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報酬返還を防げ!【徹底解説】算定要件(1)加算編

実地指導で介護報酬の算定に誤りがあると判明した場合は、返還指導を受けます。あくまで「指導」なので、“自主返還”という形式をとります。このため罰則はありませんが、悪質性が高いと認定されて監査へ移行すると、役所からの返還請求の扱いとなり、4割の罰金が上乗せされます。日頃から、算定要件に注意を払うことが大切です。今回は、居宅介護支援の加算の算定要件について解説したいと思います。

1. 初回加算

新規にケアプランを作成する利用者に対して、月300単位を算定します。具体的には、(1)新規に要介護・要支援認定を受けた(2)要支援から要介護の認定に変わった(3)要介護度状態区分が2区分以上変更となった―のいずれかの場合にケアプランを作成すると算定できます。

2. 特定事業所加算

加算は要件によって4段階に分かれ、それぞれ月に1度、所定の単位数を算定できます。

●特定事業所加算Ⅰ(月500単位)

<算定要件>

  1. 常勤専従の主任ケアマネを2人以上配置
  2. 常勤専従のケアマネを3人以上配置
  3. 会議の定期的な開催
  4. 24時間の連絡可能な体制に加え、必要に応じて利用者等の相談に対応できる体制を確保
  5. 要介護3~5の利用者の占める割合が4割以上
  6. ケアマネに計画的に研修を実施
  7. 地域包括支援センターから支援が困難な事例を紹介された場合に居宅介護支援サービスを提供
  8. 地域包括支援センター等が実施する事例検討会等に参加
  9. 運営基準減算または特定事業所集中減算の適用なし
  10. ケアマネ1人当たりの利用者数が40人未満
  11. 介護支援専門員実務研修における実習への協力、または協力体制の確保
  12. 他の法人が運営する指定居宅介護支援事業者と共同で事例検討会、研修会等を実施
●特定事業所加算Ⅱ(月400単位)

<算定要件>

  1. 常勤専従の主任ケアマネを1人以上配置
  2. 前出の特定事業所加算Ⅰの要件のうち、 2)~ 4)、 6)~ 12)を満たしている
●特定事業所加算Ⅲ(月300単位)

<算定要件>

  1. 常勤専従の主任ケアマネを 1 人以上配置
  2. 常勤専従のケアマネを2人以上配置
  3. 前出の特定事業所加算Ⅰの要件のうち、 3)、 4)、 6)~ 12)を満たしている
●特定事業所加算Ⅳ(月125単位)

<算定要件>

  1. 前々年度の3月から前年度の2月までの間、退院・退所加算における病院、診療所、地域密着型介護老人福祉施設または介護保険施設との連携回数の合計が35回以上。連携回数合計とは、例えば、退院・退所加算Ⅱ(情報取得2回)、退院・退所加算Ⅲ(情報取得3回)→加算の算定回数は計2回ですが、連携回数(情報取得)は計5回となる
  2. 前々年度の3月から前年度の2月までの間、ターミナルケアマネジメント加算を5回以上算定
  3. 特定事業所加算Ⅰ~Ⅲを算定している

※注 特定事業所加算Ⅰ~Ⅲの共通要件
他の法人が運営する指定居宅介護支援事業者と共同で事例検討会、研修会等を実施する必要があります。厚生労働省の解釈通知では、毎年度、少なくとも次年度が始まるまでに、新年度の計画を定めることとされています。

常勤かつ専従の主任ケアマネについては、業務に支障がない場合に限り、同一敷地内にある他の事業所の仕事との兼務が可能です。なお、主任ケアマネは常勤専従のケアマネとは別に置く必要があります。

11)の「介護支援専門員実務研修における実習への協力、または協力体制の確保」とは、研修の受け入れが既に行われている場合に限らず、研修の実施機関と書面で同意しているなど、受け入れ体制が整っていれば、要件を満たすことになります。

3)の「会議の定期的な開催」の要件は以下となります。

  1. 議題には、少なくとも次のような議事を含めること
    • a. 現在抱える処遇困難ケースについての具体的な処遇方針
    • b. 過去に取り扱ったケースの問題点およびその改善方策
    • c. 地域の事業者や活用できる社会資源の状況
    • d. 保健医療および福祉に関する諸制度
    • e. ケアマネジメントに関する技術
    • f. 利用者からの苦情があった場合は、その内容および改善方針
    • g. その他必要な事項
  2. 議事の記録を作成し、2年間保存しなければならない
  3. 「定期的」とは、おおむね週1回以上

4)の「24時間連絡可能な体制」とは、常時、担当者が携帯電話等により連絡を取ることができ、必要に応じて利用者等の相談に乗ることができる体制があれば、ケアマネによる輪番制等も可能です。

10)のケアマネ1人当たりの利用者数は原則事業所単位で、平均して1人40人未満であれば差し支えありませんが、不当に特定のケアマネに偏るなど、適切なケアマネジメントに支障が出ることがないよう、配慮しなければなりません。

3. 入院時情報連携加算(同加算Ⅰは月200単位、同加算Ⅱは月100単位)

利用者が医療機関(病院または診療所)に入院する際、ケアマネから医療機関の職員に対して、入院後3日以内に必要な情報を提供した場合は、同加算Ⅰを算定します。入院後4日以上7日以内に情報を提供した場合は、同加算Ⅱを算定します。同加算Ⅰと同加算Ⅱのいずれも、情報の提供方法は問われず、利用者1人につき月1回まで算定できます。

4. 退院・退所加算

退院または退所後に居宅サービスか地域密着型サービスを利用する場合、事前に病院、診療所、地域密着型介護老人福祉施設、介護保険施設の職員とカンファレンスを行い、患者・利用者に関する必要な情報を得た上でケアプランを作成し、当該サービスの利用に関する調整を行うと、入院または入所期間中の1回に限って算定できます。ただし、初回加算を算定している場合は対象外となります。

病院または診療所の職員から情報提供を受ける際の具体的な要件としては、入院先の医療機関の医師または看護師等が、▽在宅療養を担当する医療機関の医師または看護師等▽歯科医師またはその指示を受けた歯科衛生士▽保険薬局の薬剤師▽訪問看護ステーションの看護師等(准看護師を除く)▽理学療法士▽作業療法士または言語聴覚士▽ケアマネまたは相談支援専門員―のうちいずれか3者以上と共同指導を行った場合にのみ算定できます。

5. 小規模多機能型居宅介護事業所連携加算(1回300単位)

利用者が小規模多機能型居宅介護サービスの利用を開始する際、事前に利用者に関する必要な情報を事業所側に提供し、ケアプランの作成等に協力した上で、実際にサービスの利用が始まった場合に算定できます。なお、看護小規模多機能型居宅介護事業所との連携についても、同様の加算(1回300単位)があります。

6. ターミナルケアマネジメント加算(400単位、算定は1回のみ)

在宅で死亡した利用者(末期のがん患者に限る)に対して、その死亡日及び死亡日前の14日以内に2日以上、利用者またはその家族の同意を得て居宅を訪問し、利用者の心身の状況等を記録した上で、主治医及びケアプランに位置付けた居宅サービス事業者にその情報を提供した場合、1回に限って算定できます。ターミナルケアマネジメントを受けることに同意した利用者について、24時間連絡できる体制を確保するとともに、必要に応じて居宅介護支援を行うことができる体制を整備する必要があります。

日本介護支援専門員協会が、各加算の様式例などを提供しているので、参考にしてください。

小濱道博
小濱介護経営事務所代表。北海道札幌市出身。全国で介護事業の経営支援、コンプライアンス支援を手掛ける。介護経営セミナーの講師実績は、北海道から沖縄まで全国で年間250件以上。個別相談、個別指導も全国で実施。全国の介護保険課、介護関連の各協会、社会福祉協議会、介護労働安定センター等主催の講演会での講師実績も多数。C-MAS介護事業経営研究会・最高顧問、CS-SR一般社団法人医療介護経営研究会専務理事なども兼ねる。

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