

“ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題
ケアマネのシャドーワーク問題で、まさかの“ワンコイン加算”?!
- 2025/02/20 09:00 配信
- “ケアマネ芸人”、ノン老いる小林の介護・言いたい放題
- ノン老いる小林
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「ケアマネに笑いを」でおなじみ、“ケアマネ芸人”ノン老いる小林です!
最近、訪問介護事業所の倒産のニュースをよく目にします。とうとう、人口が多い政令指定都市の事業所経営にも暗雲が立ち込めてきました。“ヘルパー確保戦国時代”に突入した感じです。厚労省はどう解決していくんでしょうね?
ということで今回は、昨今の現場の現状を踏まえ、厚労省の“思惑”を勝手に言いたい放題しちゃいます。
ヘルパー不足…わが街も大ピンチ!!
先日、ある訪問介護事業所に病院の付き添いを含めたサービスの依頼をしたら、「すみません…。ヘルパー不足なので対応できません」と言われました。
えっ~!政令指定都市のわが街でも、そんな状況になっているの?
ネットで訪問介護事業所の倒産のニュースを見て、「その地域のケアマネさん、大変だなぁ」と、他人事のように感じていたノン老いる…。
「政令指定都市だから、まだ大丈夫だろう」と安心していたノン老いる…。
浅草東洋館でスベっているノン老いる…(こらっ!)
いやいやいや、地域なんか関係なく、訪問介護事業所に依頼を断られる状況は、もう足元まで来てますよっ!厚労省さんっ、どうすんのよ、この状況?
訪問介護事業所を倒産させないための施策が1丁目1番地のはずなのに、介護報酬を下げちゃったもんだから…。そんなことしたら、事業所も無くなるでしょう…。
厚労省さん、訪問介護事業所を倒産させないための施策、いつやるの?
「今でしょ!」って、冗談言ってる場合じゃないのよっ!
厚労省はヘルパー代わりをさせたい?
ケアマネだって、悠長なことは言っていられない(汗)。利用者対応の電話は鳴りっぱなし!そんな状況下でも、目の前の利用者支援が最優先…。一体、どうすりゃいいの?
訪問介護、自費サービスで通院介助を探してみたところ、人手不足でNG…(涙)。今度は、家政士事務所に依頼してみたものの、こちらも人手不足でまた断られる…(涙)。往診を依頼してみるも、値段が合わず泣く泣く断念…。残された選択肢は…、ケアマネが通院介助するしかないっ!
こうやって、忙しいケアマネがさらに忙しいケアマネになっていくんですっ!!
ノン老いるは思うんです。通院時情報連携加算なんて大層な名前を付けて、安い単価(月1回で50単位…)でしれ~っと、ケアマネに仕事を投げてきた。これって、ケアマネの人の良さにつけ込んで、安価に働かせようとする、厚労省の“戦略”じゃないか?って!
だって、ケアマネさえ動いてくれれば、目の前の困難は解決しちゃうんだから!次回の改正前まで、その既成事実を積み上げ、「ケアマネが対応すれば、ヘルパー不足はしのげる」と言って、しれ~っと、安い単価のケアマネ「○○加算」「△△加算」を発表する―。
厚労省はこんなシナリオを考えているんじゃないかと、ノン老いるは疑ってしまうんです。
皆さんも、厚労省の“伝家の宝刀”、「制度変更」はご存じでしょう?
昨年4月の改定では、ケアマネ1人あたりの担当件数を45件未満に引き上げ、一定の要件を満たして申請すれば、50件未満に増やせるようになりました。そして、通院時情報連携加算の対象に歯科医師を追加したのに、単位数は50単位で据え置きましたね(怒)。
総合病院の通院に付き添えば、3時間以上かかることなんてよくあります。身体介護で算定できれば、3時間以上で8千円以上、自費でヘルパーに依頼したら1万円超えが当たり前の世界なのに、通院時情報連携加算だと、総合病院に3時間いても500円ですよっ、500円!ワンコインサービスじゃないっちゅ~の!!
正直、厚労省はケアマネにヘルパーの代わりをさせようとしているようにしか思えません!
ここで一句、
ケアマネを~
ヘルパーとして
働かせ~
現場をまわす
厚労省~
まさか…、厚労省は2040年までの15年間、波風立てずにやり過ごしていけば良い、なんて思ってないですよねっ!?まさか、まさか…、人命よりも介護給付費の削減を優先させようなんて、思ってないですよねっ!?まさか、まさか、まさか…、行政手続きの代行等のシャドーワークも、しれ~っと、安価な“ワンコイン加算”でケアマネに振ろうなんて、思ってないですよねっ!?
神様~!還暦を過ぎたノン老いるですが、今からでも遅くはありません。どうかノン老いるを、東大に行かせてください!そして官僚になって、国民のための制度設計をさせてください~!
あっ!早速神様からお告げがっ!
(神様)ノン老いるよ~お前の行く東大は、こっちの“灯台”じゃ~
(ノン老いる)うらら~

- ノン老いる小林
- 1964年静岡市生まれ。大学卒業後、高校の英語教師として働いていたが、40歳という人生の節目を間近に控えた38歳の時、介護保険制度の創設を好機と捉えて転職。その後、介護施設を中心に経営支援などを行う。2013年にケアマネジャー、19年に主任ケアマネジャー取得。現在、静岡市内で居宅介護支援事業所「ケアプランはるな」を運営する株式会社はるな代表取締役。介護技能実習評価試験評価者のほか、セーフティマネジメントなど介護研修の講師も務めている。東京演芸協会理事。出演情報は同協会のホームページ。
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