

“ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題
「準ケアマネ」より効果大!ノン老いるの更新研修改革プラン
- 2024/05/09 09:00 配信
- “ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題
- ノン老いる小林
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「ケアマネに笑いを」でおなじみ、“ケアマネ芸人”ノン老いる小林です!
介護保険制度改正の混乱が続くさなかの4月15日、厚生労働省の「ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会」が開催されました。
検討会では、ケアマネ不足についても議論となり、「準ケアマネ」という新たな資格の創設を提案する委員もいたそうです…。これには腰を抜かしました。案の定、全国のケアマネの間で炎上していますね(苦笑)。
今回は、そんな「準ケアマネ」について言いたい放題しちゃいます。
資格創設でケアマネ不足は解決しない!
そもそも、人手不足の解消のために新しい資格をつくろうなんて本末転倒です!「準ケアマネ」なんて要りません!ケアマネ証が失効している人を1日で復帰させる研修制度を創設すれば即解決です!
今だって、包括の社会福祉士と保健師は、ケアマネ資格を持たずして介護予防プランを作成しているんですよ。研修も1日程度で、具体的な指導はそれぞれの事務所でやればいい、それでオーケー。こういう制度が既にあるんです。
だから、「準ケアマネ」なんてだいそれた資格をつくらなくても、ケアマネ証が失効している人を掘り起こせばいいんですよ!
もちろん、現任のケアマネに不公平感を抱かせないよう、更新研修を受けるまでのつなぎとして、一定の期間を定めることになるんでしょうけど、この方が「準ケアマネ」よりもケアマネの人数は増えますよっ!!!
さらに言わせてもらえれば、馬鹿高い費用を支払い、何日も“拘束”させられる更新研修は即刻やめてしまう。代わりに、「ケアマネ処遇改善加算」を新設して、ケアマネの給与アップを進めれば、ケアマネ不足は一発で解決しますよっ!!!
検討会の委員の皆さん、厚労省は自分の都合良く制度を改正できるんですから、ぜひ、こういった現場が本当に求めている意見をプッシュしてくださいっ!!!
「論点ずらし」は偉い人達の“お家芸”?!
4月の制度改正で、ケアマネ1人あたりの担当件数の上限は、居宅介護支援費(I)で40件未満から45件未満に広がり、要支援のカウントは要介護の3分の1に変わりましたよね。
うちの事業所は、要支援の利用者さんが100人いるので、4月1日から要介護33.3人として換算するようになりました。3月31日までは50人換算でしたから、要介護の利用者さんを16人増やせることになるわけですが、上限の変更でさらに5人分上乗せされます。
前回の改定で居宅介護支援費(II)が新設された時は、担当件数を39件から44件に増やすため、申請書やらICT機器の利用書やらを役所に提出したのに、今回は何もしなくてもオーケーだそうです…。(あの時の書類作成の手間と時間を返せっ!!!)
論点はケアマネ不足の解消なのに、ケアマネ1人あたりの担当件数を増やしてどうすんのっ!!!!!
何度も言いましたよね、ケアマネは忙し過ぎて、もう利用者さんを持てない状況だって。包括も、利用者さんを居宅に振れなくて困っているって。既に危険水域に入っているんです!ケアマネを増やさなければ、数年後、介護保険制度が崩壊の危機にさらされるってこと、わかっていますか???
「問題解決の力が一番大切だ」って、法定研修で習いましたよっ!!!!!国が問題解決力を存分に発揮して、ケアマネに手本を見せるべきじゃないんですか??ケアマネ不足解消という論点に戻って、議論を進めてください!!
そう言えば岸田総理も、国会中継でピント外れの答弁をのらりくらりとしていましたけど、それって、日本の中枢を担う偉い人達の“お家芸”なんですか??現場の要望をのらりくらりとかわす、「必殺論点ずらし戦法」!!!!
それがまかり通るなら、法定研修の項目に「利用者の要望をのらりくらりとかわす論点ずらし戦法」を入れてください。「適切なケアマネジメント手法」のように。1ミリも利用者さんのためにならないですけど、ねっ!!!!
なぜ、更新研修は廃止できないのか?
今年も、ケアマネ試験と更新研修の告知が始まりました。
ここで、人数とお金の計算をしてみます。
静岡県の場合、2023年のケアマネ試験の受験者数は1477人、合格者は298人。受験料は9,700円なので、1,477人×9,700円=14,326,900円。合格者の新任研修費は56,000円(テキスト代を除く)なので、298人×56,000円=16,688,000円。14,326,900円+16,688,000円=31,014,900円。
ふむふむ、ケアマネ試験と新任研修だけで、毎年ざっと3000万円のお金が動いているのか。これに更新研修を加えると、億に近い金額になるでしょうね。
具体的にどうお金が動くのかはわかりませんが、巡り巡って、お給料として懐に入る方もいるはずです。更新研修の廃止で困る人がいる以上、国も簡単になくすことはできないでしょう。
わかりました!今後、ノン老いるは廃止ではなく、研修の期間短縮と研修費の減額を訴えていきます。研修期間は半日で、時間は9時~12時、受講はもちろんオンライン。研修費用は全額行政持ちとします。全国のケアマネの皆さん、この案いかがですか?
賛同していただける方は、ノン老いるが衆院選に出馬した際、清き一票をよろしくお願いいたします~!!いや、出ませんよっ(笑)。

- ノン老いる小林
- 1964年静岡市生まれ。大学卒業後、高校の英語教師として働いていたが、40歳という人生の節目を間近に控えた38歳の時、介護保険制度の創設を好機と捉えて転職。その後、介護施設を中心に経営支援などを行う。2013年にケアマネジャー、19年に主任ケアマネジャー取得。現在、静岡市内で居宅介護支援事業所「ケアプランはるな」を運営する株式会社はるな代表取締役。介護技能実習評価試験評価者のほか、セーフティマネジメントなど介護研修の講師も務めている。東京演芸協会理事。出演情報は同協会のホームページ。
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