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ケアマネなら知っておきたい!“介護食”の基礎知識ケアマネなら知っておきたい!“介護食”の基礎知識

ケアマネなら知っておきたい!“介護食”の基礎知識

5つある介護食の指標【後編】

前回「5つある介護食の指標【前編】」は介護食の主な分類5つを紹介しました。
今回は、この5つの指標をどのように介護者に伝えれば、正確にわかりやすく伝わるのかを考えてみましょう。
前回と同様、管理栄養士の平井千里さんに解説をお願いしました。

専門医が使う「学会分類」

介護食

まず、そしゃく・嚥下の専門医が利用しているのは「日本摂食嚥下リハビリテーション学会調整食分類2013(学会分類と呼ばれることもあります)」です。そしゃく・嚥下の専門医である場合、この学会に所属していることがほとんどですから、当然のことでしょう。しかし、専門医以外の一般の医院などには、浸透していない印象があります。一般の医院などではまだ「嚥下食ピラミッド」を利用している施設も多いのではないかと思います。

一般の介護者が、スーパーなどで調理済みの介護食を買い求めようとする場合には、「ユニバーサルデザインフード」か「スマイルケア食」の表示を頼りに購入することになると思います。家庭で調理をしたい場合は、「嚥下食ピラミッド」の説明を用いると分かりやすいでしょう。

複数の指標を置き換える必要性

このように、介護食の分類が複数存在していますが、医療と介護、あるいは利用者とサービスの橋渡しをするケアマネジャーは、「日本摂食嚥下リハビリテーション学会調整食分類2013」で医療機関から出された指示を「嚥下食ピラミッド」や「ユニバーサルデザインフード」「スマイルケア食」に置き換えて、介護者に伝える必要性が出てきます。

そこで、5つの介護食の分類を、一覧表にしてみました。

日本摂食嚥下リハビリテーション学会調整食分類2013の早見表(食事)
学会の分類 形状 UDF分類 スマイルケア食
(農水省)
嚥下困難者用
良品許可基準
(厚労省→消費者庁)
嚥下食ピラミッド 食べ物の例
0 嚥下訓練食品0j 均質で、付着性・凝集性、硬さに配慮したゼリー。離水が少なく、スライス状にすくうことが可能なもの ゼリー状「赤0」 I L0 グレープゼリー
嚥下訓練食品0t 均質で、付着性・凝集性、硬さに配慮したとろみ水(原則的には、中間のとろみあるいは濃いとろみのどちらかが適している) L3の一部
(とろみ水)
1 嚥下調整食1j 均質で、付着性・凝集性、硬さ、離水に配慮したゼリー・プリン・ムース状のもの かまなくてよい
(ゼリー食)
ムース状「赤1」 II L1、L2 ねぎとろ、茶碗蒸し、重湯ゼリー
2 嚥下調整食2-1 ピューレ・ペース・ミキサー食など、均質でなめらかで、べとつかず、まとまりやすいもの。スプーンで掬って食べることが可能なもの かまなくてよい ペースト状「赤2」 II、III L3 水ようかん、卵料理、粥
嚥下調整食2-2 ピューレ・ペース・ミキサー食など、均質でなめらかで、べとつかず、まとまりやすいもので、不均一なものも含む。スプーンで掬って食べることが可能なもの かまなくてよい食品「黄2」
(例:つぶのあるペースト食)
3 嚥下調整食3 形はあるが、押しつぶしが容易、食塊形成や移送が容易、咽頭でばらけず嚥下しやすいように配慮されたもの。多量の離水がない。 舌でつぶせる 舌でつぶせる食品「黄3」
(例:きぬごし豆腐)
L4 こしあん、かぼちゃ柔らか煮、粥または柔らかいご飯
4 嚥下調整食4 硬さ・ばらけやすさ・貼りつきやすさなどないもの。箸やスプーンで切れる柔らかさ 容易にかめる歯ぐきでつぶせる 歯ぐきでつぶせる食品「黄4」
(例:もめん豆腐)
歯ぐきでつぶせる食品「黄5」(例:もめん豆腐)

この一覧表は「日本摂食嚥下リハビリテーション学会調整食分類2013」を元に、私が編さんしました。すべての指標を一覧にして発表されているものは少数ですが、この編さんの考え方が絶対ではありません。病院や各施設で独自に一覧表にしている場合は、そちらの一覧表に従ってください。

チャートで利用者にあった形態を選ぶ

チャートで利用者にあった形態を選ぶ

介護食の分類が分かったところで、実際に、介護される方に合った形態を選ぶためのいくつかの方法をご紹介します。

ユニバーサルデザインフードのチャート」、
スマイルケア食チャート図」、
EAT-10
などがあります。

スマイルケア食のチャートに取り組むと途中、「専門家に相談」というところに行き当たることもあるかと思います。ただ、そこに行き当たらなければ相談してはいけないというわけではないので、困ったことがあれば、気軽に相談して下さい。

介護食の専門店も

食事の記録を書く

もう1つ。日々の食事の記録をとりたい場合には、浜松市リハビリテーション病院による「えんげパスポート」という冊子が便利です。この冊子は食事の介護される方の基本情報と食事の記録を書くページがあります。この冊子に記入しておくと、デイサービスやショートステイの利用の際に役に立ちます。

これらのチャートやツールを使えば、介護される人に適した食事のレベルを知ることができます。市販のレトルト商品を利用するには困らないと思います。

専門のスタッフからアドバイスを受けることができる店舗もあります。東京都内ですが、介護食品に詳しいスタッフが在中する介護食専門店の「食のサポートステーション はつらつ」です。お近くであれば、足を運んでみるのもよし、遠方でも電話で相談すれば、商品を通信販売で購入することもできます。

市販品も上手に用いて、食事に対する介護者の身体的・精神的な負担を取り除けるよう、サポートして下さい。

平井千里
女子栄養大学大学院(博士課程)修了。名古屋女子大学助手、一宮女子短期大学専任講師を経て大学院へ進学。「メタボリックシンドロームと遺伝子多型」について研究。博士課程終了後、介護療養型病院を経て、現職では病院栄養士業務全般と糖尿病患者の栄養相談を行うかたわら、メタボリックシンドロームの対処方法を発信。総合情報サイトAll Aboutで「管理栄養士 /実践栄養」ガイドも務める。

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