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新人ケアマネも必読!実地指導入門新人ケアマネも必読!実地指導入門

新人ケアマネも必読!実地指導入門

18改正の実地指導“リスク”とは?

2018年4月に介護保険制度が改正となりました。内容は多岐にわたりますが、今回は、ケアマネジャーに関連する項目のうち、実地指導の“リスク”になりそうな7つのポイントに絞って解説します。

1.特定事業所加算(IV)の創設

特定事業所加算では、事業所が従来の(I)~(III)を算定している場合、さらに125単位を上乗せできる新区分(IV)が創設されました。問題はその算定要件です。退院・退所加算における医療機関等との連携回数が年間35回以上であることに加え、新設のターミナルケアマネジメント加算の算定が年間5回以上必要です。

ターミナルケアマネジメント加算は、在宅で亡くなった末期がんの患者に対して、通常は月1回のモニタリング訪問を2回以上行い、その状況を主治医と居宅サービス事業者に提供した場合に算定できます。死亡日及び死亡日前14日以内に2日以上の訪問が必要で、現実的には、医療機関向けの加算といえるため、福祉系の居宅介護支援事業所にとって、算定のハードルは高そうです。

特定事業所加算の算定要件には、他の法人が運営する居宅介護支援事業所と共同で事例検討会や研修会などを実施していることが追加されました。事例検討会などの計画は毎年度、少なくとも次年度が始まる前の月までに定める必要があります。

ただし、2018年度については、概略や開催時期などをまとめた簡単な計画を4月末までに立てていれば、参加する事業所名などを記載した最終的な計画の策定は、9月末まで猶予されることになっています。期限までに計画を立てていない事業所は10月以降、特定事業所加算を算定することはできません。

2.生活援助中心型の訪問介護の回数制限

生活援助中心型の訪問介護の利用回数制限も、10月からスタートします。厚生労働省は、要介護度別の利用回数の上限を示しています。それを超えた場合、ケアプランが作成・変更された月の翌月末までに、当該ケアプランを市区町村に提出する必要があります。そして、地域ケア会議での審議などを踏まえ、その可否が決まります。

上限を超える理由としては、「独居で世話をする身内がいない」「認知症の症状がある」などが想定されます。厚生労働省は、市区町村がケアプランの検証を適切に行うためのマニュアルを作成する予定なので、こちらも参考にしてください。

3.管理者を主任ケアマネジャーに限定

居宅介護支援事業所の管理者を主任ケアマネジャーに制限することも決まりました。ただ、3年の経過措置が設けられているため、完全義務化は2021年4月になる見通しです。

現在、主任ケアマネジャーの資格を持たない管理者は、早急に取得のための研修に参加する準備をすべきです。経過措置が3年あるとはいえ、研修には定員があります。現在、居宅介護支援事業所は全国に約4万ありますが、半数以上の管理者は主任ケアマネジャーの資格を持っていません。研修への参加は狭き門になるでしょう。

仮に3年以内に資格を取れなかった場合は、「管理者不在」となります。人員基準の要件を満たせなければ、事業そのものの継続ができないので、特定事業所加算を算定する事業所を中心に統廃合が進むのではないでしょうか。

4.運営基準減算

運営基準減算の対象も拡大されました。居宅介護支援の提供を開始するに当たり、あらかじめ利用者に対して、

  1. 複数の指定居宅サービス事業者等を紹介するよう求めることができること
  2. 居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等の選定理由の説明を求めることができること

―を文書で説明していない場合は、契約月から当該状態が解消されるに至った月の前月までの間、介護報酬が減算となります。文書を手渡す際は、口頭で懇切丁寧に説明するとともに、内容を理解したことを示す署名を、必ず利用申込者からもらわなければならないとされています。

すなわち、(1)文書交付(2)口頭説明(3)署名―の3点セットがそろうまでの間、運営基準減算となるのです。既に契約している利用者に対しては、次のケアプランの見直しまでに、これらを行うことが望ましいとされています。

重要事項説明書の留意事項欄などに記載しておくことが最も合理的で、作業の漏れを防ぐことにもつながります。既存の利用者については、該当するページに署名してもらい、その写しを手渡しておけば良いでしょう。

重要事項説明書の留意事項欄などの記載例(1)
利用者は、介護支援専門員に対して複数の指定居宅サービス事業者等の紹介を求めることや、居宅サービス計画に位置付けた指定居宅サービス事業者等の選定理由について説明を求めることができますので、必要があれば遠慮なく申し出てください。

5. 利用者が医療機関に入院する場合の依頼

利用者が病院または診療所に入院する場合、担当のケアマネジャーの氏名及び連絡先を医療機関側に伝えるよう、利用者やその家族に対して、事前に協力を求めておく必要があります。介護保険被保険者証や健康保険被保険者証、お薬手帳などと一緒に、ケアマネジャーの連絡先なども保管してもらうように、日頃から依頼しておきましょう。これについても、重要事項説明書の留意事項欄などに記載することが最も合理的です。

重要事項説明書の留意事項欄などの記載例(2)
病院等に入院しなければならない場合には、退院後の在宅生活への円滑な移行を支援等するため、早期に病院等と情報共有や連携をする必要がありますので、病院等には担当する介護支援専門員の名前や連絡先を伝えてください。

6. 主治医意見書の医師へのケアプラン控えの交付

医療系サービスをケアプランに位置付ける際は、利用者の同意を得た上で、医師に意見書を書いてもらいますが、その意見を踏まえてケアプランを作成する場合、意見を求めた医師等にケアプランの控えを交付しなければなりません。なお、交付の方法は対面だけでなく、郵送やメールなどでも構いません。

7. 主治医等に利用者の情報を提供

訪問介護のサービス提供責任者から、利用者の心身または生活状況に関する情報を得た場合、それらの情報の中で、ケアマネジャーが主治医等の助言が必要であると判断したものについては、主治医等に提供しなければならなくなりました。例えば、以下のような情報がそれに該当します。

  • 薬が大量に余っている、または複数回分の薬を一度に服用している
  • 薬の服用を拒絶している
  • 使い切らないうちに、新たに薬が処方されている
  • 口臭や口腔内出血がある
  • 体重の増減が推測される見た目の変化がある
  • 食事量や食事回数に変化がある
  • 下痢や便秘が続いている
  • 皮膚の乾燥や湿疹等がある
  • リハビリの提供が必要と思われる状態にあるにも関わらず、提供されていない
小濱道博
小濱介護経営事務所代表。北海道札幌市出身。全国で介護事業の経営支援、コンプライアンス支援を手掛ける。介護経営セミナーの講師実績は、北海道から沖縄まで全国で年間250件以上。個別相談、個別指導も全国で実施。全国の介護保険課、介護関連の各協会、社会福祉協議会、介護労働安定センター等主催の講演会での講師実績も多数。C-MAS介護事業経営研究会・最高顧問、CS-SR一般社団法人医療介護経営研究会専務理事なども兼ねる。

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