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ケアマネジメントスキルアップ講座 VOL.17
総合事業の開始で、これから必要となるケアマネジメント力とは?(後編)

総合事業の開始で、これから必要となるケアマネジメント力とは?

2016年4月、『ケアマネジメントツール ~地域資源のつなぎ方~』を発行した川崎市。
『ケアマネジメントツール』シリーズは、すでに『訪問介護・ケアマネジメントツール ~生活援助の考え方~』(2007年)、『ケアマネジメントツール ~ケアプラン確認マニュアル~』(2011年)の発行実績があり(いずれも2014年改訂)、今回は第3弾の発行となるそうです。様々な地域の資源の活用が求められる中、保険者と実務者がどのような経緯で第3弾のケアマネジメントツールを作成したのか。
後編では、このツールの中身や、総合事業のなかでの活かし方などについて、うかがいました。

前編はこちら「川崎市オリジナルの『ケアマネジメントツール』とは」

地域での暮らしを支えるケアマネジメントの実現に向けて

―『ケアマネジメントツール~地域資源のつなぎ方~』は、具体的にどのような構成になっていますか。

<中村>全体の構成としては、「地域での暮らし」「地域との関係性」に着目する必要性を説明した導入部分と、確認ポイントシート、演習で使うための事例、民間企業が提供する生活関連サービス紹介、という構成になっています。
確認ポイントシートは、実際の支援をするなかで見落としがちなポイントを整理していて、それぞれの項目の解説も入れました。
演習用の2事例は、それぞれテーマが異なっていて、確認ポイントシートで紹介した考え方が実際にはどのように実践されるのか、消化していただくための構成にしました。
事例のなかでは、個別ケースの生活歴を教えてもらうなかで、その人固有の地域資源を見つける視点や、日ごろの地域資源との関係づくりの必要性など、概念的な話だけではなく実務につなげられる内容が盛り込まれています。

総合事業の開始で、これから必要となるケアマネジメント力とは?

<富澤>後半の経済労働局の取組を紹介するページでは、ケアマネジメントに携わる皆様が日ごろから馴染みのある企業から、「えっ!?ここが?」という意外な企業まで、幅広く取り上げました。川崎市が展開する「ウェルフェアイノベーション」の取組と合わせて、是非ご覧いただきたいと思います。
「ウェルフェアイノベーション」は、川崎市の企業などが持っている技術やノウハウと将来的な福祉課題を結びつけ、課題解決に資する新たな福祉製品やサービスを生み出し、それを活用することで産業の活性化と福祉課題への先行的な対応に取り組む事業です。「地域資源とつなぐ」という今回のテーマとも一致するので、川崎市以外の福祉関係者の皆様にも、これを機会に是非興味を持っていただけたらと思います。

―今後、これをどのように展開していこうと考えていますか。

<塚田>今年の6月には、早速、市内の全地域包括支援センターの職員を対象とした説明会を実施しました。

<中村>説明会の後、各地の地域包括支援センターと地域のケアマネジャーが協力して勉強会を開いてくれていて、少しずつ輪が広がってきています。反応は必ずしも好意的な意見ばかりではありませんが、「視野が広がった」「他の人とアイデアやノウハウを共有できた」「包括とケアマネが連携して資源を創りだしていく必要性に気付いた」という感想をいただいていています。時間をかけて、地道に理解を得ていけるように努めたいと思います。

<塚田>地域包括支援センターとしても、そういった機会を設けることで、担当エリアのケアマネジャーとその地域について考える場を作ることができると思っています。

<中馬>そうですね。一緒に取り組んでいけるといいと思います。

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総合事業へのケアマネジャーの関わり方

―地域づくり、地域資源との関係づくりということでは、総合事業とも共通していると思います。川崎市でも総合事業が開始されていますが、ケアマネジャーの関わり方はどのようなものになりますか。

<中村>総合事業ではサービス類型が増えることが注目されがちですが、それが本当に活用されるためにはケアマネジメントがしっかり機能していることが前提になります。具体的には、その人が地域で持っているつながりを大切にする視点、暮らしぶりを把握するアセスメント力と、保険内外の様々な資源から最適なものを組み合わせて提案する力などが、今まで以上に求められると考えています。
そういう意味で、今回の『ケアマネジメントツール』でまとめた内容は、総合事業のなかで求められるケアマネジメントと共通する部分が多くあります。
どちらにせよ、単に「新しいサービスを使う」というところから入ると、その人の今までの暮らし、地域との関係性や支援の必要性が置き去りになってしまうんですよね。かく言う私も『ケアマネジメントツール』の第1回編集会議では、その頭で提案を持っていったんです。そしたら委員の皆さんにボッコボコにされました(笑)
保険者として、この部分は今回の検討で得た大切な「気づき」になったと思います。

<中馬>私たちの立場としては、介護保険制度のなかでケアマネジメントが求められているものが変わっているわけではないと思っています。「地域資源」というテーマにしても、一番大事になるのは、「なぜこの資源につなげるのか」という問いに対して、ケアマネジャーが自信をもって答えられることです。
そのためには、その方の「つながり」や「暮らしぶり」をきちんと把握していることが必要になります。そこが抜けてしまうと、保険外の地域資源は、保険サービスの単なる代替になってしまって、「地域での暮らしを支える」ことにはつながりません。本当に必要となる支援を見極めるために、結局アセスメントが重要なんだ、ということを検討のなかで再認識させられました。

総合事業の開始で、これから必要となるケアマネジメント力とは?

<塚田>形が決まっていないのが、保険外の地域資源の特徴です。だからこそマネジメントが難しいし、どこまでいっても整理はしきれません。でも、色々な資源をつなぎ合せて暮らしを支えるために、ケアマネジメントの果たす役割は極めて大きい。そのために、「資源を使う」という意識ではなく、地域資源に対する理解と日頃の上手な連携について改めて考えていくことが必要になるのではないかと考えています。

<富澤>経済労働局としても、今回の検討は得るものが大きかったと思います。「地域資源との連携」ということでも、福祉現場が抱える課題と企業の技術や提案のマッチングなどにも取り組み始めています。福祉現場の皆様とは違う視点で、色々なつながりを作るためのお手伝いができたらと思います。

―新しい総合事業が開始され、介護保険制度は1つのターニングポイントを迎えました。
われわれは、ともすると、制度が変わっていくことに不安や反発を覚えたりもしますが、この変革のなかで「ケアマネジメントとは何か」をもう一度考えてみる必要がありそうですね。
本日は、大変ためになるお話をありがとうございました。

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『ケアマネジメントツール』は、川崎市介護支援専門員連絡会ホームページよりダウンロードできます。

座談会メンバーのご紹介
座談会メンバー中馬三和子(川崎市介護支援専門員連絡会 会長)、塚田治孝(川崎市社会福祉協議会 登戸地域包括支援センター 所長)、富澤昌希(川崎市経済労働局次世代産業推進室)、中村肇(川崎市健康福祉局長寿社会部高齢者事業推進課)
(敬称略、五十音順)
司会:ケアマネジメント・オンライン

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