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小濱道博の介護経営よもやま話 小濱道博の介護経営よもやま話

VOL.4主マネ要件の救済は、厚労省の“メッセージ”

2019/12/26 配信

社会保障審議会介護給付費分科会は17日、「居宅介護支援事業所の管理者要件等に関する審議報告」をまとめた。これにより、居宅介護支援事業所の管理者要件の経過措置は事実上、6年延長される見通しとなった。

だが、これは利用者保護が主たる目的だ。2021年4月以降、新たに管理者になる場合は、主任ケアマネの資格が必須となる。これは見方を変えると、「もう経過措置の延長はしない」という厚労省の強い“メッセージ”と捉えることができる。

厚労省からの正式な通知は来年発出されるが、主任ケアマネを取得するための猶予期間は7年余り。この残された時間の中で、研修受講までのスケジュールをしっかりと立てる必要があるだろう。

管理者要件が導入された背景とは?

居宅介護支援事業所の人員基準上の管理者は主任ケアマネ―。2017年11月22日、厚労省は社会保障審議会介護給付費分科会で、居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネに限定した上で、2021年3月末までの経過措置を設けることを提案した。

日本介護支援専門員協会は当初、主任ケアマネの管理者要件に強く反発。更新研修における専門研修課程IIの履修者に新たな管理者研修を受講させ、それを修了したケアマネを管理者にするよう主張していた。ところが、同日に提出した意見書では、「管理者を主任介護支援専門員とすべきと考える。また、その運用にあたっては、経過的・段階的な措置をお願いしたい」と方針転換した。

この意見書をめぐっては、業界内での批判も多い。確かに表面上は、業界団体の賛同が決定打に見えるが、この意見書のポイントは「経過的・段階的な措置をお願いしたい」の部分にある。

管理者要件の見直しは、厚労省側の強い意向もあり、ほぼ既定路線だったと思われる。社会保障審議会は、制度改正のプロセスの中で、業界の意見を聞く場に過ぎず、決定機関ではない。

このため日本介護支援専門員協会も、融和の方向でソフトランディングせざるを得なかったのだろう。その時の信頼関係があったからこそ、経過措置の延長が審議され、ケアマネの処遇改善の話も出てきたのではないか―。そこには、“大人の事情”が垣間見える。

経過措置延長、既定路線との見方も

主任ケアマネが管理者を務める事業所が増え、人材育成の取り組みが進んでいることは、統計データからも明らかだが、その一方で、厚労省の調査によると、約4割の事業所の管理者は、依然として主任ケアマネの資格を持っておらず、このうち約1割の管理者は、経験年数が4年に達していない。

さらに、2021年3月末までの間、主任ケアマネ研修を「修了できる見込みがない」または「分からない」と回答した事業所も2割程度あり、その理由として、研修の受講資格となっている5年の実務経験を挙げる事業所が最も多かった。

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小濱道博(こはま・みちひろ)

小濱道博(こはま・みちひろ)
小濱介護経営事務所代表。北海道札幌市出身。全国で介護事業の経営支援、コンプライアンス支援を手掛ける。介護経営セミナーの講師実績は、北海道から沖縄まで全国で年間250件以上。個別相談、個別指導も全国で実施。全国の介護保険課、介護関連の各協会、社会福祉協議会、介護労働安定センター等主催の講演会での講師実績も多数。C-MAS介護事業経営研究会・最高顧問、CS-SR一般社団法人医療介護経営研究会専務理事なども兼ねる。

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