ケアマネジメント・オンラ
イン 介護支援専門員サイト

ログイン

一覧

ケアマネのための介護連携講座ケアマネのための介護連携講座

ダメなデイプランの見抜き方と対策

2019/10/03 配信

今回は、通所介護計画書のチェック方法についてです。不備を見つけたり、「おや?」と思うところがあったりしたら、ケアマネジャーとサービス事業者は情報を交換したり、共有したりしなければなりません。これこそが連携の“肝”といえます。

お互い苦労しながら作成した書類ですから、その記述内容に関する情報交換は丁寧に行いましょう。そして、このやりとりによって、お互いへの信用・信頼が生まれます。サービス事業所と話し合える関係を、たくさん構築して下さい。

前回も述べた通り、通所介護との 「介護連携」で使用する書類は、ケアマネ側が作成する介護サービス計画(ケアプラン第1~3表)と、事業所側が作成する通所介護計画です。

この2つの書類を、短時間で確認する方法をお伝えします。通所介護事業所から通所介護計画書がケアマネに届いたら、下記をご確認ください。

(1)作成日付
(2)利用目標
(3)目標の達成予定日
(4)利用者のサイン欄
(5)目標の評価欄(評価されていれば)

それぞれのチェックポイントを詳しくみていきましょう。

(1)作成日付―ケアプランの同意日以後か

通所介護計画書の書類作成日は、新しく作成したケアプランの同意日以後で作成されているかを確認します。

通常、通所介護計画書は、ケアプランを参考にして作成されます。逆に言えば、ケアプランの同意日前に作成していれば、最新のケアプランを参考にしていないことになります。ただし、ケアプランの更新で、その文言が一言も変わらない場合は、ケアプランの同意日より作成日が前になることはあるかもしれません。 なお、ケアプランの第2表に載っている「援助内容:通所介護の内容」が変わった場合は、特に注意してご確認下さい。

(2)利用目標-ケアプランと同じ文言はダメ!

しっかりと確認すべき重要ポイントです。第2表の長期・短期目標を理解して、その対策案が記載されているかどうかを見極めなければなりません。

ダメな目標例は、ケアプランと同じ文言を記載している場合です。新規の通所介護事業所などで、よく見られます。

ケアプラン 第2表
<ニーズ>妻の介護負担を軽減したい
<長期目標>清潔を保つ
<短期目標>安全に入浴する

通所介護計画書
<長期目標>友人を作る
<短期目標>浴槽をまたげるようになる

上記の様に、ケアプランの目標に対する対策案が、長期目標か短期目標のどちらかに記載されていれば問題ありません。個別機能訓練加算の計画書に記されている場合も大丈夫です。

長期目標に関しては、第1表の「総合的な援助の方針」に記載されている内容(利用者がしたいことなど)との関連があれば、さらに良いと思います。

(3)目標の達成日-第2表の目標の期間が合っているか?

第2表の目標(援助内容)の期間が合っているかを確認してください。
通常、「ケアプランの期間=通所介護計画書の期間」となります。ケアプランが更新されれば、通所介護計画書も更新されます。

(4)利用者のサイン欄-日付のチェックも忘れず!

利用者の同意日付やサイン(印)を確認してください。
こちらも、ケアプランの同意日より前の日付が記されていると、ケアプランを参照しないで通所介護計画書を作成したとみなされます。その場合は、ケアプランの確認後に、通所介護計画書を再作成することになります。日付は重要です。

(5)目標の評価欄(評価されている場合)-「達成」なら、新しい目標に更新が必要

この評価の内容を通所介護事業所はケアマネに報告する事になっています。特に、個別機能訓練加算などの加算は、ケアマネが加算を継続するかしないかの根拠となりますので、判断のための大事な記述になります。

事業所側は、その加算を算定した結果、どのような効果があったかをケアマネに報告するのです。評価のコメントも併せて確認します。

ここで注意が必要なのは、評価で「達成」と記載された目標は、新しい目標に更新しなければならない点です。

新人管理者のよくあるミスの1つに、「達成」と記しているのに、目標を更新しないことが挙げられます。実地指導でこれが発覚すると、場合により「目標が設定されていない」と判断され、報酬返還となる場合があります。

「一部達成」の場合、前の目標が継続されます(この場合もプログラムなどの見直しは必要)。「未達成」の場合は、継続するか新たな目標に更新する方が良いと思います。

2015年3月に公開された通所介護計画書のひな形=画像=には、目標の達成度の欄が追加され、「達成・一部・未達」が記入できるようになりました。

通所介護計画書のひな形

書類に不備がみつかった時こそチャンス!

通所介護計画書に不備があった時や、逆にキラリと光る記述を見つけた時は、ぜひ、デイサービスの管理者や生活相談員と共有してください。

不備を指摘したり、新たな発見について共感したりすることで、サービス事業者がケアマネに親近感を持つことも多々あります。少なくとも私は、デイサービスの生活相談員時代、そうやってケアマネとの距離を縮めていました。

デイサービスの現場は、「ケアマネの一言」を待っている管理者、生活相談員もたくさんいます。地域資源の活性化や適切な事業所を育成するという観点からも、積極的なチェックと情報共有をお願いします。

こうした共有は、ケアマネにとっても有益です。

まず、計画書について突っ込んだ話をすることで、目標をブラッシュアップすることができます。複数の目標がある場合は、優先順位を定めることもできるでしょう。

さらに、デイサービスの管理者や生活相談員は、ケアマネに比べて利用者と接する時間がずっと長い人たちです。そうした人たちとコミュニケーションをとる機会が増えれば、利用者本人がご家族の前では言えない思いや、希望などを教えてもらえるかもしれません。

そして、利用者本人の家族に言えない思いや希望を聴き出せることが出来れば、第1表の「総合的な援助の方針」の記述内容が、よりはっきりと記載できるはず。実際、ベテランのケアマネほど、この「総合的な援助の方針」がしっかりと記載されています。

橋谷 創(はしたに はじめ)

橋谷 創(はしたに はじめ)
橋谷社会保険労務士事務所代表。北海道大学理学部卒業。医療法人の本部で、独自の階層別研修、人事制度を開発運営し、離職率を33%から5%に激減させた実績を持つ。介護の現場をクリエイティブなものにしたいという想いから、2016年に独立。次世代の介護職リーダーの育成、現場職員が喜んで働ける介護施設運営サポート、経営者の悩みを解消する書類コンサルティングを提供。「自分の親を安心して預けたくなる介護施設」を全国に作りたいという、夢の実現に向かって、全国を回り、介護者、利用者の幸せのために全力を尽くしている。

記事一覧へ

ケアマネジメント・オンライン おすすめ情報

  • 自立に役立ち、介助する方の使いやすい福祉用具をご提供
  • ケアマネに必要な高齢者への「食事」の支援方法
  • 健康と笑顔をつくる3時間リハビリ型デイサービス
  • 転倒と骨折を防ぐための対策をケアマネに語ってもらいました!
  • 種類、選び方はもちろん、「こんな時どうする?」実例集も掲載
  • 食事でお悩みのご利用者に。少量でしっかり栄養補給

介護関連商品・サービスのご案内

ログインしてください

広告掲載・マーケティング支援に関するお問い合わせはこちら >>

お知らせ