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医療基礎知識

医療法上、病院はわずか3種類!

医療と介護の連携の重要性が増すなかで、両者の調整役として、ケアマネジャーは非常に重要なポジションにあります。日々の仕事の中でも、病院と連携する機会が増えているのではないでしょうか?
ここでは、病院について改めておさらいする意味で、病院の基礎について紹介します。

病院と診療所の違いは入院施設の有無?

病院について説明する前に、皆さんや利用者さんが実際に受診している医療機関を思い出してみてください。○○病院、○○クリニック、○○医院・・・呼び方はさまざまですが、その違いはご存知でしょうか。
「大きな建物が病院で、小さいのが診療所」「医師一人でやっているのはクリニック」、そんなイメージを持っているかもしれません。
病院と診療所は、建物の大きさではなく、入院のためのベッド数で区別されています。ベッド数が20床(しょう)以上の施設は病院、19床以下の施設を診療所といいます。もちろん、入院用のベッドを持たない診療所も多くあります。これを、「無床診療所」といいます。

では、クリニック、医院、診療所の違いは何でしょうか。 みなさんもうお分かりかと思いますが、これらは同じ意味です。いずれも19床未満の医療施設のことを指します。
ただし、医療法で定義が定められる前に開設された病院のなかには、「順天堂医院」のように、20床以上のベッドを持ちながらも、「○○医院」といった名前のままの病院もあります。

制度上は病院は3種類だけ!

20床以上の医療施設が「病院」であるという話をしましたが、病院と一言で言っても、いろいろなタイプの施設があります。
「自治体(公立)病院」、「大学病院」、「民間病院」など、「どこが運営しているのか?」という運営母体で区別されることも多いようですが、病院や診療所の開設・管理方法を定める医療法で規定されているのは、「特定機能病院」「地域医療支援病院」の2つです。つまり、病院は、特定機能病院、地域医療支援病院、その他一般病院の3つに大別されているのです。

特定機能病院

一般の病院では提供できない、高度な医療を提供する病院。高度医療技術の開発・評価、高度医療に関する研修の役割も兼ね備えます。 2010年4月現在で全国に83病院あります。主なものは大学病院の本院と国立がんセンター、国立循環器病センター、大阪府立成人病センターなどです。

治療以外にも、教育、研究の役割を担い、高度な医療を提供する特定機能病院は、診療報酬上で優遇されています。患者にとっては「大学病院に行けば安心」という気持ちがあるかもしれませんが、紹介状なしに大学病院に行った場合、初診料とは別に「選定療養費 」として数千円の費用(病院ごとに異なります)を取られます。ですから、特定機能病院は、軽い症状のときではなく、「近所の診療所、病院に行って診てもらったけれど、もっと専門的な治療が必要と言われた」といった場合に行く病院です。

地域医療支援病院

地域の中核病院として欠かせない病院です。
紹介患者に対する医療を提供すること、救急医療の提供、地域の医療従事者に対する研修の実施、医療機器の共同利用の実施が主な役割です。

地域医療支援病院の指定を受けた病院は、入院1回につき1,000点の加算があるなど、診療報酬上のメリットがあります。
特定機能病院同様に、紹介状なしに受診した場合、選定療養費がかかるので、近所のかかりつけ医に診てもらった後、必要であれば紹介してもらうというのが基本です。

主な承認要件 施設数
特定機能病院 ○紹介率30%以上
○病床数400 床以上
○人員配置
 ・医師:通常の病院の2倍程度の配置が最低基準
 ・薬剤師:入院患者数÷30 が最低基準
 ・看護師等:入院患者数÷2が最低基準
 ・管理栄養:士1名以上配置
○無菌病室、医薬品情報管理室などが必要
全国に83病院
(2010年4月1日現在)
地域医療支援病院 ○病床数200床以上
○開設主体:原則として国、都道府県、市町村、社会医療法人など
○紹介患者中心の医療を提供していること
○救急医療を提供する能力を持つこと
○建物、設備、機器等を地域の医師等が利用できる体制を確保していること
○地域医療従事者に対する教育を行っていること
○域医療支援病院としてふさわしい施設を持つこと
全国に330病院
(2011年1月25日現在)
一般病院

特定機能病院、地域医療支援病院以外の病院を指します。
このほか、多くの診療科を持つ病院のことを「総合病院」と呼ぶことがあります。以前は、医療法で規定されていましたが、平成9年の第3次医療法改正で廃止され、現在では総合病院という括りはなくなりました。代わりに制度化されたのが「地域医療支援病院」です。

病床は5つに分類

さらに、病院のベッドに着目すると、ベッドの種類によっても分けることが可能です。 患者にとってはどれも同じようなベッドに見えますが、医療法では、「一般病床」、「療養病床」、「精神病床」、「結核病床」、「感染症病床」と5つに分けられています。 それぞれの概要は、下記の通りです。

精神病床

精神疾患の患者を入院させるためのベッド。病院のみ。

感染病床

感染症の予防、治療のための入院ベッド。病院のみ。

結核病床

結核の患者を入院させるためのベッド。病院のみ。

療養病床

病院、診療所のベッドのうち、上記3つ以外で、長期の療養を必要とする患者を入院させるためのもの。

一般病床

病院、診療所のベッドのうち、上記4つ以外のもの。ICU(集中治療室)、ハイケアユニットなども一般病床に含まれます。

ちなみに、「回復期リハビリテーション病棟」とは、急性期の治療後、リハビリテーションの必要性が高い患者を8割以上入院させている一般病床、または療養病床の病棟のこと。
また、「亜急性期病床」とは、急性期の治療後、在宅復帰に向けた医療を提供する一般病床のこと、「緩和ケア病棟」とはがん患者や後天性免疫不全症候群の患者を入院させ、緩和ケアを行っている一般病床の病棟です。

いかがでしたか。在宅高齢者の多くは一般病院や地域の診療所に通院していますが、なにか異常が発見されて検査や手術が必要になる場合などは、紹介状を携えて特定機能病院や地域医療支援病院のお世話になることもあるでしょう。大学病院と総合病院も、厳密にはこうした規定で分けられているのでした。
ちなみに、特定機能病院だからといって、とくに医療費が他と比べて高いなどということはありませんのでご安心を。次回は、診療科の名称マジックについてお届けします。

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