

ケアマネのための介護連携講座
※この記事は 2019年9月27日 に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。
まず確認、基本の「き」
- 2019/09/27 09:00 配信
- ケアマネのための介護連携講座
- 橋谷創
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連携というキーワードが、最近いろいろなところで話題になっています。2012年4月の法改正以降、医療と介護が連携をすると報酬を得られる機会がぐっと増えたこともあり、実際に医療機関や介護サービス事業所との連携を強化しているケアマネジャーも多いかと思います。
一方で、「具体的な連携」というのは何をするのか?と思っている方もいるかもしれません。
この連載では、連携について、ちょっと深堀りして考えてみたいと思います。まずは、基本の「き」から。通所介護をテーマに「介護連携」を取り上げます。
え?! いまさら? と思われる方もいるかもしれません。
しかし、「介護連携」のポイントを押さえることで、業務そのものを見つめ直すことができます。その結果、あなたのケアプランを改善するヒントが見つかるかもしれません。そのスキルをさらに伸ばして、医療との連携にも応用していきましょう。
基本の「き」、その1-優先度と重要度が高い書類は?
連携について考える前に、書類の優先度や重要度について、少しおさらいしましょう。
ケアマネは、毎日複数の書類を扱っています。特に新人ケアマネの中には 「様々なところから送られてくる書類の中で、どの書類の重要度が高く、優先度が高いのか、わからない!」という悩みを抱える人も多いはず。
シンプルに言うと、重要度と優先度が高い書類は、
(1)居宅介護支援を行う上で作成をしなければならない書類
(2)(1)の書類を作成するための連携・調整文書
と、なります。
当然ながら(1)は、重要度は極めて高いといえるでしょう。
それぞれの内容は、次の通りです。
(1)居宅介護支援を行う上で作成しなければならない書類(決まった書式があります)
・ アセスメント
・ ケアプランの第1表から第7表
・ モニタリングの記録
具体的には、
「利用者が、いつまでにどうなりたいか?(目標や到達時期)」
「利用者が、目標などを実現するために、何が問題となっているのか?(問題発見)」
「問題を、どのように解消・解決していくのか?(改善提案、時期)」
「解決法は、本人家族が望んでいるものか?実際に実行が出来るのか?(説明、同意、交付)」
「改善提案を実行すると、どんな変化が起きるのか、気持ちの変化は?(実施記録)」
「期日までに、目標や問題解決が達成されたのか?(評価)」
―を、まとめたものです。
(2)(1)の書類を作成するための連携・調整文書(決まった書式はありません)
・ 介護サービス事業所との連絡・調整・相談
・ 主治医との連絡・調整・相談
・ 新規サービス開始のための事業所への依頼や情報提供
・ サービス担当者会議の日程調整、開催案内、照会依頼
・ 利用者が入院した場合の情報提供
―など。
(2)に関しては、その都度「連携・連絡をした記録」を残しておけば良いのです。ただし、事業所共通の書式にして記録するほうが情報伝達のモレが減るでしょう。
このうち、通所介護との「介護連携」で 確認する書類は「ケアプラン第1~3表」。そして、それとは別に「通所介護計画書」も確認する必要があります。
基本の「き」、その2-通所介護計画は必ず確認
ケアマネは「利用者の目標を実現する上での課題や問題を、どのように解消・解決していくのか?」を具体化するために、第2表に方針や方向性(提案のもと)を記載します。
そして改善提案の具体的な中身は、各サービス事業所が考え、通所介護計画書としてまとめて、作成します。
要するに、ケアマネは第1・2表を通して、各サービス事業所に「問題を解決するプログラム(目標、期限、手順、回数など)を作成しなさい!」と指示していることになります。コーチ(ケアマネ)がアスリート(利用者)を育てるために、周りのスタッフ(通所介護事業所)に指示をしている姿を想像してもらえると、良いかもしれません。
通所介護計画書というのは、そのケアマネの指示に対するサービス事業所の回答です。そのため、ケアマネの手元に通所介護計画が届いたら、自身の指示に対する「改善提案」になっているかを確認しなければなりません。
また、通所介護計画書に盛り込まれたプログラムを行うことで、期限内に目標が達成できるのか?という確認も重要です。
サービス事業所の管理者や生活相談員が、ケアプランの指示を理解しておらず、プログラムが的を射ていない場合もあるからです。その場合は、彼らに分かるように、ケアマネが説明しなくてはいけません。
つまり、「自分の考えた指示が、サービス事業者に伝わっていて、利用者が自立支援に向かうように、サービスが行われているか」-。それを確認することこそが、介護連携の“肝”といえるでしょう。
言葉の印象とは裏腹な地味な作業ですが、利用者が自立に向かうには、この介護連携を適切に行うことが不可欠です。もちろん、想定通りに行かないことも少なくないでしょう。ケアプランで示した狙いを全く反映できない計画を組んでしまう事業所もあるかもしれません。
ケアプランの狙いを反映しないプログラムをそのまま提供していても、効果は期待できません。そうなると今度は、その事業所が行政から「ケアマネの指示に従っていない」と判断されてしまいます。事業所にも、ケアマネにも、さらには利用者にとっても、とても不幸な状況です。
そうした状況を避けるためにも、通所介護計画書の内容がケアプランとの整合性が取れているかを確認します。されていない場合は、丁寧にケアプランの狙いを説明し、計画の修正を求めましょう。
通所介護計画書の具体的なチェック方法はついては、次回ご説明します。

- 橋谷創
- 橋谷社会保険労務士事務所代表。北海道大学理学部卒業。医療法人の本部で、独自の階層別研修、人事制度を開発運営し、離職率を33%から5%に激減させた実績を持つ。介護の現場をクリエイティブなものにしたいという想いから、2016年に独立。次世代の介護職リーダーの育成、現場職員が喜んで働ける介護施設運営サポート、経営者の悩みを解消する書類コンサルティングを提供。「自分の親を安心して預けたくなる介護施設」を全国に作りたいという、夢の実現に向かって、全国を回り、介護者、利用者の幸せのために全力を尽くしている。
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