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小濱道博の介護経営よもやま話 小濱道博の介護経営よもやま話

VOL.10“コロナ特例”でプラス改定は消えた?

2020/06/25 配信

論点2.自立支援・重度化防止の推進

これは、今回の介護報酬改定の注目点の一つだ。従来の介護報酬は、利用者の世話をすることで基本報酬が付き、リハビリなどを提供することで加算が算定できた。これがインセンティブ型へ移行すると、介護の結果で報酬単価に差が出る仕組みへと変貌する。

2018年度の改定では、ADLの改善度合いを示す「Barthel Index」(バーセルインデックス)が、加算の評価指標として導入された。「やるだけの介護」から「結果が求められる介護」への移行がどこまで進むかが大きな焦点となる。

また、「VISIT」や「CHASE」など、科学的介護の実現に向けたデータベースの整備と共に、ケアプランの作成を支援するAI(人工知能)などの導入促進策も検討されるだろう。これらの点に何らかの加算が新設される可能性は高い。

論点3.介護人材の確保・介護現場の革新

介護人材の確保については、ケアマネジャーの処遇改善のほか、有効求人倍率が13倍を超えた訪問介護への対策などが議論のテーマになるだろう。三重県が先行し、国が優良事例として横展開を進めるであろう「介護助手制度」の推進が、論点の一つとして浮上する可能性もある。コロナ禍の特例として行われた人員基準などの緩和措置が、どこまで通常の基準として盛り込まれるかという点にも注目したい。

介護現場の革新に関しては、介護ロボットや見守りセンサーの導入、ICT化の推進などが焦点となる。2018年度改定では、介護職員0.1人分の人員基準の見直しにとどまった、介護ロボットをめぐる加算の動向も気になるところだ。この3年間で、どこまで介護ロボットの実用性が向上したかがポイントになるだろう。

論点4.制度の安定性・持続可能性の確保

この点については、議論が遅れている政府の「全世代型社会保障検討会議」の最終報告、それに続く経済財政運営の指針「骨太方針2020」と「成長戦略2020」の中身によって、大きく左右されると思われる。これらの政府方針では、2040年に向けた社会保障制度の見直しなどの大枠が示されるであろう。「今後の介護保険制度の方向性が決まる」と言っても過言ではない。

いずれにせよ、制度の簡素化や事業の大規模化が進み、介護給付費が減らされる方向であることは間違いない。コロナ禍対策で政府は、矢継ぎ早に補助金を交付してきたが、あくまで単発の給付であり、介護報酬の特例の位置付けだ。

デイサービスに対しては、電話での安否確認による算定や月に一定回数の増額も認められているが、「現場目線では算定できない」との声も多く聞こえてくる。特例であれ、結果的に“報酬アップ”となった事実は残るため、来年度のプラス改定は期待できないとの見方も強いようだ。

来年度の介護保険制度改正は、コロナ禍でも着々と進められていることを認識しておかなければならない。今後も、分科会の審議の行方を注視していきたい。

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小濱道博(こはま・みちひろ)

小濱道博(こはま・みちひろ)
小濱介護経営事務所代表。北海道札幌市出身。全国で介護事業の経営支援、コンプライアンス支援を手掛ける。介護経営セミナーの講師実績は、北海道から沖縄まで全国で年間250件以上。個別相談、個別指導も全国で実施。全国の介護保険課、介護関連の各協会、社会福祉協議会、介護労働安定センター等主催の講演会での講師実績も多数。C-MAS介護事業経営研究会・最高顧問、CS-SR一般社団法人医療介護経営研究会専務理事なども兼ねる。

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