イベント・キャンペーンプロが見据える
「これからの排泄ケア」とは?
今日からケアマネ業務へ生かせる
札幌でのセミナーに密着
【セミナーレポートin札幌】

株式会社リブドゥコーポレーションと株式会社日本ケアサプライにより、2025年9月30日(火)に開催された「介護職が知っておくべき『排泄ケア』の視点を学べるセミナー」。介護の中でも特にデリケートなテーマである「排泄」について、専門家による講義に加えて、新たなサービスに関する知見も得られた、本セミナーの様子をレポートします。

宮の沢駅直結の「札幌市生涯学習総合センター ちえりあ」にて開催された本セミナー。ケアマネジャーがとりわけ忙しい月末であるにもかかわらず、続々と参加者が集まり、会場は早々に満席となりました。

おむつフィッティングサービス「おむピタ」を紹介する動画が流れ、開会前から参加者の注目を集めていた

この日、「排泄介護における課題と家族の負担軽減を図るための留意点」をテーマに講義を行い、実体験も交えながらケアマネジャーたちへ熱いメッセージを伝えたのは、日本ケアマネジメント学会副理事長の白木裕子先生(株式会社フジケア取締役社長)です。

白木先生は、介護保険制度開始当初からケアマネジャーとして活躍し、NPO法人「ケアマネット21」会長も務めている

本講義は、排泄に関するアセスメント項目の変更(令和5年度~)に言及し、相手が答えやすい聞き取り方の配慮や課題抽出のコツなど、事例をベースにした実践的な内容でした。また、「おむピタ」のようなインフォーマル資源をケアプランにしっかりと位置付け、可視化することの重要性も強調。排泄の課題は負のスパイラルを招きやすいからこそ、質の高いアセスメントやプラン作成で利用者さんのモチベーションを向上させ、少しでも希望する生活に近づけることが重要だと語られました。

「おむつ選びが『なんとなく』で行われているケースは非常に多いですが、おむつ類は単なる消耗品ではなく、大切な生活用品です。メガネや補聴器を選択する時のように、その人に合った最適な製品を選び取る意識が欠かせません。それが、本人のQOL向上や課題解決につながるはずです」(白木先生)

「事例から考える」のコーナーでは参加者の集中力が一層上がり、うなずきながら話を聞く人も

講義が一段落したところで、参加者から白木先生に質問が寄せられました。「使用する下剤について、上手に医師とコミュニケーションを取る方法はありますか?」「事前のフィッティングが重要だと分かりましたが、購入前に試着するような機会はどうすれば得られるでしょうか?」などの質問をきっかけに、白木先生のアドバイスを受けながら、会場全体で排泄ケアについて深掘りする機会となりました。

排泄ケアについて悩みを抱える参加者に、優しい笑顔で応える白木先生

その後に行われた「おむピタ」の紹介にも、多くの参加者が真剣に耳を傾けました。排泄ケアに課題を抱える利用者さんにとって「次の一手」になり得る、フィッティング&おむつ配送サービス「おむピタ」。悩み多きテーマだからこそ、新たなサービスへの関心も高いのかもしれません。

株式会社日本ケアサプライおよび株式会社リブドゥコーポレーションの担当者が、
「おむピタ」の具体的なサービス内容や体験モニターの募集について分かりやすく説明
「おむピタ」に強い興味を持ち、配布資料を熱心に確認する参加者の皆さん

また、会場の後方には、「おむピタ」のことが分かる展示や、株式会社リブドゥコーポレーションの製品が並べられたブースが設置されました。同社の担当者は、「おむつ選びに関しても、居宅のニーズは施設系と異なることが多く、その方の状況や環境に合わせた選択が一層求められるもの。『おむピタ』のサービスでプロの声を届けることが、ご本人や関係者の安心につながることを実感しています」と話します。

会場の一角にずらりと並べられた、株式会社リブドゥコーポレーションの製品「リフレ」

ブースの一角では、パッドの吸収力を体験できる実演も。「リフレ」のパッド2種に青色の水を流し込むと、「スピードキャッチパッド ウルトラ」(左)の方が、「サラケアパッド ビッグ」(右)よりも一層吸収スピードが速いことが分かります。水を流した直後に表面に触れても、「スピードキャッチパッド ウルトラ」はサラサラしている様子で、参加者からは「濡れている感じがほとんどない!」と驚きの声が上がりました。

「スピードキャッチパッド ウルトラ」(右)は一気に排尿しても尿の引き込みが速く、さらに逆戻りも少ないことが、表面の色からも確認できる

他にも、セミナーに訪れた参加者からは、次のような実感を伴う感想が多く寄せられました。

「ご本人が抱える恥ずかしいという思い、そしてご家族から聞き取れる情報の多さについて理解が深まり、とても学びになる講義内容でした」
「なんとなく同じメーカーの製品を使い続けていましたが、今日のセミナーで、その人に合ったものを検討する重要性やポイントが分かりました。本当に来てよかったです」
「メーカーの方と直接話して、パッドの使用法を誤解していたことに気付きました。さっそく担当するご家族に伝えたいです」

アウター/インナー含め「リフレ」のほぼ全製品が展示されたブースで、
サイズ感や作りを確認したり、「おむピタ」について担当者に質問したりする参加者の姿も

多くの利用者さんが課題を抱えやすい排泄ケアについて、「今」と「これから」を知ることができた本セミナー。ケアマネジャーの皆さんにとって、これからも目が離せない存在になりそうです。