良かったと感じる」というストーリーがあります。

これはサービスだけでなく、日用品から住宅購入まで、すべてに共通するストーリーと言えます。このストーリーの中でも、続けてもらう上で重要なプロセスは「それが良かったと感じる」でしょう。

ケアマネもこの点を強く意識すべきです。具体的には、「どんな生活を送りたいのか」「家族の悩みをどのように解決したいか」といった目的目標をはっきりと確認し、それに必要なサービスを提案するなかで、比較できる情報などを整理して伝え、理解と納得を得なければならないのです。

そう聞くと、現場で頑張っている皆さんの多くは「…あれっ?これって普通のケアマネジメントでは?」と思うのではないでしょうか。

そうです!選ばれるケアマネになるためには、当面は、ケアマネジメントの基本に則り、正しく業務に取り組めば、それだけで十分ということなのです。そして、それこそが「選ばれるケアマネ」に共通することなのです。

「選ばれない」原因、その1-当たり前の真逆

言い換えると、「選ばれないケアマネ」は、「当たり前の真逆」をしていると考えられませんか。

例えば、利用者の意思や願いをうまく聞き出せないまま、ぼんやりとしたプランを作ってしまったとか。

あるいは、必要な確認だけはさっさと済ませる一方、プランの説明は不十分。その挙句、表情だけはにこやかに「ここに印鑑を♪」と促してしまうとか。

もしくは、一応、複数のサービスの選択肢を提示するが、実際に使ってもらうサービスは、決めてしまっているとか。

こうした対応は、よりよいサービスを選びたいと思っている利用者を戸惑わせ、不安にさせます。

もちろんケアマネの側には、利用者を不安にさせたり、戸惑わせたりする意図は全くないでしょう。しかし、意図はないにしても、「当たり前の真逆」の対応を続ければ、不安と不満と反感を生む危険が高まります。

「選ばれない」原因、その2-質問に対する不親切な対応

また、「選ばれないケアマネ」は、利用者からの質問に真摯に向き合っていないことも考えられます。例えば、次のような質問を利用者から受けた時、理解してもらえるように丁寧に説明しているでしょうか。

「なぜ、このデイサービス事業所を使うの?」
「お金は払えると言っているのに。どうしてもっとヘルパーを利用できないのか?」
「『それは自費サービスでなら対応できますが』って…。何をどこまで保険でまかなえるのか、ちゃんと教えて下さい」

利用者はケアマネを高い専門性と職業倫理を併せ持つプロフェッショナルと信じ、介護保険のナゾについて質問しているのです。その問いにちゃんと向き合わなければ「ひょっとして、何も知らないんじゃない?」と小馬鹿にするか、「知っているくせに教えてくれないなんて!なんて意地が悪いの!!」と、反感を抱くかのどちらかでしょう。

有料化の時代を見据え、今から準備を!

これまでに述べた通り、選ばれるケアマネになるためには、当面は、ケアマネジメントの基本に則り、正しく業務に取り組めばよいでしょう。

ただし、ケアプラン有料化が導入されたり、介護サービスに対するアウトカム評価がより浸透したりすると、利用者の選択の判断基準は、ますます厳しくなります。もしかすると「基本に忠実」だけでは、十分ではない時代がやってくるかもしれません。

そんな将来を見据え、利用者との向き合い方を工夫し始めるケアマネも出始めています。在宅の看取りに向け、家族が準備すべきことなど、介護保険と関係のないことも積極的にアドバイスするケアマネです。

いわば、「賢い介護生活のアドバイザー」としての付加価値があるケアマネさんですね。

当然ながら、多くの利用者は、単なるケアマネより「賢い介護生活のアドバイザー」でもあるケアマネさんに仕事をお願いしたいと思うはずです。

変わらず重要な「基本」と「コミュ力」

ここで注意してほしいのは、利用者の目がより厳しくなったとしても、今と変わらず重要であり続けることがある点です。

それは、ケアマネジメントの基本に忠実であること。また、コミュニケーション力が重要な役割を果たすことも変わることはないでしょう。

コミュニケーション力というと、「新人ケアマネが学ぶもの」などと軽視してしまう傾向も強いようですが、ここでいうコミュニケーション力とは、接遇マナー程度のありきたりの聞き方話し方ではありません。心理学に基づいた、利用者の深層心理にせまるような本質的な対話の技術のことです。

つまり、高い専門性に裏打ちされた「プロ級のコミュニケーション力」です。

コミュニケーション力をプロ級にまで高めるには、利用者との日々のやりとりに細心の注意を払い、配慮を忘れない努力が不可欠です。

例えば、何を言っても反発したり、怒ったりする利用者がいるとします。もっとも簡単な対応方法は「相性が悪過ぎる!」と片づけ、最低限の情報のやり取りに徹することでしょう。ただし、それではコミュニケーション力は高まりません。

コミュニケーション力を高めたいなら、利用者があなたの言葉をどのように受け止め、反応しているかを見直してみましょう。「相手にどう伝えたかではなく、相手がどう受け取ったか」という原則から日々のやりとりを見直せば、思わぬ課題と解決策が見えてくるかもしれません。

繰り返しになりますが、まずはケアマネジメントの基本を守りましょう。そしてコミュニケーション力を磨き、利用者に信頼されるケアマネとなる努力を続けましょう。その上で、「賢い介護生活のアドバイザー」となることを目指しましょう。皆様が、利用者にとって期待を大きく上回るケアマネでいてほしいと願っています。

丸山法子(まるやま・のりこ)

丸山法子(まるやま・のりこ)
一般社団法人リエゾン地域福祉研究所 代表理事。人材育成、パーソナル・コーチングセッションなどの管理者研修、対人援助技術の勉強会、コミュニティづくりや地域福祉に関するセミナーなど年間100本以上の研修・セミナーを手掛ける。社会福祉士、介護福祉士、介護支援専門員、生涯学習開発財団認定プロフェッショナルコーチ

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