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ケアマネは見た!

インスリン注射を打ち続けられないご利用者

「公正中立」「尊厳の保持」―。残念ながら、そんなキレイごとが通用しない現場はいくらでもあります。本企画では、ケアマネジャーが見た困難事例を通し、在宅の現場を直視。ケアマネや介護従事者とともに、今日を乗り切るための知恵を探ります。
※「ケアマネが見た」は、実例に基づいた困難事例を紹介し、現場経験が豊かなケアマネが解決に向けたアドバイスを送る企画です。

相談者:50歳代男性ケアマネ

◆担当している人と家族
利用者:80歳代女性 要支援2 軽度認知症(MCI)。I型糖尿病で1日に4回、インスリン注射を打たなければならない。食事制限も必要。息子夫婦は車で1時間ほど離れた所に住んでいる。 夫は要介護3で同じ市内の特別養護老人ホームに入所中。
◆サービス利用状況
訪問介護(週3回)、訪問看護(週1回)、福祉用具(ベッド)、デイサービス(週3回)

インスリン注射が必要なのに、自分では、なかなか打ちたがらないご利用者に困っています。

注射は1日4回打たなければならないのですが、一人で生活しているご利用者は、それを怠ることが少なくありません。さらに食事制限を無視し、お菓子を買い込んで食べてしまうことも結構あります。

基本的な決まりも守れない以上、せめてインスリンの注射はしっかり打ち続けてほしいと思い、訪問看護を使うことにしました。しかし、要支援2では、そう頻繁に訪問看護を使うのは難しい。結局、主治医とも相談し、1日4回のうち昼の分だけは確実に打てるようにすることにしました。具体的には訪問看護と訪問介護、デイサービスを組み合わせ、接種しているかどうかを見守ってもらうことにしました。

ただ、本人は毎日誰かが来ることや食事を制限される事に、ひどくストレスを感じていて、サービスを減らすよう強く求めています。最近は「それでも事業者が来るなら、もう玄関を開けない!」とまで言うようになりました。しかし、その望みをかなえてしまうと、1日1回の注射すら打たないかもしれず、糖尿病はさらに悪化してしまうでしょう。

どうすればいいでしょうか。アドバイスをお願いします。

ベテランケアマネジャーからのアドバイス

このケースでは、主治医と連携し、必要なサービスも用意するなど、適切な対応はできていると思います。さらなる対応を検討するとしたら、まずはインスリン注射を打たなくなった背景を探ってみましょう。1型糖尿病であれば、過去に長く打ち続けていた経験があると思われますので、打たなくなった原因がわかれば、解決の道筋が見えるかもしれません。原因を探る際には、近隣に住む息子さん夫婦から情報収集しましょう。また、主治医やご家族に協力してもらい、インスリン注射を打ち続けるよう促してもらうのもよいでしょう。

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