ケアマネなら知っておきたい!食事の基礎知識

今、改めて注目されている高齢者をめぐる“食事”の問題。特に在宅で介護を受ける高齢者の場合、その約7割が低栄養か低栄養になるおそれがある状態に置かれているという調査結果もあります。そして栄養状態が悪いままでは、どれだけよい介護サービスを準備しても、体の機能の改善は期待できません。
「ケアマネジメント・オンライン」では、高齢者の生活を支えるケアマネジャーにとっても、決して無視できない“食事”に関する基礎知識講座を数回に渡ってお送りします。

ケアマネなら知っておきたい!“介護食”の基礎知識

間違えたくない「とろみ剤」の使い方

介護や介護食に関わるようになると、初めて聞く言葉がたくさん出てくると思います。その中で、もっとも戸惑うもののひとつが「とろみ」ではないでしょうか。

普通、料理で「とろみ」というと、水溶き片栗粉を使って作る、少し粘度のある液体を指します。ただし、水溶き片栗粉は必ず加熱して使わなければならないため、それなりに手間暇が掛かります。効率よく安全な介助が求められる介護の現場では、少し使い勝手が悪い材料といえるでしょう。

介護の現場で、飲み物などに粘性を持たせる時には、「とろみ剤」を使うのが一般的です。

ところが、この「とろみ剤」をうまく使いこなしている人は、意外なくらいに少ない。家族介護者だけでなく、プロである介護職員や看護職員の中にも、正しい方法を理解しないまま使っている人が散見されます。

介護食適度な「とろみ」をつけるためには、「とろみ剤」の量の調整も大切

「とろみ剤」の使い方は、基本を押さえればそれほど難しくはありません。少しの時間と「ひと手間」が必要なだけです。ただ、忙しい介護の現場では、どうしても必要な「ひと手間」を省いてしまい、「とろみ剤」を無駄にしてしまっているケースが見受けられます。さらに、「とろみ」の濃さは、利用者の状態の変化に合わせて変えていかなければなりませんが、中には一律に「濃いとろみ」を提供している例も見受けられます。

「とろみ剤」は毎日、毎食使います、さらには食事だけでなく、お茶やジュースを飲む際など、ありとあらゆる飲み物でも活用します。それだけにコストもかなりのもの。高いだけならあればまだしも、「とろみ」が強過ぎると、今度は飲んだものが胃に届くまでに時間がかかります。そして長い時間、食道にとどまったままの飲み物は、誤嚥のリスクを高めます。万が一、誤嚥性肺炎を起してしまえば、利用者のために用意したはずの「とろみ」が、逆に利用者を苦しめる原因となってしまいます。

そうした事態を防ぐために、利用者に適した「とろみ」を、正確に提供できるようにスキルを磨いてください。

■良い「とろみ」をつけるために、その1~基本編~

介護食小型泡だて器でしっかりかき混ぜることが、よい「とろみ」をつけるポイント

「とろみ剤」の活用方法には、いろいろな応用がありますが、まずは基本的な使い方をお話します。

(1)飲み物の入ったコップに、「とろみ剤」を入れる
(2)小型泡だて器(※100円ショップに売っています)で30秒間かき混ぜる
(3)「とろみ」がついたことを確認する

これで出来上がりです。

非常に簡単ですが、ポイントは(2)の「30秒間しっかりかき混ぜる」こと。ここを省略してしまうと残念な「とろみ」になってしまいます。

管理栄養士の平井千里さん

平井千里(ひらい・ちさと)
女子栄養大学大学院(博士課程)修了。名古屋女子大学助手、一宮女子短期大学専任講師を経て大学院へ進学。「メタボリックシンドロームと遺伝子多型」について研究。博士課程終了後、介護療養型病院を経て、現職では病院栄養士業務全般と糖尿病患者の栄養相談を行うかたわら、メタボリックシンドロームの対処方法を発信。総合情報サイトAll Aboutで「管理栄養士 /実践栄養」ガイドも務める。
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