ケアマネジャー(ケアマネ、ケアマネージャー)・介護支援専門員の業務を支援するケアマネジメントオンラインケアマネジャー(ケアマネ、ケアマネージャー)・介護支援専門員の業務を支援するケアマネジメントオンライン

介護アンケート

ケアプランの利用者負担導入 賛成?反対?(1)

去る11月25日に開かれた社会保障審議会介護保険部会では、2012年度の介護保険改正の見直し案として「ケアプラン作成の利用者負担導入」が打ち出され、社保審出席委員をはじめ関連各団体からもいまだに反対の声が噴出しています。

CMOでは、社保審の直後、会員の皆様を対象に「居宅介護支援費(ケアプラン)の利用者負担導入について」アンケート調査を実施し、846件もの回答が寄せられました。
ご協力いただいた皆様に心より御礼申し上げますとともに、さっそく数々の意見をご紹介します。

【調査概要】
調査方法 : インターネットリサーチ
調査地域 : 全国(東北139、関東253、中部138、近畿156、中国・四国65、九州95)
調査内容 : 居宅介護支援費(ケアプラン)の利用者負担導入についての意識調査
調査対象 : ケアマネジメント・オンライン会員(27~86歳のケアマネジャー)要年令確認
有効回答数 : 846サンプル (男性:384・女性:462)
調査日時 : 平成22年11月25(木)~30日(火)
調査主体 : 株式会社インターネットインフィニティー

調査前には「ケアプラン有料化」反対一色かと思いきや、賛成派も予想外に多く、社保審の見直し案同様に、まさに“賛否両論併記”という結果でした。

ケアプランの利用者自己負担を導入することについて賛成ですか反対ですか?

「反対」意見が74.5%と、多くのケアマネジャーがケアプランの利用者自己負担には反対の意を示しました。その理由は、後ほど紹介するフリーワードをじっくりご覧ください。 一方で、およそ1割に当たる78人の人は「賛成」としています。どんな理由で「賛成」なのか、思わず「なるほど!」と思う意見も散見されました。

ケアプランの利用者自己負担が導入された場合、利用者はケアプランを自己作成(セルフプラン)すると思われますか?

ケアプランに自己負担が発生するなら、セルフプランに流れてケアマネジャーの存在意義がなくなるのではとの意見もありましたが、およそ7割のケアマネジャーは「利用者は自己作成しない」と考えていることがわかりました。 認知症の方、老老介護のご家族などが、「介護保険を自ら理解して自分でプランを立てるのは不可能、たとえ立てたとしてもその後の手続きを自分ではできない」と、利用者をもっともよく知るケアマネジャーだからこその判断です。 しかし、万一この案が国会を通ったら、きっと「誰にでも作れるセルフプラン」なるキットや便利な方法を考え出す人がいて、○×方式で簡単にケアプランを自作できる仕組みが普及するかもしれません。ケアマネジャーとしては高を括ってばかりもいられません。

利用者がケアプランを自己作成(セルフプラン)した場合、自立支援を抜きにした単に生活を楽にするサービス利用に流れ、介護給付費の増大につながると思いますか?

今回、社会保障審議会でこのような案が提出されたのは、介護保険の財源が逼迫しているからにほかなりません。この点を鋭く指摘する意見もありました。しかし、約7割のケアマネジャーは、自分をラクにするプランを立てられるなら逆に給付費は増大すると考えていることが分かります。

ケアプランの利用者自己負担が導入された場合、「利用者主体」が損なわれ、「家族本位」のサービスに流れてしまうようなことはあると思いますか?

ちょうど半数の方が「そう思う」と回答しており、「少しはあるかもしれない」と入れると8割以上のケアマネジャーが、利用者自己負担になった場合、ケアプランには利用者主体が損なわれると感じています。フリーワードではこの点に言及し、「介護保険の根幹を揺るがす事態だ」と懸念する方の声も数多くありました。

ケアプランの利用者自己負担が導入された場合、認知症加算や独居加算などの「加算」は算定しますか?

ケアプランが利用者の自己負担になったところで、ケアマネジャーの収入が上がるわけではありません。当然、取れる加算は取らなければ、独立ケアマネジャーなどは死活問題です。心の中では「有料になったうえ、加算までいただくのは申し訳ない」と思いつつも、加算の算定は「する」、「すると思う」と考えるケアマネジャーが約6割いました。

ケアプランの利用者自己負担が導入された場合、認知症加算や独居加算などに対する利用者負担の説明はケアマネジャーとして負荷を感じますか?

取れる加算は取りたいけれど、自己負担になったうえ、加算まで取ることの説明を行うことについては、「大きな負荷を感じる」が半数強、「少し負荷を感じる」と回答した方とあわせると、8割のケアマネジャーが、加算の説明を負担に思うことが明らかになりました。

それではいよいよフリーワードの紹介です。まずは7割以上を占めた「反対派」の声をお聞きください!

そもそも論

そもそも、現行の日本の介護保険法そのものに否定的である。抜本的改革は必須ではあるが、現場を見ず単に数字のみで考察している法改正案は、所詮「机上の空論」でしかない。
(北海道 42歳)

サービスを受けるにあたって自己負担が発生することはある意味当たり前だと思いますが、サービスの必要度や制度の活用を円滑に行うための仕組みに自己負担を導入するのはおかしい。国民で支える制度であるなら増税で賄うことが優先されるべきで、ケアプランの段階では受益者負担は成立しないと思います。
(岐阜県 46歳)

わがまま

わがままなケアプランが増え介護保険制度も崩れるのではないかと危惧しています。
(熊本県 35歳)

自己負担をする事で権利意識が強くなり、自立支援目的ではないサービスを強要されるようになり得る。
(熊本県 49歳)

利用者または家族からの不本意な要望が多くなるのではないか。また、介護保険料を払っているのにさらに…という不満が、ケアマネにぶつけられる。
(秋田県 47歳)

自己作成は増えるとはさほど思わないが、本人や家族が「金払ってるんだから希望通りにして欲しい」と、楽な方に流れるようなプラン作成を要求してくると思う。自立支援と逆行していく、と危惧している。
(千葉県 42歳)

断固反対。お金を払っているからと、ますます無理難題を要求されそうです。また、経済的困窮者はサービスを全体的に、利用を控え、生活の相談事も気軽にしてくれなくなると思います。
(岩手県 45歳)

これ以上仕事量が増えるのはイヤ!

利用料の会計(集金や振り込み確認、領収書発行)もするので仕事が忙しくなる。引き落としできない時に催促するのが、事務員がいない独立がたのケアマネは、関係を壊しそうである。
(群馬県 49歳)

本当に支援が必要な人ほど介護保険を使えない(使わない)ので自己負担を導入すると拍車がかかる気がします。そして支援の必要もないのにお金がある人は演技して介護度をあげてまでサービスを使いたがるのでそちらにも拍車がかかると思います。
(北海道 37歳)

プランに文句を言われたことはありませんが自己作成した場合、その適切か否かの判断は誰がするのでしょうか?そこにまた仕事が発生するのでしょうか?
(茨城県 62歳)

中立性が失われる

役所が介護サービスに特化するマイプランを安易に容認するようになるとすれば、今まで行ってきたケアマネの研修、中立公平な立場の維持、介護サービスに特化せずインフォーマルサービスの利用や、近隣・地域・各種業種との連携の上で個人を見ていこうと指導を受けてきたケアマネに求められる要件は、理想はあっても実際の現場での現実的な事情にもろく崩れてしまいそうに感じます。
(高知県 53歳)

ある教授の話の中で、ケアプランの利用者自己負担による経費削減など微々たるもので、それよりも認定審査・区分を止めることでの経費削減の方が、大きな意味をもつと言われていました。ケアマネの業務は、単にサービスを提供するということではなく本来は行政が行うべきである相談業務が中心になっていることを考え、公正中立な立場を維持するためにも負担導入は反対です。断固、政府・官僚と戦っていただきたい。
(長崎県 47歳)

反対意見の嵐が吹き荒れていますが、それぞれに理由・主張があります。
次回は1度にご紹介しきれなかった反対派意見の続きと「賛成派」「どちらでもない」の声にも耳を傾けてみましょう。お楽しみに!

スキルアップにつながる!おすすめ記事

このカテゴリの他の記事

介護アンケートの記事一覧へ

ケアマネジメント・オンライン おすすめ情報

介護関連商品・サービスのご案内

ログインしてください

無料会員登録はこちら

ログインできない方

広告掲載・マーケティング支援に
関するお問い合わせ