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ケアマネジメント新時代の幕開けケアマネジメント新時代の幕開け

ケアマネジメント新時代の幕開け

介護保険開始 ケアマネはこうして誕生した

はじめに

皆様、初めまして。岡島潤子と申します。私はケアマネジャーの第1期生で、介護保険制度開始時からケアマネジャーとして現場に入り、これまで介護保険と共に歩んでまいりました。そして、その歩みは今も続いています。

株式会社やさしい手に入職し、ケアマネジャーとして働き始めたのは1999年9月のことです。その後、居宅介護支援事業所の立ち上げや在宅介護支援センターの受託業務を経て、2005年7月に「専門職による専門職の事業部」として、社内初の「居宅介護支援事業部」を創設。現在は経営企画部の顧問として、総勢383人のケアマネジャーをスーパーバイズしています。

私は長い間、厚生労働省の審議会である「社会保障審議会介護保険部会」と「社会保障審議会介護給付費分科会」を傍聴してまいりました。この2つの会議体は、介護保険法と介護報酬の見直しを行っています。

この度、ケアマネジメント・オンラインから、これまでの傍聴経験をもとに、ケアマネジャーの視点から介護保険の歴史を振り返ってほしいとのご依頼を頂きました。私が傍聴から得た学びを、今日の状況分析に生かし、皆様が未来を切り開くための重要な視点や気づきにつなげてほしいとのことです。

ただ、私は学識者でも行政マンでもありません。皆様の仲間のケアマネジャーであり、ケアマネジメント・オンラインの情報をいつも待っている読者の1人に過ぎません。どこまでお役に立つか不安ですが、幸い、過去の資料はかなり保管してあります。ご一緒に考える機会にしていただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

第1回ケアマネ試験

今回は自己紹介を兼ねて、私がケアマネジャーになった当時を振り返りたいと思います。ご存じの通り、介護保険制度は2000年4月から始まりましたが、第1回介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネ試験)は、その2年前の1998年9月20日に行われました。

その時の受験票がこちらです。当日のことは、今でもはっきりと思い出せますが、頭に浮かぶのは試験会場の教室よりも、教室までの廊下を歩く自分の姿ばかり。おそらく、不安だったのでしょうね。

第1回ケアマネ試験の受験票(画像を一部加工)
第1回ケアマネ試験の受験票(画像を一部加工)

試験に合格後、実務研修を修了したのは翌年7月30日で、合格者の中では遅い方でした。第1回の合格者は全体で9万人以上いましたから、必要度に応じた優先順位が付けられたのだと理解しています。

まさかの事業所立ち上げ

私は50歳になった時、自分の人生の後半をどのように過ごそうかと考え始めました。自宅近くにある有料老人ホームを数回見学したことがきっかけで、そこでケアスタッフと生活相談員として働き始めることになりました。

そこを選んだ理由は、立地(駅から徒歩1分)と環境(地下で病院とつながり、入居者が安心して生活できる)の良さに加え、設備も素晴らしく、「高齢になってもこんな街中で便利に安心して暮らせたら良いな」と思ったからです。ご入居者の生活の実際を知りたいと思いました。

そこで7年間、毎日毎日看護師と一緒に動き、看護と・介護双方から意見を出し合いました。さらに、隣りの連携病院からは医療側の意見、入居者からは当事者としての意見を頂き、さまざまな角度から多くの学びを得ました。

その後、ケアマネジャーとして在宅での支援を望み、1999年9月、今も所属する株式会社やさしい手に入職しました。入職直後、人事に「本社と新宿のどちらで働きたいか」と聞かれ、都庁のある新宿を希望したところ、これが後に大変な事態に!当時、会社が開設予定の居宅介護支援事業所は全部で15カ所あり、大半は既存のサービスがあるところに併設される予定でしたが、新宿はまさに新規の事業所だったのです。

自分が事業所を立ち上げることになるとは…。開設予定地となっていた百人町の建物に向かうと、そこは5畳ほどの小さな空間でした。部屋の真ん中にあった段ボールの上に、1台の電話機がぽつんと置かれていた光景を、今でも鮮明に覚えています。

常勤のケアマネジャー2人による船出でしたが、多くの方に助けられ、たくさんの経験と学びを得ました。フランスベッドのショールームの一角を間借りしていた関係で、フランスベッドの皆様には、事業所づくりから区の会合の案内まで、本当に助けていただきました。今でも感謝しています。

新宿のケアプラン「第1号」

1999年10月から、認定調査が始まりました。「公務員に準じて行動するように!」と、注意を受けてのスタートでした。嬉しさ半分、不安半分でした。

2カ月後の12月15日、認定調査に伺った方から、記念すべき最初のケアプラン作成の依頼が入りました。新宿区役所まで走って、居宅サービス計画作成依頼届出書を持っていきました。どうやら、新宿区初のケアプラン作成依頼だったようです。信頼してくださったご利用者とご家族に対して、感謝の気持ちでいっぱいでした。

年明けには、依頼の件数も順調に伸びていきました。行政の方に徐々に顔を覚えていただき、助言を頂けるようになりました。ケアマネジメント・オンラインでもおなじみの結城康博先生は、当時新宿区に勤務されていて、よくご指導いただきました。自分の知識や在宅での現場経験の不足を実感する毎日でしたが、この時期はケアマネ試験の受験前よりも学習に励み、多くのことを吸収しました。

この頃、新宿区で働くケアマネジャーの連絡会「ケアマネット新宿」の準備会にも参加。後に世話人会に入れていただき、日本を代表する方々と一緒に活動する機会を得ました。ここでの経験が、東京都介護支援専門員研究協議会の理事や日本介護支援専門員協会の東京都代議員へとつながりました。

いよいよ介護保険スタート

2000年4月、いよいよ介護保険がスタートしました。新宿の地理や街並みをよく理解できるよう、私はできるだけバスを使い、よく歩きました。

制度をPRするため、旧厚生省が作成したチラシ
制度をPRするため、旧厚生省が作成したチラシ

翌月は、最初の給付管理でした。当時は、紙で書類を提出する必要があったので、新宿区内にあった国保連に東京中からサービス事業者が集まり、建物の前に列ができていました。長いこと待ってチェックを受け、間違いがあれば事業所に帰って修正し、再提出のためにまた行く。そんな作業の繰り返しでした。

新宿に大病院が多いことは知っていましたが、実は在宅医療も盛んで、日本初の訪問看護ステーションもあり、学ぶことは数限りなくありました。訪問診療の先生と訪問看護ステーションの皆様と一緒に、在宅での看取りも多く担当させていただきました。本当にお世話になりました。

初傍聴も、聴いているのがやっと

第1回の「介護給付費分科会」は、2001年10月22日に開かれました。私はこの時初めて、社会保障審議会のことを知りました。介護報酬の見直し案の諮問・答申が2003年1月23日に行われ、同年5月27日、今度は第1回の「介護保険部会」が始まりました。

傍聴に通うようになったのは、2003年に入ってからです。最初は緊張しました。難解な法律用語も多く、中身もちんぷんかんぷん…。聴いているのがやっとの状況でした。

それでも傍聴していくうちに、「法律・法令・制度などは国が作るのではなく、私達を代表する方々の討議から始まるのだ」と実感しました。大きな感激でした(当たり前のことなのですが)。委員の方々は、学識者、職能団体や自治体などの代表のほか、支援を受ける利用者側の会の代表も入っていました。

傍聴を続けた理由は、自分たちが実践する制度をしっかり理解したい。改正・改定の背景や根拠、プロセスを含めた動向を、この目と耳で確認し、現場で説明・実践できる専門職になりたいと考えたからです。

諦めずに続けた結果、理解のスピードも速くなり、物事を広い視野で見る必要性もわかるようになりました(少々ですが)。

次回は、2つの会議を理解するための基礎知識をお伝えします。これを知っておけば、誰もがわかるようになると思います。

岡島潤子
慶応義塾大学文学部卒業(社会学専攻)。1999年に介護支援専門員の資格を取得後、同年9月に株式会社やさしい手に入職。新宿区で居宅介護支援事業所の立ち上げなどに携わった後、2005年7月に同社初の居宅介護支援事業部を創設。現在は同社経営企画部の顧問として、総勢383人のケアマネジャーをスーパーバイズしている。厚労省をはじめとする国の委員会の委員のほか、日本ケアマネジメント学会の代議員や一般社団法人「東京ケアマネジャー実践塾」の理事長など、ケアマネの関連団体で多数の要職を務めている。主任介護支援専門員、社会福祉士。

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