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有識者コラムついに居宅ケアマネの処遇改善!現場はどう変わる?今後の課題は? 【後編】

ケアマネジャーの処遇改善は長年の課題とされてきました。人手不足が深刻な中、2025年12月の補正予算や2026年6月の臨時報酬改定により、居宅介護支援でも処遇改善が実現し、ようやく前向きな動きが見え始めています。この流れは今後どう広がり、現場をどう変えていくのか、一般社団法人全国介護事業者連盟理事長の斉藤正行氏に解説していただきました。後編では、2027年改定に向けた議論のポイントと、ICT活用を含めたこれからのケアマネジャーの在り方について整理します。

斉藤正行氏(一般社団法人全国介護事業者連盟理事長)

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「ようやく動いた「処遇改善」の流れ」

2027年法改正はどうなる?

2027年の法改正に関して、現在開かれている国会で法案の審議が行われており、これまでの検討会や調査研究の積み重ねをもとに、いくつかの方向性が示されています。処遇改善の継続をはじめとして、予防ケアプランの在り方の見直し、委託ではなくケアマネジャー自身が担うかたちへの回帰、有料老人ホーム等に対応した専門的な居宅機能の検討といったことが主な論点になると考えられます。

特にサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームについては、登録制のような仕組みや、新たな相談支援の枠組みが検討されています。従来あいまいになりがちだった「施設と居宅の間」に位置するサービスについて、役割や機能を整理し、より実態に即したかたちにしていこうという動きです。

この流れをネガティブに捉える方もいますが、私は前向きに評価しています。居宅施設でのケアマネジメントは、一般在宅における場合とは別物として考えるべきで、新たな専門性が求められる分野になると思います。今後の動きに注目していきたいところです。

併せて、ケアプランやケアマネジメントそのものの在り方についても見直しが進められており、利用者負担の扱いを含め、制度全体をどう持続可能なかたちにしていくか、現場の実態に合わせて整理し直す方向性になるはずです。

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ICT化が進まなければ処遇改善も進まない

引き続き、ICT活用による業務の効率化・質向上も重要なテーマであり、加算の調整と連動しながら進んでいく可能性があります。居宅分野は他に比べてICT対応が遅れており、これを進めなければ処遇改善も進まないと言っても過言ではありません。

まだICTに対して抵抗感を覚える方もいるかもしれませんが、うまく活用すれば日々の業務を楽にしてくれる便利なツールです。記録業務の効率化はもちろん、最近では生成AIを使ってケアプランのたたき台を作成し、それをケアマネジャーが整えるといった使い方も現実的になってきました。

アセスメントや各種判断をするのはあくまでケアマネジャーの役割ですが、その前段の作業をICTに任せることで、より本来の業務に時間を使えるようになります。テクノロジーを取り入れることで、「業務が軽くなり、質も上がった」と実感できる場面は確実に増えていくはずです。

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現場へのメッセージ――ケアマネジャーの価値を、もう一段上へ

人手不足や高齢化が進む中で、私たちの働き方は少しずつでも変わっていかなければなりません。処遇だけでなく、業務の進め方や研修の在り方、テクノロジーの活用など、働く環境そのものを根本から点検し、再構築する段階にきています。そうした変化の先に、専門性に見合った評価や収入がきちんと得られる未来をつくっていくことが大切です。

ケアマネジャーは、介護保険制度を支える大切な役割を担っています。その価値は本来、とても大きいものです。今後の変化に対応することには大変さもありますが、ケアマネジャーという仕事の価値をもう一度高めていけるチャンスでもあります。制度の後押しを受けながら、一人ひとりが現場で専門性を発揮し、信頼を積み重ねていくことで、ケアマネジャーの価値はさらに高まっていくでしょう。その結果として、ケアマネジャーは、かつてのように「目指される職種」の地位を取り戻せるはずです。そうした未来を、皆でつくっていきましょう。

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斉藤正行(さいとう・まさゆき)
2000年に立命館大学卒業後、コンサルティング会社に入社し、飲食業のコンサルティング、事業再生などを手がける。2003年に介護業界へ転身し、メディカル・ケア・サービス株式会社の取締役運営事業本部長や、株式会社日本介護福祉グループの取締役副社長を歴任。2013年、株式会社日本介護ベンチャーコンサルティンググループ設立。2018年、法人種別・サービス種別の垣根を超えた介護事業者の横断的組織・一般社団法人全国介護事業者連盟の設立に参画。2020年より理事長を務める。

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